
主にフランス国内で活躍してきたベン・アルファ photo/Getty Images
読みの鋭さはドリブラーの敵
1つのクラブに定着できないところはあったが、フランスが生んだ現代のファンタジスタとして高い人気を誇ってきたのがFWハテム・ベン・アルファだ。
マルセイユ、ニューカッスル、ニース、パリ・サンジェルマンなど複数クラブを渡り歩いてきたベン・アルファは、若い頃は同世代のフランス代表FWカリム・ベンゼマ以上の才能と言われたこともある。時折見せるアイディアとテクニックは天才と呼ぶにふさわしく、特別な才能を備えた選手なのは間違いない。
そんなベン・アルファが選ぶ『最も苦戦させられたDF』とは誰なのか。
ドリブルを得意とするベン・アルファはキャリアの中で多くのDFとマッチアップしてきたが、その中でベン・アルファが選んだのはPSG時代のチームメイトである現チェルシーDFチアゴ・シウバだ。
「トレーニングを通して印象に残ったのはチアゴ・シウバだ。彼には感銘を受けたよ。彼はすべてを予想していたからね。インテリジェンス、ポジショニング、テクニック、あらゆることができた。相手がどこにパスを出そうとしているか、どこへドリブルしようとしているかを彼は読んでいるんだ。彼とのマッチアップでは本能的な部分が求められる。こっちが考えていることは、彼も読んでくるからね」(仏『Foot Mercato』より)。
38歳のチアゴ・シウバと、36歳のベン・アルファはそれほど世代が離れているわけではない。チアゴ・シウバは世代を代表する名DFであり、そのインパクトは特別なものがあったようだ。
今季のチェルシーは苦しいシーズンを過ごしたが、チアゴ・シウバの評価は変わることなく高い。38歳の今でもトップリーグで活躍できているのは、ベン・アルファが言う読みの鋭さがあればこそだろう。