“整形級メイク”話題のGYUTAE(ギュテ) いじめ受けた過去も前向きに「得たものは大きい」

“整形級メイク”話題のGYUTAE(ギュテ) いじめ受けた過去も前向きに「得たものは大きい」

  • クランクイン!トレンド
  • 更新日:2022/05/16
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TikTokやYouTubeなどのSNSで、性別や国籍、ジャンルを超えた整形級メイクで話題を集めているGYUTAE(ギュテ)。彼が人気を集める理由の1つである、前向きな考えや生き方の原点に迫るエッセイ『無いならメイクで描けばいい』(幻冬舎)が3月30日(水)に発売されました。14歳の頃にメイクに目覚め、高校生のころに全身脱毛症を患い、いじめを受けていたという彼。今回、クランクイン!トレンドでは、そんな経験を乗り越え、多くの人から支持されるGYUTAEになるまでのことや、居場所がないと悩んでいる人への考え方のヒントを語ってもらいました。(取材・文=於ありさ/写真=松林満美)

【写真】かっこよさと美しさを兼ね備えた不思議な魅力 「男女の垣根をなくしたい」と語るGYUTAE(ギュテ)

■SNSにより人生が一変した“GYUTAE”とは?

ーー3月に発売した著書『無いならメイクで描けばいい』は、どんな人に読んでほしい内容でしょう?

僕のファンの方にはもちろん、僕と同じ病気で悩んでいる人や、自分の人生にモヤモヤとしている人、漠然とした不安に駆られている人にも読んでいただけたらいいなと思います。僕の人生についてたくさん触れているのですが「こういう人生がありました、好きに解釈してください」と思っているので、読んでくださった方の背中を押せる1冊になったら嬉しいです。

ーーGYUTAEさんと言えば、InstagramやTwitterなど、さまざまなSNSで発信をしていらっしゃる印象があります。今一度、GYUTAEさんの肩書きを教えてください。

自分の中で1番しっくり来ているのは、メイクアップアーティスト兼美容クリエイターという肩書きですかね。YouTube、TikTok、Instagram、Twitterでコンスタントに発信をしているので、YouTuberと限定するよりは、全てをまとめてクリエイターという方が合っているのかなと思っています。

ーーSNSを始めたきっかけはなんだったのでしょう?

共感できる人に出会いたいと思って、Twitterとデコログ(ブログサービス)を始めました。自分の言いたいことを書いたり、自撮りを載せたりして、自分の外の世界にいる気の合う人に出会いたいと思っていたので、友達にはバレないように、外の世界に向けて発信してました。その後、アパレルで働き始めた頃は、自分のメイクを見てほしいとか、存在を知ってほしいという意味で発信するようになっていきました。

ーーYouTubeやTikTokでの変身メイクの過程や前向きな発言も話題です。動画での発信を始めたのはなぜですか?

僕の人間性や、メイクの工程を伝える方法として静止画だけだとわかりづらいと思ったのがきっかけです。最初はヘアメイクの仕事がしたいなと思っていたこともあり、クライアントさんに向けた仕事の一環で動画を撮っていたのですが、コロナ禍でおうち時間が増えたこともあって、どんどん再生されるようになっていきました。それがきっかけで美容系YouTuberと言われるようになったんじゃないかなと思っています。

■「外の世界に出たい」と思っていた学生時代

ーーSNSを始めた理由の1つとして「外の世界にいる気の合う人に出会いたい」と思っていたとお話しされていましたが、そう思えたのはなぜだったのでしょう?

当時、自分の周りには似たような価値観の人が少なくて悩んでいました。でも、母親がやっている飲食店に来る大人たちが、自由に人生を楽しんでいる話を聞いて、「社会人になったら、こういう人がいっぱいいるんだ。学校がすべてじゃないんだ」と思えたんですよね。決して尊敬はできないし、むしろ反面教師にしているような人ばかりですけど(笑)。

ーー学校や会社など今いる環境に居場所がないとつらく感じる人も多いと思うのですが、GYUTAEさんの場合、今いる環境は割り切って、外の世界に自分の居場所を探したのですね。

そうですね。学校ではいじめられてましたけど、それを含めてうまくやっていこうと思っていました。結局、自分の軸とか、好きなものって変えようと思っても、変わらないじゃないですか。それに相手に合わせて関係を作ったところで、いずれ限界が来るし、そういう時間って自分の人生の中で、すごくもったいないと思うんです。

■今を形成する、いじめられていた過去

ーーGYUTAEさんの言葉に共感する人も多い印象ですが、今のGYUTAEさんを形成するようになったものはなんだと思いますか?

いじめられていた経験から得たものは大きいかなと思っています。当時の僕は嫌われないように、10人いたら10人から好かれるために、すごく気を遣っていました。でも、全員から好きになってもらうなんてあり得ないですし、1人でも気が合う人がいればいいなと思えるようになったんです。それと、嫌われないようにするために、自分の行動を客観的に見るようになりました。その結果、今「自分がこういう人間に見られたいから、そのためには」と客観視するクセがついたんだと思います。

ーーいじめられていた経験を前向きに捉えるのは、なかなかできることではない気がしています。

当時は、顔も見たくなかったですけどね(笑)。ただ、高校を卒業してから10年ほど経った今は心からそう思えます。時間はかかるけど、何事も消化できるようになると思うんです。いつになるかはわからないけれど、人生は進んでいくし、「いずれ変わるだろう」と思っていたことは、本当にそうなりますから。同じように悩んでいる人には前向きに過ごしてほしいなと思います。

■居場所はどうやって見つける?

ーー居場所がないと感じている一方で「何をしたら良いのかわからない」という人もいると思います。「ここではないけど、どこに行けば良いかわからない」と思う人は、どうしたら良いでしょう?

今はインターネットがあるので、SNSなどで興味があることを調べたり、自分と似た人が多い職業を調べて、そこに行くのが良いのかなと思います。僕が「SPINNS(スピンズ)」で働いていたのも、メイクをしたくて、規則がない職場を探していた時に見つけたからでした。自分でいろんな個性を引き出したり、自分と似た人がいる場所に、自分から行くことが大切かなと思います。

ーーいざ行ってみたら違うこともあると思います。GYUTAEさんは、そういう時、どうしますか?

人生ってそういうもんだし、失敗して経験して積み重ねていくものだと思うので、次に行こうと切り替えます。実は僕、どこにも話していないんですけど、メイクの仕事をしているから、理容師免許もあった方が良いかなと専門学校に入学したことがあったんです。でも、2週間で辞めちゃいました。学校にいる生徒や先生方、教えてもらう内容を前にしたときに、「今の自分にはいらないよな。自分の普段やっている活動に充てた方が良いな」と思ってしまったんですよね。無理して同じ場所にいようとせず、自分で腑(ふ)に落ちるくらいまで情報を得て、辞めると選択することは悪いことじゃないと思いますよ。

■メンズメイクという言葉をなくしたい

ーー多方面で活躍するGYUTAEさんですが、どう見られたいと思っているのかが気になります。

僕、自分が変わったことをしている自覚はあるんです。それでも、今のような発信をしているのは、男女の垣根をなくしたいからなんですよね。ネイルや大ぶりのアクセサリーを着けることに抵抗がある男性って多いと思うのですが、僕を見て、「着けていいんだ!」と思ってくれる人が増えれば「男性はこうあるべき」という考え方から変わっていくんじゃないかなと思っているので、そういうことをビジュアルで伝えていきたいなと思っています。

ーー著書の中で「メンズメイクという言葉を無くしたい」とおっしゃっていたのも印象的でした。

メイクをする男性が増えたことは、すごく良いことだと思っています。でも、そもそも化粧品って、女性が買うものではなくて、誰でも買えるものじゃないですか。それなのに“メンズメイク”という言葉ができてしまうと、ずっと男女の垣根はなくならない気がしちゃうんですよね。結局、男性がメイクをするのを珍しがられていた頃と変わらないんじゃないかと。だから、僕が早めにメンズメイクという言葉を無くさないとという使命感に、今は駆られています。

ーー今回の著書の表紙にもそういった考えが現れているのでしょうか?

そうですね。冷静に見ると、すごい絵面じゃないですか?(笑) バキバキにメイクをして、ネイルもギラギラでって結構異色な感じがすると思うんです。でも、このアンバランスな感じの自分が好きなんですよね。もともと僕が14歳の時にメイクを始めたのが、元東方神起のジュンスがソロプロジェクトの時に、白髪になって目の周りを黒くして、ヴァンパイアのような雰囲気で出てきたのを見て、いつもとは違う妖艶な感じに衝撃を受けたからなんです。「男性がメイクをして、こんなに魅力的になるんだ」って。そのときに僕が受けた衝撃を、この表紙を見たときに誰かが感じてくれたらいいなと思っています。

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