「ケガの時でもおしゃれな靴を履きたい」のはワガママ? “治ってからも使える、病人感が出ない靴”を探してみた

「ケガの時でもおしゃれな靴を履きたい」のはワガママ? “治ってからも使える、病人感が出ない靴”を探してみた

  • 女子SPA!
  • 更新日:2023/09/19

『わたし史上最高のおしゃれになる!』『お金をかけずにシックなおしゃれ』などの著書があるファッションブロガー小林直子さんが、愛用しているアイテムをご紹介します。

◆「骨折したときに履ける靴」って?

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「骨折したときに履ける靴」とは……※写真はイメージです

先日、足のかかとを骨折しました。ヒールがある靴を履いて歩いていると、足首をグキッとひねってしまうことはありませんか。私もたまにそういうことはありましたが、今までは身体がふらつく程度で済んでいました。

ところが先日、スニーカーで普段は使わない階段を下りていたとき、階段の蹴上(けりあ)げ幅の予測を誤って、足首に余計な負荷がかかり、グキッとひねって、そのまま階段から転落してしまったのです。

幸いにも頭も手も打つことなく、うまいこと転んだので、階段を3段程度落ちただけで済みました。ところが病院でレントゲンを撮ってみると、ねん挫(ざ)だとばかり思っていた足首は、骨にひびが入っていると判明。ひびも骨折に入るとのことで、人生初の骨折と相成りました。

不幸中の幸いで、痛みはあるものの、自力で病院へ通えるほどで、松葉づえも必要ありません。しかし、足は病院に行ったその日にシーネと呼ばれる取り外しできる添え木で固定され、そこからは外出する際、このシーネで固定されている足が入る靴を履かなければなりませんでした。

◆ギブスシューズの後、サポーター装着用の靴を探したけれど

病院でも買うことはできましたが、もう少し何かないかと、自分でネット通販を探してみたものの、想像以上に選択肢はありません。仕方がないので、皆さんの商品レビューを読み比べつつ、最終的には色で決定。ギプスシューズと呼ばれる青い靴を片足分だけ購入しました。

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購入したギプスシューズ

そのギプスシューズを履くこと5週間。これが結構長かった。足が常に固定されているのは肉体的にも精神的にも苦痛でした。しかし、ほっと一息ついたのもつかの間、次はサポーター装着期間のスタートです。

もうギプスシューズは卒業です。ではサポーターを装着する際はどんな靴を履くといいのでしょうか。

病院へ行けば、同じようにギプスやシーネをして診察を待ったり、リハビリを受けたりする老若男女の仲間がたくさんいて、骨折する人の属性には性別も年齢も関係ないことがわかります。リハビリの順番を待つ間、同じようなサポーターを装着しているお兄さんの履く靴を観察すると、そのお兄さんはスニーカーのひもをサポーターが当たる部分のみ緩(ゆる)めて履いていました。

なるほどと思い、家に帰ってから、真似してひもを緩めた状態でスニーカーを履いてみましたが、いかにも履きにくい。何より足首が固定されません。もうちょっと何かないかしら、とサポーター期間用の靴を探してみましたが、これが余りないのです。

◆「病気やケガの時も気分よくいられる靴を履きたい」のはわがまま?

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サポーター期間用の靴を探してみたが…※写真はイメージです

正確に言うと、あるにはあるのですけれども、いかにも病人じゃない感じとか、サポーターが必要なくなっても普通に履けるなど、いろいろ条件をつければつけるほど、そんな靴はありません。

服も靴も、ケガや病気ではない、健康な人を想定して作られています。しかし健康な人がいる一方、健康ではない人もいるし、あるいは健康ではない時期もあります。

そして健康だろうが、健康でなかろうが、私たちは服を着て、靴を履いて外出しなければなりません。それは現代社会を日本で生活する人たちの逃れられない宿命です。

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病気やケガをしている時期も、気分よく過ごせるアイテムを身に着けたい※写真はイメージです

病気をしたり、ケガをしたりしている時期も、自分が気分よくいられる服を着たり、靴を履いたりしていたい。そう考えるのは、わがままなことでしょうか。私はそれほどわがままなことでもないと考えます。

なぜなら、どう考えたって気分よく過ごしたほうが治りも早そうです。それに不機嫌な病人よりも機嫌がいい病人と接するほうが、周囲の人も楽でしょう。

◆治ってからも使える、病人感が出ないスニーカー

最高におしゃれな格好をしたいとまでは言わないの、だけれども、ちょっと気分よく過ごしたい、病人感が出ないものが所望なの、などと考えていたら思い出しました。以前レインシューズを買ったムーンスターの810s(エイトテンス)のシリーズならありそうではないかと。果たして望みどおりの靴がそこにはありました。

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810s(エイトテンス)のスニーカー「UNIVE ユニーヴ」¥7,150(税込)

ユニーヴと名付けられたそのスニーカーは、介護用シューズをデザインソースにしているだけあって、サポーターを装着している足でも入れやすく、同時に足首部分が適度に固定されます。これはかなり理想に近い。そしてサポーターが必要なくなった後も普通にスニーカーとして履けます。

早速サポーターを装着してお出かけするときは、このスニーカーで上機嫌にお出かけです。私が機嫌よくどこへでも行っていたので、言わなければ足が骨折中と、誰も気づかないようでした。

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◆病気やケガの間もおしゃれに過ごせる服・靴の選択肢がふえますように

一生、健康な肉体で過ごせれば、それに越したことはありません。しかし人間誰しも、何かしらの病気をするときもあるでしょう。それは私たちの人生の経験のひとつです。

また、ケガや病気は肉体のはかなさや不完全さを私たちに教えてくれます。それを知った後の人生は、それ以前とは別物になるということを、病気やケガをしたことがある人は知っています。

願わくは、もう少し病気やケガの期間もおしゃれに過ごせる服や靴の選択肢がふえますように。喜ぶ人、助かる人はきっとたくさんいるでしょう。

◆筆者私物:810s(エイトテンス) UNIVE ユニーヴ ¥7,150

<文/小林直子>

【小林直子】

ファッション・ブロガー。大手ブランドのパターンナー、大手アパレルの企画室を経て独立。現在、ファッション・レッスンなどの開催や、ブログ『誰も教えてくれなかったおしゃれのルール』などで活躍中。著書『わたし史上最高のおしゃれになる!』など。

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