三重県議会代表質問 リニア駅中心の交通網計画 県、位置確定時期めどに策定

  • 伊勢新聞
  • 更新日:2021/10/14

三重県議会9月定例月会議は13日、舟橋裕幸(新政みえ、7期、津市選出)、中森博文(自民党、5期、名張市)、長田隆尚(草莽、4期、亀山市)の3議員が代表質問した。一見勝之知事は、リニア中央新幹線の県内駅を中心とした交通網の計画を策定する考えを示した。リニア開通の効果を県全域に広げることを目的とし、駅位置が確定する時期をめどに策定する。長田議員の質問に答えた。

■県政運営の考え方は ― 舟橋 裕幸議員(新政みえ)

与野党相乗りで当選した一見知事に、県政運営の考え方や県議会への認識を尋ねた。一見知事は「県民のため」を軸に県政運営を進めると説明。「県内で対立しているときではない」とも語った。

【政治姿勢】
舟橋議員 初戦から共産などを除く各党の支援によって当選した類いまれな知事。「一方に加担せず、不偏不党」とのことだが、各党との距離感は非常に難しいと思う。知事職を遂行するに当たって留意することや県議会への認識は。

知事 各党の支援で当選した県民党としての知事だと思っている。「県民のため」という軸を持って遂行する。コロナや災害への対応を含め、県内で対立しているときではない。県議会とは二元代表制の下で緊張感を持ち、切磋琢磨(せっさたくま)して協力し合いたい。

【コロナ対策】
舟橋議員 新型コロナの第6波は必ず襲来する。第5波では保健所の手が足りなかった。検査体制を強化すべき。自宅療養は言い換えれば自宅放置。岐阜は自宅療養ゼロを目指して成果を上げているのに、なぜ三重ではできないのか。

知事 保健所に臨時で派遣された職員が、専門的な判断を求められるケースもあった。組織改正を含めて体制強化を検討する。自宅療養者が死亡したことも事実。新たな宿泊療養施設や臨時応急処置施設を確保したい。第5波の反省を教訓にして第6波に備える。

■「三重の塔」慰霊式は ― 中森 博文議員(自民党)

沖縄県の「三重の塔」で開かれてきた慰霊式が本年度から県主催で引き継がれたものの、新型コロナウイルスの感染拡大で開催のめどが立っていないと指摘。子ども・福祉部は来年1月に感染症対策を講じて実施する考えを示した。

【慰霊】
中森議員 遺族会が三重の塔で開いていた慰霊式は遺族の高齢化や負担の増加を受けて、本年度から県主催となったが、新型コロナの感染拡大でなかなかめどが立っていない。慰霊式について当局の所見は。

中村子ども・福祉部長事務代理 県では当初、例年通り11月に開催する予定だったが、遺族会と協議してやむなく延期することにした。来年1月に感染防止対策を徹底した上で、遺族代表や県議会、関係団体の出席の下、実施できたらと考えている。

【国体】
中森議員 三重とこわか国体・とこわか大会について、我が県は苦渋の選択を決断をした。貴重な経験を生かし、積極的な行動をすべきだ。議会も今後の在り方について意見書案の協議を進めている。新しい国体の在り方の検討状況は。

辻国体・全国障害者スポーツ大会局長 現在、改めて市町や競技団体を訪問し、意見を伺っている。意見を十分に聞き、国体の在り方を検討したい。日本スポーツ協会でも三巡目の国体の在り方を検討していると聞く。県の取り組みなどを伝え、活動に関わりたい。

■リニアへの認識は ― 長田 隆尚議員(草莽)

県内駅が設置される予定のリニア中央新幹線に対する認識を尋ねた。一見知事は国交省鉄道局で勤務した経験から「特別な思いがある」とし、県内駅の効果が県全域に波及するよう交通網の整備などを進める考えを示した。

【リニア】
長田議員 リニア中央新幹線の名古屋―大阪間の開通に向けた機運が高まり、停車駅を早期に確定させる必要がある。亀山市から駅の候補地が示されたが、県としてどう対応するのか。県内駅候補地の決定に向けた知事の思いは。

知事 長田議員の後輩として亀山で生まれ、国交省の鉄道局で勤務した経験から、リニアには特別な思いがある。県の新たな玄関口は亀山市だけでなく、県全域に影響する。各地の意見をしっかりと受け止め、県全域の発展につなげられるようにしたい。

【交通網】
長田議員 県の総合交通ビジョンはリニアに関する記述があるが、これまでのような市町中心というよりは、県が主体となった計画を立案していく必要性もあると思う。リニアの県内駅を踏まえた交通ビジョンの方向性は。

知事 リニアの県内駅を核とした交通ネットワークの計画を策定したい。バスターミナルの整備と共に、自動運転などの次世代モビリティも位置付ける。旅客船からのアクセスや周辺の生活交通はもとより、観光施設や産業集積地を支える視点も盛り込みたい。

<記者席 ― 政治的安定を望む思い>

○…一見知事は県政運営に関する舟橋議員の質問に「県内で対立しているときではない」と答弁。与野党相乗りでの当選とコロナ禍での就任を踏まえ、政治的安定を望む思いは誰よりも強いようだ。

○…一方、舟橋議員は衆院選の出馬に向けて辞職した鈴木英敬前知事を、国体に関連して「良いとこ食いをしてツケを後任に払わせた」と強烈に批判。衆院選を目前に各党の「対立」は避けられそうにない。

○…中森議員は一見知事が三重県の県民性を「温和で優しいが、積極性に欠けるきらいがある」と表現したことに触れ「私のことかな?」。

○…これに対し、一見知事は中森議員が「温和で優しい」ことを認めつつ、「積極性に欠ける」点については疑問視。「私が申し上げたのは中森議員のことではない」と回答すると、議場から笑いが。

伊勢新聞

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