殿堂投票、今年も開示します エキスパート2年連続0人にはメジャー方式採用も考慮すべき時期に

殿堂投票、今年も開示します エキスパート2年連続0人にはメジャー方式採用も考慮すべき時期に

  • スポーツ報知
  • 更新日:2022/01/15
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今年の野球殿堂入りはプレーヤー表彰で高津臣吾、山本昌の両投手。特別表彰で故松前重義氏が当選に必要な75%以上の得票率を得て殿堂入りが決まった。

ここで私が野球殿堂入り投票用紙に書き込んだ方々を、例年同様に発表する。

▽プレーヤー

高津臣吾、山本昌、谷繁元信、前田智徳、小笠原道大、石井琢朗、黒田博樹

▽エキスパート

足立光宏、松岡弘、谷沢健一、ブーマー、加藤秀司、柴田勲

資格取得7年目の高津の殿堂入りは昨季、ヤクルトを日本一に導いたので確実視されていた。一昨年のリーグ最下位が足を引っ張った感があったが日本一監督となって一気に52票も伸ばした。日本では“合わせ技”は致し方ないという気がした。

2年目の山本昌も63票伸ばした。2人とも私は投票し続けただけに素直におめでとうと言いたい。

今回、個人的な感想で意外に思ったのは、メジャー経験者最多の日米通算203勝していた黒田博樹投手だ。日本人メジャーでは過去、野茂英雄、松井秀喜、佐々木主浩が入っているが野茂、松井は資格取得初年度に入った。メジャーでの勝ち星が44、投球回も600イニング野茂に比べて少ないものの、米国7年間で6シーズン、日米通算20年間で17シーズン規定投球回入り(野茂は米国14年間で8度、日米通算19年間で12度)。投球イニングも合計で300イニング以上多かっただけに、得票率が伸びなかったのが信じられなかった。やはり、パイオニアの野茂との格の違いだったのだろうか。

一方、エキスパート表彰は2年続けて75%超えが出なかった。昨年殿堂入りが出なかったことで、エキスパート表彰は候補者数を20人から24人に、投票人数を5名から6名に変更されたものの、逆に票がばらついた。今後もこの傾向が続くようなら、2007年までの競技者表彰投票で漏れた選手を救う意味でスタートしたエキスパート表彰の存在価値が問われかねない。

米大リーグは全米野球記者協会会員による投票とは別に、12人の投票者によるベテランズ委員会という別のセクションを設けている。こちらも2002年から05年にかけて殿堂入りがなく、その後抜本的な改革を行って、年度によってニグロリーグ関係者を一度に選出したり、時代を4分割して1949年以前の「初期の野球」、1950~69年の「黄金時代の野球」、1970~87年の「現代の野球」、1988年以降の「今日の野球」とした。

昨年12月に、「初期の野球」の候補10人から2人、そして「黄金時代の野球」から10人が候補となって4人が殿堂入りを決めた。

今後のスケジュールも決まっており、今年は「今日の野球」、来年度は「現代の野球」の関係者を対象に投票が行われるという。

ちなみに昨年の「黄金時代の野球」で選に漏れた選手の中には、1961年に61本塁打して当時の新記録をマークしたロジャー・マリスらがいた。

この方式を日本でも採用したらいかがだろう。1949年の1リーグ時代まで、1950~74年、1975~99年と3つの時代に分け、候補者をそれぞれ15人程度に絞っていけば、投票する側もよりチェックした上での投票になるのではなかろうか。

特別表彰は表彰委員のうち3人が何らかの理由で欠席し、有効投票数が11票になったこともあって東海大学創始者で首都大学リーグ創設に貢献した故松前重義が9票で選出された。今回、原稿を書く上で1951年1シーズンだけプロ野球の試合を行った東京スタディアム(武蔵野グリーンパーク)完成に尽力したことを知った。数年前に跡地を訪問しただけに、感慨深いものがあった。また、候補者発表の際に、紙面に書いた野球評論家の草分け故大和球士にも2票入った。先人たちの功績をひもとくのは楽しい。=敬称略=

蛭間 豊章(ベースボール・アナリスト)

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