米倉涼子、綾野剛、横浜流星がネットフリックス「新聞記者」出演を通じて感じたメディアへの意識の変化

米倉涼子、綾野剛、横浜流星がネットフリックス「新聞記者」出演を通じて感じたメディアへの意識の変化

  • WEBザテレビジョン
  • 更新日:2022/01/15
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Netflixシリーズドラマ「新聞記者」に出演の綾野剛、米倉涼子、横浜流星 /  撮影=阿部岳人

【写真】流し目で微笑む横浜流星

2019年6月に劇場公開され、大ヒットを記録した映画『新聞記者』が、1月13日より全6話のNetflixシリーズドラマとしてリブートされ、全世界同時配信された。本作は近年の政治事件やスキャンダルをテーマに描いており、新聞記者を米倉涼子、若手官僚を綾野剛、新聞配達をしながら大学に通う就活生を横浜流星が演じている。社会派エンタテイメント作品への挑戦を通して感じたことなどを3人に語ってもらった。

社会派作品「新聞記者」出演の3者の想いとは

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綾野剛 /  撮影=阿部岳人

ーー映画に続き監督を務めた藤井道人さんと綾野さんは映画『ヤクザと家族 The Family』とドラマ「アバランチ」、そして横浜さんは映画『青の帰り道』と『DIVOC-12』、そして米倉さんは初のタッグとなりました。本作の藤井組の現場はいかがでしたか。

綾野:藤井監督とご一緒するのは撮影の順番でいいますと本作が2作品目。声を掛けていただいたとき、素直に嬉しかったです。新たな「新聞記者」の一員として参加できる事、そして、米倉さんと流星君とご一緒できる事、なにより藤井監督とまた現場で魂を揺さぶり合いながら戦えると思うと。どれだけ苦しくても、どれだけ愛せるか。特に藤井監督とは、そういう想いでやっています。

米倉:一番最初に藤井監督とお会いしたのは、カフェでの打ち合わせだったのですが、“不思議なイケメンだな”と思いながらいろいろお話をしたのを覚えています(笑)。いざ現場に入ってみると、ものすごく緊張している自分がいて、大人になってから毎日こんなに緊張することがあるのかと驚きました。監督は妥協を許さない方なので、何度もテイクを重ねることが多々あったのですが、だんだん何がよくて何がダメなのかわからなくなるんです。だけど監督の要望に応えたいという思いもある中でお芝居していたので、私の感情を汲み取りながら、そしてうまくコントロールしながら監督はディレクションしてらっしゃったのではないかなと思います。

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横浜流星 /  撮影=阿部岳人

横浜:お話をいただいた時に、藤井監督が「映画版で描ききれなかったことを託したい」と言ってくださったのですが、それはとても幸せなことだと思ったのと同時に、責任と覚悟を持ってこの作品と向き合わなければいけないと気合いが入りました。藤井組は安心して身を任せられますし、絶対に妥協しない監督の姿を拝見していると、亮として作品の中でしっかりと生きねばという思いが強くなるんです。毎回“自分の知らない自分”みたいなものを引き出してくださるので、藤井監督の現場は楽しいですし、今回もやりがいを感じながら演じていました。

新聞記者、官僚、大学生…それぞれの役作り

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米倉涼子 /  撮影=阿部岳人

ーー役を演じるうえで大事にしたこと、意識したことを教えていただけますか。

米倉:私は“我慢すること”を意識していました。というのも、普段から外国の方と接することが多いからかもしれませんが、つい手を動かしながら話してしまうんです。でもそれを封印しなければ松田という役は成り立たないと思ったので、手を動かしたい衝動を我慢するといいうことを意識して演じていました。

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横浜流星 /  撮影=阿部岳人

横浜:事前に“こう演じよう”と決めずに、ワンシーンワンシーン相手の言葉や起こる出来事に影響されて、亮の心が揺れ動いていく感じを表現したかったので、“素直でいる”ことを大事にしながら演じていました。さまざまなことを経験していく中で、少しずつ変化していく亮の姿に若い方々が共感してくださったらいいなと思っています。

綾野:自分の精神状態を追体験しない、ということでした。「こうすれば良かった」ということに気付かないように。何故なら村上は“たられば”を言える立場ではないからです。人はなんでもない会話の中で“たられば”を考えることでポジティブになれたりもするので、「あのときこうだったら」という感情を完全に捨てて生きることは過酷でした。

ーー官僚、新聞記者、大学生という役柄上、お三方がそろうのはワンシーンのみでしたが、だからこそみなさんのそのワンシーンにかける熱量が画面から伝わってきました。

綾野:ありがとうございます。ただ、公文書改ざんの事件が起こってからこの3人が会うまでに何人もの人を介さなければいけないというのは、直接的には描かれていませんが、これもひとつの問題提起かもしれません。もっと早く3人が顔を突き合わせて話をする機会があったならば、解決できることが他にもあったかもしれない。もちろん、だからこそ守られている部分もある。ある種の不毛さはなくならない。

米倉涼子、綾野剛、横浜流星3人が「新聞記者」を通じて感じたメディアへの意識の変化

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米倉涼子 /  撮影=阿部岳人

ーー今回、松田記者の姿を通して「取材する側」のあり方を考えさせられました。みなさんは普段「取材される側」ですが、本作に参加されたことでメディアへの意識の変化などはあったのでしょうか。

米倉:劇中に松田が国会中継を見ているシーンが登場しますが、実は本物の国会のとある映像を見ながら撮影していて、あとでその映像だけ別のものに差し替えているんです。そのシーンの撮影の時に、普段はお風呂に浸かりながらとか、何か作業をしながら国会中継を観ていたなと気付いて。本作に参加するまでは恥ずかしながら日本の政治への関心が薄かったので、国民としてもっと政治に参加しなければと思いました。それから、松田がSNSで誹謗中傷されるシーンがありますが、私自身も実際に嘘の記事を書かれて傷ついたこともありますし、報道の自由があるとはいえ“嘘の記事を書くなんて人としてどうなの?”と憤ることもあります。そんな現実がある中で、流星くんが演じた亮は私にとって希望というか、一人の人間として真実を追うこと、そして一般市民として何ができるのかというのはすごく考えさせられました。

横浜:米倉さんがおっしゃった通りで、僕らは役者である前にいち国民として日本社会に属していながらも、政治への関心が薄かったりします。僕も本作に参加する前までは前半の亮と同じような感じだったのですが、無関心ってすごく怖いことだなと今回実感しましたし、もっと興味を持たなきゃいけないなと思うようになりました。僕自身、亮と共に学んだので、本作をご覧になった方々が何かを考えるきっかけになったらいいなと思います。

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綾野剛 /  撮影=阿部岳人

綾野:つまり“何かに強く感心を持つこと”だと思うのですが、その関心のきっかけというのはまさにいまインタビューをしていただいている時間もイコールだと思います。先ほどインタビュアーさんは自分を「取材をする側」、そして僕達を「取材される側」という風に定義づけてくださいましたが、実は僕は取材されながら取材をしている状態なんです。こうやって顔を付き合わせて話をすること自体が関心に繋がっていると、そんな風に僕は思っていて。関心を持つきっかけはどこにあるのか、興味を惹かれたきっかけはどこにあるのか、それをどんどん辿っていき、それを大きな意味で捉えると“国は国民が作るもの”という想いに繋がっていくのではないかなと。そういったことを本作は描いていますので、何かひとつ興味を持つきっかけになったらと思います。

取材・文=奥村百恵

Netflixシリーズ「新聞記者」は、22年1月13日より全世界同時独占配信中。

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