保育園バスに乗り残されて熱中症で園児が死亡...悲痛の母「胸が張り裂けそうに」

保育園バスに乗り残されて熱中症で園児が死亡...悲痛の母「胸が張り裂けそうに」

  • マイナビニュース
  • 更新日:2022/01/15
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日本テレビ系ドキュメンタリー番組『NNNドキュメント’22』(毎週日曜24:55~)では、保育園児が送迎バスに9時間にわたり取り残され、熱中症で死亡した事件を特集する『どんなに暑かったか ~保育園バスに取り残されて~』(福岡放送制作)を、16日に放送する。

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2021年7月、福岡県中間市の保育園に通っていた5歳の倉掛冬生(くらかけ・とうま)ちゃんが、送迎バスに9時間にわたり取り残され、熱中症で死亡した。遺族の証言や園側の説明、行政の調査などから見えてきたのは、ずさんな安全管理の実態。福岡県内では過去にも、2歳の男の子が保育園の車に取り残され、死亡していた。

繰り返された悲劇に衝撃が走る保育現場では、子どもたちの命をどう守るのか、議論を重ねている。

冬生ちゃんが通っていた双葉保育園をめぐっては、福岡県と中間市が特別監査を行った。その過程で、2年以上前から園長1人で送迎バスを運行していたことや、職員間で園児の出欠をきちんと確認していなかったことなどが、次々と明らかに。ずさんな安全管理が常態化していた。事件直後には急きょ保護者説明会が開かれたが、園長の応答には曖昧な部分もあり、保護者の間に不信感が広がった。

冬生ちゃんの母親は体調を崩し、手記で悲痛な胸の内を明らかにした。「どんなに苦しかったか、どんなに暑かったか、どんなに寂しかったか、どんなに怖かったかと思うと、胸が張り裂けそうになります」。

事件から2カ月後には、孫の死を無駄にしたくないと、冬生ちゃんと一緒に暮らしていた祖父が取材に応じた。自宅を訪ねると、和室の畳にはチョコレートをこぼした赤茶色の跡が残っていた。「ちょっとやんちゃで、かわいかった。ニカッと笑った顔が忘れられない」と話す。

福岡県内では2007年の夏にも、中間市の隣・北九州市小倉北区の保育園で、浜崎暖人(はまさき・はると 当時2歳)ちゃんが、遠足の帰りに園の車におよそ4時間取り残され、死亡している。暖人ちゃんの父親は、悲劇が繰り返されたことに、「本当にどうしてなんだろう。自分の子どもで最後にしてほしかった」と、やるせない心情を吐露した。

子どもたちの安全に細心の注意を払うべき場所で再び幼い命が失われた事実に、保育現場には大きな衝撃が走った。福岡県春日市のオハナ保育園は、送迎バスを運行する際、運転手に加えて必ず1人は保育士が乗車し、園児が降りた後には、運転手が必ずバス内の写真を撮影し、職員間で共有する徹底ぶり。さらに園児の安全確保のあり方について、月に1度は職員会議を開くなど、議論を重ねている。「当たり前以上にしなきゃいけない。最終的に園児を守れているかどうかなので」という意識だ。

冬生ちゃんの母親が公表した手記のむすびには、「なぜ、冬生があんなに苦しい思いをして、たった5年で命を絶たれないといけないのでしょうか。今はただ、冬生に戻ってきてほしい、冬生にもう一度会いたい」とつづられている。

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