子育て終了、夫が他界、一人で公営住宅に入居した74歳...“月7万円の年金”で「明るい老後」を送れるか

子育て終了、夫が他界、一人で公営住宅に入居した74歳...“月7万円の年金”で「明るい老後」を送れるか

  • 文春オンライン
  • 更新日:2021/07/22
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『74歳、ないのはお金だけ。あとは全部そろってる』(ミツコ 著)すばる舎

著者は神学校を卒業し、牧師の夫と結婚。夫婦で50年近く教会を運営してきた。2016年に夫に先立たれてからは、既に4人の娘の子育てを終えていたこともあり、単身で公営住宅に入居。教会やシルバー人材センターでの仕事に励みつつ、月7万円の年金で慎ましやかに暮らしている。そんな純然たる市井の人で、本を出そうとは考えもしなかった。だが、偶然知り合った編集者から勧められて本書を刊行。じわじわと部数を伸ばし、ヒット作に。

「何をしていても楽しそうな方なんです。資本主義に毒された私たちとは、根本的な姿勢が違う印象を受けます。そんなところが、コロナ禍もあり、社会のありかたが見直されている今の時代に合っているのではないかと感じました」(担当編集者の水沼三佳子さん)

人生の豊かさは、使えるお金の量とは関係ない――。それが本に描かれた暮らしぶりから伝わってくる。

「自炊による節約術や、寝たきりにならないための日々の軽い運動といったノウハウも盛り込みましたが、どれも無理をしている感じがしません。そんなご本人のありのままの姿を、説教くさくならないように伝えることを意識して編集しました」(水沼さん)

読者層は60代から80代の女性が中心。読者はがきが多いときは月に100枚も届く。心に深く刺さる本であることが反響から窺える。

2020年11月発売。初版6000部。現在8刷6万部(電子含む)

(前田 久/週刊文春 2021年7月22日号)

前田 久

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