SUGIZO「日を追ってレベルが上がっていく」 Z世代奏者と繰り広げる音のバトル

SUGIZO「日を追ってレベルが上がっていく」 Z世代奏者と繰り広げる音のバトル

  • ENCOUNT
  • 更新日:2022/06/23
No image

通称“小”SHAG(左から)SUGIZO、松浦千昇、KenKen、別所和洋。アーティスティックな空間で続けられた音合わせ。音が生き物のように躍動していた【写真:山口比佐夫】

「JAMインストのシーンを盛り上げたい」と気炎

LUNA SEA、X JAPANのギタリスト・バイオリストとして活躍するSUGIZO(52)が、ベーシストのKen Ken(37)らと推進する6人組サイケデリック・ジャムバンド「SHAG」が初のアルバム「THE PROTEST JAM」を7月1日に発売する。8曲入りのアルバムは、2020年からブルーノート東京(東京都港区)などで行った全10公演のライブ音源から厳選したテイクを編集したもの。スタジオで音合わせをしていたSUGIZO、Ken Ken、キーボードの別所和洋(39)、ドラムの松浦千昇(24)に、新生SHAGとして始動した東京公演を振り返りながら今夏、京都と恵比寿で開くステージについて聞いた。(取材・文=西村綾乃)

別所に推薦され、新生SHAGに大抜擢された松浦。最年少の松浦は22歳のときに初めてブルーノート東京の舞台を踏んだ。ドラムセットの前に立つSUGIZOの一挙手一投足を見逃すまいと食らいついていく姿が初々しかった。

松浦「初日のファーストステージは、約1時間のライブが、アッと言う間に終わってしまってほとんど記憶がありません。がむしゃらに食らいついていきましたがやり切れなくて、悔しさが残りました。覚えているのは唯一2日目のセカンドステージのとき。最後の曲で拍手をいただいたときに、良かったと思いました」

SUGIZO「日を追ってレベルが上がっていくよね。吸収のスピードがものすごく速い。ドラマーは音の密度が一番重要で、そこに音の説得力が出る。スペースが深いドラマーになってくれたらと期待しています」

松浦「SUGIZOさんに指摘された音の軽さは、初回のブルーノート(ファースト)でも感じました。『ただ動いているだけじゃん』って自分に突っ込みました」

SUGIZO「アルバムに収録した『ANTI-WAR I』は、初回のブルーノートでしかやっていない曲。千昇の音はなんとか機材を駆使して整えています」

No image

サイケデリック・ジャムバンドのSHAG

アルバムに収録した「FATIMA」は、SUGIZOのソロ楽曲。新生SHAGは今後どのように展開していくのだろうか。

KenKen「11本のライブ(配信も含む)をやってみて感じるのは、6人のキャラクターが立ってきたということ。SUGIZOのソロプロジェクトじゃなくて、バンドとしてやっていくんだと意識が変わりました。オレがSHAGのオリジナル曲を作ることも増えると思うし、変化を恐れずに。オレも別のバンドもやっているけれど、本質はこっち。人を感じられる音を追求していきたい」

4人のセッションに耳を傾けたインタビュー前。一聴しただけでSUGIZOと分かるギターに、Ken Kenが激しいスラップで襲い掛かっていく。静かに炎を燃やす別所は、変則リズムなど変化球で緊張感を生み出していく。あふれるアイデアに、時おり『オッ』という顔を見せながらも、持ち前の瞬発力で柔軟に対応していく松浦。アルバムに収録されている楽曲たちがどんどん進化していることを感じた。

SUGIZO「アルバムを完成させるために編集していますが、この感じは『もう古い』と感じる部分もあります。音を合わせる度に、どんどん新しいものに変わる。ライブではどの曲も過去とは違う演奏になると思います」

別所「即興演奏中は、必要と思ったことをやっているけれど、その音は潜在的に求めているものなのだと思います。その瞬間に感じたことを、音で伝えたいです」

KenKen「オレはいつも、ものすごいパワーを込めて演奏しています。だから聴いてくれた人は、聴く前よりも聴いた後の方が、元気になったって感じてもらいたい」

6月23日には京都FANJ(京都市左京区)で、7月4日にはLIQUIDROOM(東京都渋谷区)でアルバム発売を記念したライブを行う。

SUGIZO「京都のライブは、初めて今日の4人でステージに立ちます。通称“小SHAG(こシャグ)”。メンバーそれぞれ活動が第一線で多岐にわたっているので、6人のフルメンバーを集めるのは至難のこと。メンバーが限定されることで生まれるメリットもあるので、そういう変化も楽しんでほしい。7月は6人。通称“フルSHAG”でライブをします。JAMインストのシーンを盛り上げていくために。その中心として存在を大きくしていきたいです」

まだ発表になっていないライブについても、口を開いてくれたSUGIZO。新生SHAGと、某ユニットが対峙(たいじ)するステージが、どこよりも熱い空間になることは間違いない。

□SHAG(シャグ)ギター・バイオリンのSUGIZO(LUNA SEA、X JAPAN)、ベースのKenKen (RIZE、LIFE IS GROOVE)、トランペットの類家心平(RS5pb、菊地成孔ダブ・セプテット)、キーボードの別所和洋(パジャマで海なんかいかない)、パーカッションのよしうらけんじ、ドラムの松浦千昇(Yukino & Glanax)の6人組。2002年に結成し、20年に現メンバーに再編。ライブを中心に活動している。

西村綾乃

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加