厚生年金「平均受給額」は月約14万円「平均額をもらえる人の年収」を試算

厚生年金「平均受給額」は月約14万円「平均額をもらえる人の年収」を試算

  • LIMO
  • 更新日:2022/08/06

厚生年金加入者の平均年収や人数はどれくらいか

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会社員など厚生年金を受給できる人は、国民年金のみの人に比べて報酬比例部分が受給できるため、年金額は多くなっています。

実際にどのくらい違うのか、厚生年金受給者の平均受給額を厚生労働省の資料からご紹介します。

また、平均額をもらっている人の年収はどのくらいなのか、年金額から計算によって導き出す方法もご紹介します。自分の今の年収から、将来受け取ることができる年金額の目安を知ることができるでしょう。

【注目記事】【2022年6月分より0.4%減額へ】国民年金と厚生年金「一般家庭」ひと月の年金受給額を早見表でチェック

【画像】厚生年金加入者の平均給与や年収、人数をチェック(出所:厚生労働省)

1. 厚生年金受給者の平均は「月約14万円」国民年金はいくらか

厚生労働省の「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金受給者の平均年金月額は14万6145円です。

ちなみに国民年金受給者の平均年金月額は5万6358円となっています。

1.1 厚生年金と国民年金の平均年金月額

厚生年金受給者:14万6145円

国民年金受給者:5万6358円

厚生年金の額には、国民年金(基礎年金)の額が含まれています。

働いていた時の給料と加入期間に応じた「報酬比例部分」が、国民年金に上乗せされて支給されます。

そのため、給料が高ければ高いほど、加入期間が長ければ長いほど、厚生年金の受給額は増えることになります(ただし上限があります)。

2. 【厚生年金】加入者数と平均給与をチェック

国民年金受給者に比べて多くの年金が受給できる厚生年金受給者ですが、そもそも厚生年金に加入している人はどのくらいいるのか、また、厚生年金加入者の平均給与はいくらなのか気になるところです。

前出の厚生労働省の資料から見てみましょう。

2.1 厚生年金の加入者数

厚生年金に加入している人(厚生年金被保険者)の男女別の数と、その中で短時間労働者に該当する人数も見てみましょう。

厚生年金被保険者数

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出典:厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに筆者作成

厚生年金の被保険者数は4047万人であり、男性と女性の比率はおよそ6対4となっています。

これに対して、短時間労働者に焦点をあててみると、男女の比率は大きく変わり、女性が7割以上を占めます。

2.2 厚生年金加入者の平均給与

毎月の給与を区切りのよい幅で区分した「標準報酬月額」の平均を見てみましょう。

標準報酬月額(令和2年度平均)

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出典:厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに筆者作成

年間の給与にボーナスも加えた「一人当たりの標準報酬額」(年収にあたるもの)も見てみましょう。

一人当たり標準報酬額(総報酬ベース・年額)

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出典:厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに筆者作成

男女で給与に大きく差があることがわかります。また、短時間労働者の報酬は全体の報酬額の半分に満たないこともわかります。

このように、厚生年金の加入者といっても男女での違い、働き方での違いがあり、非常に幅があることがわかります。

平均にしてしまうと、これらの部分が見えてこないため、実感と乖離していると感じることがあるでしょう。

3. 厚生年金の平均額をもらえる人の年収を計算

厚生年金の平均額をみて、自分のケースを想起するのはあまり意味がないということは前項からお分かりいただけたと思います。

それでも平均額である14万6000円をもらえる人の年収がいくらなのかは気になると思います。

これについては、次の計算式で年収の目安を知ることができます。

3.1 老齢基礎年金の額(定額部分の計算式・2022年4月分から)

1621円×生年月日に応じた率×被保険者期間の月数

3.2 老齢厚生年金の額

報酬比例部分の計算式:(1)+(2)

(1)2003年3月以前
平均標準報酬月額×生年月日に応じた率×2003年3月以前の月数

(2)2003年4月以後
平均標準報酬額×生年月日に応じた率×2003年4月以後の月数

それでは、「1957年4月生まれ、厚生年金加入期間40年」を前提条件にして、年金月額14万6000円(年額175万2000円)受給できる人の平均年収を出してみましょう。

3.3 年金月額14万6000円受給できる人の平均年収

※生年月日に応じた率は日本年金機構「年金額の計算に用いる数値」を参考

老齢基礎年金の額

1621円×1.000×480=77万8080円

老齢厚生年金の額

175万2000円-77万8080円=97万3920円

年収を出したいため、便宜上(2)2003年4月以後の計算式を使用します。

平均標準報酬額×5.481/1000×480=97万3920円

平均標準報酬額≒37万188円

平均標準報酬額は年収を12ヵ月で割ったものと考えられるので、

37万188円×12=444万2256円

年収は「約444万円」となりました。

前項の「厚生年金加入者の平均給与」で紹介した「一人当たり標準報酬額」は442万4000円だったので、ほぼ近い金額となりました。

4. ねんきん定期便やねんきんネットで確認をしよう

計算式で年金額を出す場合、標準報酬月額や標準賞与額、被保険者期間を正確に記録しておかないと導き出せません。

そこで、役に立つのが「ねんきん定期便」です。毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」を見れば、自身の年金記録を確認できます。

「ねんきん定期便」が手元にない場合は、「ねんきんネット」でも確認できます。

「ねんきんネット」はインターネットを通じてパソコンやスマートフォンから年金記録を確認できる便利なサービスです。

「保険料を納めた月の詳細な記録や年金見込額の試算、追納可能月数と金額」も確認できます。

注意点としては、「ねんきん定期便」には配偶者や扶養者などの情報に基づく「加給年金」は含まれていません。

「ねんきんネット」では、年金受給者が行う試算に限り、試算時点の本人の年金記録情報(登録されている配偶者情報を含む)に基づいて「加給年金」や「振替加算」についての試算ができます。

より正確に年金額を知りたい人は「ねんきんネット」で試算してみるとよいでしょう。

参考資料

厚生労働省「令和2年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」

日本年金機構「年金額の計算に用いる数値」

日本年金機構「大切なお知らせ、「ねんきん定期便」をお届けしています」

日本年金機構「ねんきんネット」

石倉 博子

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