卒業式で泣かなかったのは、彼女との未来があることを感じていたから

卒業式で泣かなかったのは、彼女との未来があることを感じていたから

  • かがみよかがみ
  • 更新日:2022/09/23
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別に、学校生活がまったく楽しくなかったわけではない。

友達や先生との別れが、まったく寂しくなかったわけではない。

けれどあの日、私は泣くことができなかった。

ぼっちだった私。地獄のような日々を救ってくれたクラスメートがいた

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高校時代の私は、人と話すことがあまり得意ではなかった。

内気で人見知りで、自分に自信がなくて、今よりさらにコミュニケーションを取ることが下手だった。

だからか友達も少なく、いつも特定の子と仲良くしていることが多かった。

そんな私にも分け隔てなく親しく接してくれていたTちゃんという女の子がいる。

Tちゃんは、のちに高校を卒業した後も変わらず仲良くしているのだが、本当に気さくな子だ。

女子校だったのだが、クラスの中でも権力のある子とも普通に話すし、色々な裏事情も知っていたりする。

顔が広く、情報通なのだ。

私も昼食はTちゃんと彼女の仲の良い子たちと取っていたし、放課後や休日に一緒に遊んだことも何度もある。

体育の授業で二人ペアを作るときはだいたいTちゃんとだし、私が数学の授業の時にノートを取り忘れていたのを見せてもらったこともある。

テストの点は常に共有し(二人とも勉強は苦手だったけど)、同じ茶道部にも入り、本当に唯一何でも話せる親友のような存在だった。

誰とでも気さくに話すTちゃんがこんな自分と仲良くしてくれることが嬉しかった。

Tちゃんとは、高校二年間同じクラスだった。その中で、私たちは絆をより強く深めていった。

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長いと思っていた高校生活もあっという間なもので、すぐに卒業の時はやって来た。正直、卒業式の当日もまったく実感はわかなかった。

既に短大に進む道は決まっていたし、進路に悩むこともなかった。

Tちゃんと同じクラスだった二年の間に、少しだけ人間関係で問題が起きたことがある。

女子特有の、いざこざだ。

私はその時あくまでも中立の立場にいたが、どちらかというとTちゃん側の意見だった。

激しい対立やいじめなどがあったわけではないが、思春期の女子にはやはり起こり得ることだったのかもしれない。

卒業の日を迎えて、その問題にも終止符が打たれた。

結局明らかな解決とまではいかないものの、お互いにいがみ合うことはなくなったようだ。

そんなことも、卒業して十年経った今、懐かしい思い出に変わるものだ。

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卒業式の話に戻るが、私なりに充実した高校時代だったが、やはり別れを実感しても泣くことはなかった。

実際Tちゃんとは今も連絡を取っているし、お互いのSNSも知っている。

学生時代にいくら仲が良くても、卒業したら縁が切れてしまうならそれまでの仲なわけで、今も深いつながりは残っている。

特に不満があったわけではないが、泣けなかったのは、既にあの時Tちゃんとの未来が見えていたからかもしれない。

人生は、出会いと別れの繰り返しなのだという。

私もたくさんの人間関係を経験してきて、それを深く実感している。

昔は仲良くしていても、今どうしているのか分からない人もたくさんいる。

またいつか会えると分かっているからこそ、別れはそんなに寂しくないはずだ。

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まんちゃん

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