ピューマの目撃騒動で市民に警報が発令されるも、ただのイエネコだった

ピューマの目撃騒動で市民に警報が発令されるも、ただのイエネコだった

  • カラパイア
  • 更新日:2023/11/22
No image

アメリカ、オレゴン州のタイガード市にある公園でネコ科の肉食獣「ピューマ」を目撃したという情報が相次いだ。

高い身体能力を持つ狩りの名手の出没情報は市民たちに混乱をもたらした。市当局は「周囲に注意を払い、散歩をするときは必ず犬をリードにつなぐように」と住民に警報を発した。

だがほどなくその正体が明らかとなる。

翌日、州の魚類野生生物局(ODFW)が確認したところ、ピューマだと思われていた猫は、イエネコであることがわかったのだ。

【他の記事を見る】野生のピューマにロックオンされた女性の危機を救ったのは、メタリカ!(カナダ)

公園でピューマの目撃情報

先週、オレゴン州ワシントン郡タイガード市のクック公園で、地元市民がピューマ(クーガー)と思われる動物を発見したとして騒ぎとなった。

目撃した市民は遠くからぼやけた映像を撮影し、SNSに投稿した。

How do we know it was a house cat not a cougar? The video is grainy but the #1 indicator is its size compared to the tree and compost/garbage bin. Also the fence is likely 6 foot which puts the cat at less than 1 foot in height. pic.twitter.com/yJsgLFyirZ
— Oregon Department of Fish and Wildlife (@MyODFW)
November 17, 2023
from Twitter

これを受け、市の公共事業部門はX(旧Twitter)で、「常に周囲に注意を払い、犬をリードにつなぐように」と住民に警告を発した。

同時にオレゴン州魚類野生生物局(ODFW)とタイガード警察に通報したという。

There has been a cougar sighting at Cook Park. We have alerted the Oregon Department of of Fish and Wildlife and the Tigard Police Department. Please make sure to be aware of your surroundings and leash up your dogs.
Here is a helpful guide: https://t.co/bOcsS0oCDc #TigardOr pic.twitter.com/eRRieGqbcA
— City of Tigard Public Works (@Tigard_PW)
November 17, 2023
from Twitter

ピューマじゃなくてイエネコだった

通報を受けたODFWはまずは投稿された動画を見て確認したのだが、それだけですぐにわかってしまった。

確かにそこにはネコ科の動物がいるのだが、ピューマではなく、茶色のイエネコだったことを。

ODFWは、ニュース映像と共に「昨日クック公園で目撃されたピューマは、実はイエネコでした。こういった間違いはよくあることです」とXに投稿した。

実際に2017年、ミシシッピ州でもイエネコがピューマと見間違得られる事件が発生しており、ODFWはその当時の映像もXに公開している。

2017年のピューマに間違えられた猫は、茶色じゃなくて灰トラのようだ。しかもなんか堂々としている。

That “cougar” spotted at Cook Park in Tigard yesterday? Turns out it was a house cat. This happens more than you think. https://t.co/RRyY41Me8a
— Oregon Department of Fish and Wildlife (@MyODFW)
November 17, 2023
from Twitter

ピューマかイエネコ化を見分ける方法

実際に驚くほど頻繁に、他の動物(犬、猫、コヨーテ、ボブキャット)がピューマと間違われるそうだ。

今回住民が投稿した映像はとても画質が荒かったが、ODFWによると、猫とピューマの見分け方はそのサイズ感だそうだ。

ピューマはイエネコの3倍から5倍ほどの大きさだ。今回の動画なら近くにあるものと比較すればわかりやすい。近くにある木やゴミ箱と比較した場合ピューマにしては小さい。

後ろにあるフェンスはおよそ1.8mで、そこから換算すると高さは30cm未満となる。ピューマの体高は約60cmから90cmなので、ピューマではないとすぐに判断できたそうだ。

また体の色も、ピューマはもっと褐色だがこの猫はオレンジ色が強いので違うことがわかるという。

とは言え、過去にはこの地域で実際にピューマがいたことが確認されたケースもある。用心するにこしたことはないので、今回はピューマじゃなかったが、市の迅速な対応は正しいと言えよう。

ODFWによると、オレゴン地域には6,000頭以上のピューマが生息しているそうだ。

No image

photo by Pixabay

ピューマ(海外ではクーガーと呼ばれることが多い)は、北アメリカ大陸を中心に生息する大型ネコ科で、その印象的な体の特徴と優れた狩猟能力により、ヒエラルキーの上位に君臨している。

砂漠から湿地、低地から高山地帯に至るまで多様な環境に適応する能力を持っており、素早く、力強く敏捷だ。

最大で時速50km以上で走ることができ、高い跳躍力も持っている。木に登る能力も非常に高く、ひそかに獲物に忍び寄り、一撃で仕留めることが可能だ。

written byparumo

追記(2023/11/22)誤字を訂正して再送します。

・あわせて読みたい→どんなにかわいい仕草をみせてもピューマは猛獣です。州当局が家に入れないよう注意を呼びかけたところコラ合戦に

動画・画像が表示されていないときはこちらから

パルモ

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加