建坪8坪!総額4000万の中古超狭小住宅を“住めば都”を実現する空間活用術とは?

建坪8坪!総額4000万の中古超狭小住宅を“住めば都”を実現する空間活用術とは?

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  • 更新日:2023/05/26

最寄り駅へのアクセスのよさや、子どもが安全に遊べるキッズスペースの確保など、理想の条件は多々あるけれど、家族で決めた予算内に収めて満足度の高い戸建てを建てるのは、なかなか難しいもの。そこで選択肢のひとつとなるのが中古の狭小・建売住宅です。都内23区内で中古の建売戸建てを購入し、空間アイデアやDIYで快適な生活空間を叶えたKomuさんに、中古建売ならではの困りごとや理想とのギャップ、空間活用術やキッズルームの工夫などについてお伺いしました! ぜひご参考ください。今回、住まいをご紹介してくれたのは、Komuさん!Instagram⇒_komu_ie【住まいDATA】家族構成:Komuさん、夫、子ども3人(7歳、5歳、3歳) 住まいのエリア:東京23区内今の住まい:建売住宅(中古)面積:土地17坪/建坪8坪/延床16坪(3階建て)間取り:1SSLDK ※1階にサービスルーム・2階にリビングルーム入居時期:2020年11月費用:総額約4070万円(土地+建物代=約4000万円、洗面所リフォーム費=約70万円)

郊外・新築の夢破れ……都内で狭小・中古物件探しをスタートしたワケ

2020年11月に、現在のお住まいに引っ越したKomuさん。実は当初、建売住宅の購入は考えていなかったそうです。「23区内の集合住宅に数年住んでいましたが、住み始めて5年経った頃から住宅購入を考え始めました。当時は、郊外に大きな一戸建てを購入しようと計画していたんです。実際に埼玉県内で新築・建売戸建てを見つけたのですが、諸事情で契約が破棄になってしまいました。一度は購入を諦めましたが、やはり自分たちの“住まい”を持つ夢を叶えたくて。夫婦で何度も話し合いを続け、都内で中古物件を探すという選択に辿り着きました。マンションも魅力的でしたが、子どもが3人いるとどうしても騒音も気になりますので、自然と戸建てを中心に探す方向へと動いていきました」

都内・駅チカの条件を満たしたのは、吹き抜けのある中古の狭小戸建てだった

地価が下がらない都内で、駅から徒歩10分以内、間取りは3LDK以上——条件を絞り検索したものの、Komuさん夫婦はなかなか希望通りの物件に巡り会えなかったそうです。そんなとき見つけたのが、現在お住まいの情報。「すぐ内見したところ、中古物件(築4年)にもかかわらず新築のようで、狭いながらも吹き抜けで空間を広く見せる工夫がなされている点が気に入りました。ぜひ住みたいと即決しました」

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決め手になったのは、この吹き抜け。

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3階から見下ろす眺めがお気に入りの風景。

▲スワイプして2枚目もチェック!

まさかのクレーンによる家具搬入。家具配置の一苦労で、狭小暮らしを実感して

こうして中古・建売戸建てでの生活をスタートしたKomuさんですが、さっそく狭小住宅ならではのお悩みに直面することになったそう。「集合住宅で使用していた家具や家電を継続して使用しようと引っ越し準備を始めましたが、大型のものは2階からクレーンでの搬入が必要だと判明して。このときが、ああ狭小住宅に住み始めるんだ!と痛感した最初の瞬間です。注文住宅ではないので、間取りをそのまま活用しなければなりませんが、窓が多い設計なので家具の配置には一苦労しました。試行錯誤のうえ設置したダイニングテーブルの位置と照明の位置が結局合わなくて、今もまだずれたところに照明があります(笑)」

収納スペースがない!お悩み解決のコツは、インテリアとしても映える収納棚の設置

さらに、Komuさんを悩ませたのは、収納スペースでした。「収納場所が予想以上に少なくて困りました。我が家は各部屋の収納スペースがほぼないのですが、5人分の服や夫の仕事用品、クリスマスツリーやお雛様などの季節のものもあります。そこで入居後から断捨離を進め、収納ケースやシェルフ、小屋裏収納などを活用して整理したことで、結果的に各部屋をスッキリさせることができました」

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小屋裏の写真。

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常時使わない季節ものは、3階にある小屋裏収納に収納することでスッキリ整理。

▲スワイプして2枚目もチェック!「特にリビングには収納が全くなく、生活するうえですぐ使いたいものや子どもたちがお絵かきをするときに使う文房具などを片づけるスペースもなかったので、壁付けテレビの下に棚を置きました。圧迫感もそこまでなく、インテリアとしても可愛くできて満足しています」

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壁付けテレビの下に棚を置いて収納スペースを確保。

“建売”感を減らし、家事を快適に。洗面所とキッチンをお気に入りの場所にリフォーム!

狭小の建売住宅ならではの困りごとに、独自のアイデアで乗り越えたKomuさん。カギとなったのは、DIYでした。「中古の建売戸建てでは、洗面所やキッチンのデザインは選べなかったので、DIYで好みのものに変えています。キッチンは壁にタイル風の立体感のあるシールを貼り、吊り戸には木目調のリメイクシート、流し台の下の部分にはモルタル風のリメイクシートを貼りました」

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元のキッチンの写真。

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タイルシートや木目調シートでDIY。好みの雰囲気に近づけた、現在のキッチン。

▲スワイプして2枚目をチェック!「また、収納を増やし、使い勝手をより良くするために、施工会社に造作洗面台を約70万円で作ってもらいました。使えば使うほど愛着も増して、今では洗面所とキッチンは我が家のお気に入りスペースになっています。少しでもオリジナルな雰囲気を出して、お気に入りのスペースをつくることで家事もはかどるのがうれしいですし、狭いので掃除も楽です」

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造作洗面台リフォーム前。

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造作洗面台を約70万円で発注。

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収納力と使い勝手のレベルアップがうれしい。

▲スワイプして2枚目以降もチェック!洗面所のリフォーム以外の部分にはお金をかけず、旧宅で使っていた家具や家電を継続して使い、必要に応じて家具の高さをDIYで整えるなど、工夫して節約したそうです。

いらないドアは、取り払うのも手。リビングとつながるキッズルームで、目が届く&広々空間を実現

さらに、Komuさんのアイデアが活きているのが、子ども用のスペースです。小さなお子さんもいるため、リビングにつながる洋室のドアを取り払い、目が届く場所にキッズルームを設置したそう。「キッズルームのドアをなくしたことで、リビングとひとつながりになり、子どもの様子が見えやすくなっただけではなく、部屋が広く見える効果も生まれました。子どもたちが遊んでも床に傷がつかないように、床にはクッションフロアを敷いています」こうした空間を広く見せる工夫は寝室でも実施されているとのこと。「無駄なものは置かず、スペースを確保することで広々と就寝できています。また、ロータイプの高さのベッドを使用し、少しでも広く見えるよう工夫しています」

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ドアを取り払ったことで、リビングからキッズスペースが見えるので安心。

理想とのギャップはあれど。中古・狭小戸建てへの「後悔は、ほぼゼロ」

そんなKomuさんは、狭小の中古建売戸建てを選択し、後悔していることはあるのでしょうか?とお伺いすると、「ほぼない」とのこと。「もちろん、理想とのギャップはあるんです。例えば、1階の部屋には日射しがあまり入らず、特に冬はすごく寒いです。もう少し採光があったら良かったなと思います。また2階のリビングからベランダに出られるのですが、とても狭く、洗濯物を干すのも大変なので毎日室内干しをしています。室内干しで困ることは今のところないですが、ベランダを使うこと自体がほとんどないので、その分リビングのスペースとして設計されていたらもう少し空間が広くなったのになあと思ったりもします」

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若干狭めのベランダは、洗濯物を干すのには小さすぎるのが悩みどころ。

コスト面でもリーズナブルな中古・狭小建売。アイデア次第で理想の住み処に

思い描いていた新築住宅とは別の選択肢を取りつつ、中古の狭小・建売住宅で工夫を凝らし快適な暮らしを送るKomuさん。住宅購入を考えている人に、こうアドバイスしています。「狭小でかつ中古の建売住宅では、妥協しなければならない点や理想とは異なる部分も出てくると思います。でも“住めば都”という言葉の通り、空間を活かして広く見せる工夫をしたり、収納スペースを上手く作ったりすれば、中古の狭小住宅でもデメリットを感じることなく、素敵な生活ができるのを実感しています。また、私が購入した物件は、売り出し前に仲介業者がホームインスペクション(住宅診断)を実施しており、天井裏から床下の基礎部分まですべて診断済みで、劣化部分なども隠さずに紹介いただきました。中古物件を購入する際にはホームインスペクションを実施済みの物件を選ぶか、もしくは自費で手配し必ず住宅の状況を診断しておくべきだと思います。こうした点に気をつければ、物件が高騰しているなか、中古物件はとてもオススメです」取材・文/山本愛穂

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