自粛生活の反動か 一部で消費の回復鮮明に 今後は?

自粛生活の反動か 一部で消費の回復鮮明に 今後は?

  • FBS福岡放送
  • 更新日:2021/11/25
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新型コロナウイルスの感染状況が落ち着く中、長引いた自粛生活の反動からか、業種によっては消費の回復が鮮明になっています。年末商戦の本格化を前に、いま何が売れているのか。そして、回復基調は、今後も続くのでしょうか。

新型コロナウイルスの感染状況が落ち着く中、長引いた自粛生活の反動からか、業種によっては消費の回復が鮮明になっています。年末商戦の本格化を前に、いま何が売れているのか。そして、回復基調は、今後も続くのでしょうか。

25日正午ごろ。福岡市・天神の西鉄旅行の窓口では。

■加藤記者

「こちらの旅行会社には、相談ブースが埋まるほど、お客さんが訪れています。」

旅行の相談に訪れた人や、出張用の航空券を引き取りにきた人の姿がありました。

■西鉄旅行のスタッフ

「どちらへ?」

■男性客(70代)

「法隆寺。」

こちらの男性は、大阪を経由して奈良に旅行しようと考えていました。

■関西への旅行を計画している男性客(70代)

「第6波が来るんじゃないかなと思うから、その前に。(来年)1月に行こうと思っていたが、(新規感染者は)いまが一番少ないから。」

この店舗では、緊急事態宣言中だった。ことし9月に比べ、問い合わせや予約の件数が、約3倍に増えました。

■西鉄旅行天神支店・福田明菜さん

「秋の紅葉などの日帰りバスツアーや関東や関西に行く人が多い。いままでは、1人でビジネスの人が多かったが、年末年始で家族旅行やグループ旅行が増えています。」

また、県内旅行が割り引きとなる『福岡の避密の旅』を利用して、福岡市が一望できるホテルに安く宿泊できるプランも人気があるといいます。今後に向けては、来年の1月下旬が見込まれている『GoToトラベル』の再開にも、期待しているということです。

高まる旅行需要を取り込もうという動きも。

■岩崎記者

「新幹線の改札口です。人は多く、子どもを連れた人も見受けられます。」

多くの人が行き来するJR博多駅の新幹線改札口。その前に設置された掲示板には、『こどもは全員、実質無料!』と書かれていました。

東海道・山陽新幹線『のぞみ』を対象にした、期間限定のキャンペーンです。

■JR西日本九州営業部・上辻明伸課長補佐

「感染状況も落ち着いてきて、家族で旅行に行くひとつのきっかけとして、ぜひ利用していただきたいという思いで、この切符を設定させていただきました。」

予約サイトの会員となって、大人と子ども2人以上で予約し、交通系ICカードで乗車すれば、12歳未満の子どもの料金が全額キャッシュバックされる仕組みです。

指定席とグリーン車が対象で、例えば博多―新大阪間の片道では、7690円の子ども料金が戻ってきます。

■岡山からの客

「(実質無料キャンペーンを)聞いてはいました。ICカードを持っていなくて、今回は使えなかったです。もちろん使ってみたいです。」

専門家は。

■九州経済調査協会事業開発部・松嶋慶祐次長

「特に宿泊の動向などが非常によくなっている状況があって、9月の後半から11月の半ばぐらいまでにかけて、地域によっては“コロナ”の前の水準まで、宿泊の稼働が戻っているようなところもあります。」

にぎわいが戻ってきたのは、旅行業界だけではありません。

■澤田キャスター

「まだオープンして、まもない時間帯ではあるんですけれども、すでに、買い物を楽しんでいる人が複数いますね。」

大丸福岡天神店では、緊急事態宣言が解除されて以降、客足が順調に上向き、10月の売り上げは、感染が拡大する前の水準にまで回復したといいます。

■60代の男性客

「“コロナ”が落ち着いたので、2年ぶりに買い物に来たんです。2年間たまりにたまった買い物欲を、家内に何か買ってあげようと思って。」

■澤田キャスター

「Q.奥様は何が欲しいと?」

■60代の男性客

「財布でしょ、バッグでしょ。まあ、いろいろと。」

特に好調だという商品がこちら。

■大丸福岡天神店・箱崎純史さん

「ことしは、コートの売れ行きが非常に例年より早くて、3割から5割くらい大きくアップしているショップがほとんどです。7万から10万円の価格帯ですね。ウール素材が好調というのが特徴的だなと思っております。」

豊富なバリエーションのコートが用意されている中でも、少し高額の商品が売れ筋に。今シーズン再び流行しているロングブーツも人気です。ここ数年は、デザインや素材よりも機能性を重視する傾向があったそうですが、ことしは、見た目にもこだわって、いいモノを選ぶ傾向が見られるということです。

■澤田キャスター

「Q.どういうものが欲しい?」

■70代の客

「やっぱり洋服ですね。外出が増えたり、お食事に行く機会が増えたりするから。」

■箱崎さん

「感染がやや収まっている状態の中で、ことしは外出、どこかに行きたいとか、予定を立てた人が非常に多くて、そして、新しいモノコートを買いたい、ブーツを着飾りたいとか、そういったニーズが

非常に大きい。」

家電量販店では、“コロナ禍”の冬を意識した商品が売れていました。

■コジマ×ビックカメラマークイズ福岡ももち店・岩佐卓馬主任

「コンパクトなタイプも売れていて、特に、手に置くとこれくらいに収まる機種なんかも売れている。デスクワークをしている人の足元などにも簡単に置けますので、そういったところでも、非常に選ばれている商品でございます。」

手のひらサイズで、人が離れると自動で消えるセラミックファンヒーター。在宅などでのリモートワークが増えていることもあり、需要が高まっているといいます。

こちらの店舗では、暖房器具を60アイテムそろえていて、買い求める人が増えてきたということです。

感染状況が落ち着くにつれ、順調に回復しているように見える消費者マインド。ただ、専門家は、業種によっては回復が遅れているため、引き続き公的な下支えが必要だと指摘します。

■松嶋次長

「クレジットカードの決済データなどが、政府から公表されていますけれども、まだ“コロナ”前の6割とか、5割とかという地域がかなり多い状況で、完全には戻ってきていないところです。夜の宴会ですとか、そういった業態に関しては、法人需要といいますか、仕事での宴会とか、そういったようなものを、まだ控えているという傾向はあると思っています。うまく事業ができないような事業者を、いかに失業させないような形で、継続して事業ができるようにするか。」

日本銀行の試算では、去年1年間で約20兆円が消費の機会がないため、貯蓄に回ったとされています。

長引いた自粛生活の反動は、安定した消費の回復につながるのでしょうか。

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