4割以上の所有者が放置状態に!「負動産」化が進む空き家所有の実態

4割以上の所有者が放置状態に!「負動産」化が進む空き家所有の実態

  • @DIME
  • 更新日:2021/04/08
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空き家所有者の4割強が有効活用に向けて「何も行動していない」と回答。その理由とは?

空き家は有効活用すれば、お金を生み出す資産になる。しかし、多くの空き家所有者がせっかくの資産を持て余し、“負動産化”させてしまっている実態がこのほど、解体工事・外構工事の一括見積もりWebサービスを運営する株式会社クラッソーネによる調査で明らかになった。

なお本調査は、空き家を所有する30歳以上の男女331名を対象として実施されている。

空き家所有者の約6割(57.1%)は何らかの活用/処分を望んでいる実態

所有する空き家やその土地を何かしら活用/処分したいと思っているか質問したところ、所有者の約6割(57.1%)は何らかの活用/処分を望んでいることがわかった。

その中でも30代が約7割(71.2%)となり、全体平均より+14.1ポイント高い一方で、70代以上では2割強(24.2%)が活用/処分を望んでおらず、全体平均より+7.0ポイントとなった。

30代は40代以上と比較して、空き家活用/処分を望む人が多い傾向があり、逆に70代は30~60代と比較して、空き家活用/処分を望まない人が多い傾向があると言える。

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所有している空き家の活用/処分について、4割強(43.8%)が「何も行動していない」と回答

所有している空き家の活用/処分についての行動を質問したところ、全体の4割強(43.8%)が「何もしていない」と回答し、活用を望む声が多いにもかかわらず、行動に至っていない人が多い実態が浮き彫りになった。

「何もしていない」と回答した割合を年代別で見ると、60代が61.2%、70代が60.6%と、全体平均からそれぞれ+17.4ポイント、+16.8ポイントとなり、30~50代と比較して割合が高い傾向にあると言える。

一方、30代は13.6%と、全体平均から-30.2ポイントと低くなっており、また、メディア・知人・書籍からの情報収集や、専門サービスの利用、親族・金融機関・専門家への相談などあらゆる手段において、40代以上と比較して行動を取っている割合が高い結果となった。Q1の傾向もふまえると、30代は40代以上と比較して、空き家活用/処分を望み、様々な行動を取っている人が多いことが伺えた。

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希望する空き家活用/処分の方法、1位は「売却したい(63.5%)」、2位は「貸したい(35.4%)」

Q1で所有する空き家を何かしら活用/処分したいと回答した方に、どのように活用/処分したいと思っているかを聞いたところ、一番多かった回答は「売却したい(63.5%)」、次いで「貸したい(35.4%)」と、現金化や家賃収入に繋がる手段が望まれていることが伺えた。

年代別では、60代の7割(71.8%)が「売却したい」と回答し、平均より+8.3ポイント上回った一方で、「決めていない」も2割(20.5%)と全体平均の+13.6ポイントとなった。

また、30代は、空き家の活用/処分方法について賃貸、寄付、自身や家族が住む、解体など売却以外のそれぞれの選択肢において、全体平均より高い傾向があり、空き家活用/処分における多様な選択肢をもっている点が特徴と言える。

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空き家を活用/処分したい理由について、約半数(53.4%)が「現金化したいから/家賃収入にしたいから」と回答

Q1で所有する空き家を何かしら活用/処分したいと回答した方に、その理由について質問したところ、約半数となる53.4%が「現金化したいから/家賃収入にしたいから」と回答した。以降、「近隣の迷惑になりたくないから(30.7%)」が続き、現金化の意向が高い一方で、地域とのトラブル回避への関心も空き家活用/処分への動機になっていることがわかった。

年代別では、30代は4割強(48.9%)が「残業などで遅くなった場合、たまに寝泊まりしたいから」と回答し、全体平均の+27.7ポイント、次いで4割(40.4%)が「週末や休暇など保養目的として利用したいから」で、全体平均の+18.7ポイントとなり、30代が40代以上と比較して空き家を自身のライフスタイルにおいて活用したいと考える傾向が高いと言える。

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空き家となってからの経過年数は、約3割(31.7%)が「5年以上」と回答しトップ

空き家になってからの経過年数を聞いたところ、約3割(31.7%)が「5年以上」と回答し、次いで2割(20.8%)が「分からない」と回答した。空き家になってからの経過年数が「分からない」背景に、空き家となってから長期間経過していることが推測されることから、一定年数以上経過しているケースが多いことが伺えた。

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空き家の二大理由は「親や親族から相続した(30.8%)」と「以前の住まいをまだ保有している(30.2%)」

所有している空き家が、空き家になった理由を質問したところ、30.8%が「親や親族から住宅を相続したから」、30.2%が「以前住んでいた住まいをまだ保有しているから」との回答が多く見られ、相続と並んで、過去に居住した住まいの保有が空き家発生の理由になっていることが浮き彫りになった。

以降、「貸家だったが、借主が見つからないから」が13.9%、「別荘・セカンドハウス用として購入したから」が6.9%と続いた。

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半数(49.9%)が空き家に何らかの腐朽や破損があると回答、「負動産化」している傾向

所有している空き家の状態に関して質問したところ、「全体的な腐朽や破損と屋根の変形、柱の傾き(11.5%)」「全体的な腐朽や破損(16.0%)」「部分的な腐朽や破損(22.4%)」を含め、半数(49.9%)が空き家に何らかの腐朽や破損があると回答した。

「腐朽や破損はほとんどない」と回答したのは35.0%、「分からない」は15.1%だった。多くの空き家が何らかの腐朽や破損があり「負動産化」していることが伺えた。

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空き家放置の二大理由は「負動産問題(43.5%)」、「コスト問題(30.5%)」

空き家を放置する理由について聞いたところ、43.5%が「売却や賃貸を希望するが買い手/借り手が見つからない」、30.5%が「活用もしくは処分するにしても、(活用や処分の費用や解体後の固定資産税増といった)お金がかかる」と回答した。

この結果から、空き家を保有し続けている二大理由は、①現金/家賃収入を得たいが、市場価値、流動性が低いために買い手/借り手が見つからないといった「負動産問題」、②活用/処分に伴う「コスト問題」であると考えられる。

負動産問題は「お金にならない」問題、コスト問題は「お金がかかる」問題であると言え、空き家放置の背景には「お金」の問題があることが伺えた。

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有効な行政施策ベスト3は?

行政としてどのような政策や制裁があれば、空き家の活用/処分を検討しようと思うか聞いたところ、1位は「空き家対応に関する補助金の充実(43.8%)」、2位は「空き家の相談窓口設置(33.2%)」、3位は「固定資産税が上がらない仕組みづくり(29.9%)」となった。

金銭的な支援を求める声が強い一方で、相談窓口の設置についても一定の需要があることが明らかになった。金銭的な補助や税制優遇といった「お金問題」の解決施策に加え、情報提供や相談対応のために窓口設置やセミナー実施などの施策も有効だと考えられる。

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30代は40代以上と比較して、コロナ禍で空き家対応が進んでいる傾向

新型コロナウィルス感染拡大前後の変化について質問したところ、30代で、「家族会議の機会が増えた(39.4%、全体平均+24.6ポイント)」、「空き家管理が進んだ(36.4%、全体平均+19.5ポイント)」、「売却や利活用を進めた(28.8%、全体平均+17.6ポイント)」、「売却や解体を進めた(18.2%、全体平均+10.9ポイント)」、「空き家管理のため外部サービスを利用し始めた(15.2%、全体平均+10.7ポイント)」と、いずれも全体平均の+10ポイント以上となった。

この結果から30代が40代以上と比較して、コロナ禍において、空き家の活用・処分・管理などを進めた割合が高い傾向にあると言える。背景には、外出自粛等により在宅時間が増えたことで、遠方の空き家管理が難しくなったことがあると推測される。

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<調査概要>
調査方法 :インターネットによる調査
調査期間 :2021年2月17日~2月22日
調査対象 :空き家を所有する30歳以上の男女331名

出典元:株式会社クラッソーネ

構成/こじへい

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