綱獲り一転...貴景勝休場で角界ピンチ 昭和以降で初の横綱、大関不在 興行に影響も

綱獲り一転...貴景勝休場で角界ピンチ 昭和以降で初の横綱、大関不在 興行に影響も

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  • 更新日:2023/03/19

◇大相撲春場所7日目(2023年3月18日 エディオンアリーナ大阪)

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貴景勝の休場し、錦木の不戦勝となる(撮影・井垣 忠夫)

大関・貴景勝が日本相撲協会に「左膝内側半月板損傷」との診断書を提出し、休場した。これで綱獲りは白紙に戻り、来場所は自身6度目のカド番となる。横綱と大関が全員休場するのは記録の残る昭和以降では初のこと。幕内の土俵では、高安との平幕全勝対決を制した翠富士が7戦全勝で単独首位に立った。

看板力士が誰もいなくなった。先場所に続いて一人大関で重責を担い続けていた貴景勝が休場。全ての横綱と大関が土俵から姿を消すという、昭和以降初の異常事態が起きてしまった。芝田山広報部長(元横綱・大乃国)は「とても厳しい。今までにない状況」と興行としての影響を心配した。

綱獲りに挑んだ貴景勝は3日目の正代戦で左膝を負傷。翌日からは頑丈なテーピングを施して出場していたが、6日目の御嶽海戦で悪化させてしまった。強い気持ちで土俵に上がっていた大関だったが痛みは限界を超え、自ら「休場させてください」と師匠の常盤山親方(元小結・隆三杉)に申し出た。

師匠は再出場の可能性について「ありません。出ても余計に治りが遅くなるので」ときっぱり否定。万全な状態で夏場所を迎えることを願った。途中休場に終わった過去2回の綱獲り場所と同様に、またしてもケガに泣いて貴景勝の夢はついえた。綱獲りが一転、来場所は自身6度目のカド番になる。大関以上が照ノ富士ただ一人という前例のない状況となる危険性も出てきた。

3関脇4小結で次期大関争いは混沌(こんとん)としており、若隆景、豊昇龍、霧馬山の3人はなかなか2場所続けて2桁勝利を挙げられていない。八角理事長(元横綱・北勝海)は「親方衆が100人ほどいるが、頑張って指導して横綱、大関を育てなければいけない」と急務を提示。未曽有の事態となった「荒れる春場所」から、看板となる力士の出現を願う。

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