英国でもすっかり季節は春。世界が注目した戴冠式の前あたりからキャサリン妃のファッションも明るく、軽くなりました。
そんな中で注目したのが、着回し上手な皇太子妃が、またも大人買いをされたこと! 今月だけで、すでに幾つかの新アイテムが初お目見え。色違いで新たに追加購入されたのが、2型のワンピースです。どちらもプレーンなデザインだけど、ニュアンスは大きく異なるもの。そしてさすがワンピース好きなキャサリン妃。色の選び方も、デザインによって変えていらっしゃいました。
暖かくなるにつれて、なんだかワンピースって着たくなりますよね。ちょうど探している方、またはこれから欲しいと思っている方、流行はもちろん、年齢やシーズンもさほど関係なく長く愛用できる、ワンピースの選び方として、ぜひ参考にして下さい。
ワンピース① 飽きのこないシンプルさ+スタイルアップできる切り替えデザイン

2023年5月5日、バッキンガムパレスにて戴冠式前に各国の要人達との午餐会。 ワンピース /ジェニー・パッカム イヤリング/エリザベス女王が所有されていたもの クラッチ/プラダ 靴/アクアズーラ 写真:代表撮影/ロイター/アフロ
まず一つ目が、こちらのワンピース。戴冠式前日、各国から集まった政治家たちなど要人との午餐会に出席された際のキャサリン妃ファッションです。白の長袖、クルーネックのソフトコンシャスなワンピースに、襟元とウエストに黒でアクセントがつけられたシンプルなデザインで、キャサリン妃の鉄板ブランドの一つ、ジェニー・パッカムのもの。
露出はなく、白×黒のベーシックカラーのバイカラーならば、着る場所や季節も選ばず、かなり活躍の場が広いワンピースですね。小物に色物を持ってくるなど、合わせ方でもイメージを変えられますし、ジャケットなどと合わせると、また印象が大きく変わります。
シンプルデザインなだけにシルエットの美しさやサイズ感が重要ですが、ネックとウエストのアクセントデザインで、スタイル良く見せる効果が狙えます。
色違いはブルー×黒の配色

2019年2月28日、北アイルランドを訪問。 ワンピース /ジェニー・パッカム 靴/ルパート・サンダーソン 写真:代表撮影/ロイター/アフロ
こちらがすでにお持ちだった色違いのブルーワンピース。
言うまでもなく、キャサリン妃の鉄板カラーで、襟元とウエストには、こちらも黒でアクセント。シーズンレスで着れて、年齢も関係なく長く着用可能。どんな場所でも、老若男女に好感度間違いなしの上品ワンピの代表です。
実は色違いで3色もお持ち! 黒×黒のワンピース

2022年9月10日、ウィンザー城にてエリザベス女王逝去後、献花。 ワンピース /ジェニー・パッカム 靴/ジャンヴィト・ロッシ 写真:代表撮影/ロイター/アフロ
こちらが3色目!
記憶に新しい、昨年のエリザベス女王の逝去後、ウィンザー城に集まった多くの献花と国民とともに女王を偲ばれたキャサリン妃。その時の喪服として、同じデザインのワンピースを初めてお召しになりました。
黒をベースにアクセントも同じく黒ですが、異素材での切り替えなので、程よく目立つ程度が良いですね。ストッキングのデニール数にこだわり、透け感が出るものを選ばれ、それによって重くなりすぎず、理想的な喪のスタイルになっています。
一方で、華やかなアクセサリーや、靴・バッグの小物使いで、黒はいかようにもイメージを変えられるので、やっぱり便利な色といえますね。
ワンピース②クラシック&フェミニンなふんわり系デザイン

ワンピース/スザンナ 靴/アレッサンドラ・リッチ 写真:REX/アフロ
こちらが、もう一つの新ワンピースです。
開襟に、パフショルダー&パフスリーブ、デコルテに寄せられたギャザーなど、どれをとってもクラシックなニュアンスのワンピースは、英国ブランド、スザンナのもの。
アレッサンドラ・リッチを筆頭に、実はレトロなテイストがキャサリン妃にとってもマッチすることが判明し、このワンピースは、そのより普段着使いしやすいデザインともいえますね。
それゆえに、色違い購入も納得。選ばれた色は、キャサリン妃の瞳の色と同系色のグリーン。そして英国らしい色とも。シーズンレスの素材なので、これからの時期はもちろん、クリスマスの定番色でもあるため、オールシーズン活躍してくれること間違いなしでしょう。
このワンピースに無地の靴ではなく、アレッサンドラ・リッチのバイカラーのバックストラップを合わされていることで、全身のテイストがマッチしていて、上級コーデに仕上がっています。
色違いは、既に3度着用された白!

2019年7月2日、ウィンブルドン選手権を観戦。 ワンピース /スザンナ ベルト、クラッチ/アレキサンダー・マックイーン 靴/ジャンヴィト・ロッシ サングラス/レイバン 写真:REX/アフロ
キャサリン妃が購入された同デザインの色違いは、こちらの白です。
2019年のウィンブルドンでのデビュー以来、その他の公務で2度お召しになりましたが、その度に、小物を変えてイメージを変えられてきました。
グリーンの時は、オリジナルの共布ベルトをそのままお着けになっていますが、この時にはボウのデザインのベルトでアレンジ。バッグもデザイン性のあるものを合わせて、白を個性的に見せていらっしゃいます。
どんな風にも遊べるのが白の良いところ。クラシックなワンピースの場合、その利点を生かしやすいので、マストカラーといえます。
今月4度目の着回し! 季節の変わり目にピッタリな着回し法

ドレスコート/エポニーヌ ワンピース /スザンナ バッグ/マルベリー 靴/ジミー・チュウ 写真:代表撮影/ロイター/アフロ
実は、この白のワンピースを今月にもお召しになったキャサリン妃。
わかりにくいですが、朱赤のドレスコートの中に着られているのが、同じものなんです。
ロングコートの中に半袖、これは一見タブーのようですが、季節の変わり目には意外と便利なコーディネート。
そしてもう一つのポイントが、朱赤×白、のメリハリのある明るめカラーコーデ。これが、季節感を感じさせなくしているんです。チラリと見える中の白の分量が、多くなればなるほど夏っぽく見え、逆も然り。まだまだ気温差の激しい今の時期に参考になります。
構成/高橋香奈子

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