IDOLiSH7は世界へと羽ばたくアイドルへ 2ndアルバムに綴られた成長と変化の物語

IDOLiSH7は世界へと羽ばたくアイドルへ 2ndアルバムに綴られた成長と変化の物語

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  • 更新日:2022/01/17
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IDOLiSH7

2016年にリリースされた1stアルバム『i7』から、実に5年半ぶりとなるIDOLiSH7の2ndアルバム『Opus』が1月12日にリリースされた。『i7』の時は、いかにもアイドルらしい、フレッシュで元気いっぱいの曲を歌ってきたIDOLiSH7。そこから5年半の時を経て届けられた『Opus』には、彼らの成長と変化の物語が綴られていた。

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1曲目に収録されているのは「WiSH VOYAGE」。空港内と滑走路で撮影されたMVも相まって輝かしい旅立ちの始まりを感じさせる、アルバム開幕にふさわしい楽曲だ。

そして今作のために書き下ろされた新曲「Boys & Girls」の作詞作曲を手がけたのがスガ シカオ。楽曲提供が発表された際には、IDOLiSH7とスガ シカオ両方のファンから驚きと喜びの声が上がった。クラップ音で軽快に始まり、夢に手を伸ばす姿を鼓舞するような、気分が明るくなるポップスに仕上がった。

続いて、「NATSU☆しようぜ!」は、とにかく元気溢れる夏ソング。細かな掛け合いや合いの手が楽しく、ライブでも盛り上がり必至のナンバーだ。セクシーで大人な雰囲気のTRIGGERバージョンでは、〈危険なロコガールの 眼差しにWa Ku・Wa Ku〉と歌われているが、IDOLiSH7バージョンでは〈清純な乙女もそう 眼差しはDAI・TAN〉と溌溂としたグループのイメージに合わせて歌詞にもアレンジが加えられているので、聴き比べて違いを楽しんでもらいたい。

「NAGISA Night Temperature」は、ハロー!プロジェクトなどに多数の楽曲提供をしてきた児玉雨子と星部ショウがタッグを組んで出来上がったのは、キラキラで甘酸っぱいサマーチューンだ。想いを寄せる相手に手を伸ばしたい気持ちと踏み出せない気弱さを、寄せては返す波になぞらえた楽曲で、色鮮やかなメロディに夕日を浴びる浜辺の情景が思い浮かぶはず。サビで繰り返される〈Oh My NAGISA Night Temperature〉というフレーズは、一度聴けば頭から離れない中毒性がある。

アルバム中盤にさしかかり、屋台骨的な立ち位置として圧倒的な存在感を放つのは「Mr.AFFECTiON」だ。それまでのIDOLiSH7の“フレッシュなアイドル”のイメージをドラスティックに覆した楽曲で、疾走感のある圧倒的なサウンドと、〈しがみついたって〉〈 ダサくもがいても〉などの泥臭ささえある歌詞をクールに歌いこなしており、この曲を初めて聴いた時の鳥肌が立つような衝撃が蘇る。『ブラック・オア・ホワイト』男性アイドル部門で2年連続勝利を収めた曲でもあり、IDOLiSH7が新人アイドルの殻を破り、次のフェーズへ突入したことを感じさせた曲でもある。タイトルも、影響力を増した彼らにぴったりだ。

「Viva! Fantastic Life!!!!!!!」は、異国情緒香る個性的なサウンドが特徴的。タイトルの“!”の多さそのままに、歌詞も〈誰の目も気にしないで/身を委ねろ Groove/遊ばなきゃ損〉と突き抜けるような威勢の良さを感じさせる。特に〈O-e-o-e-o,o-e-o-e-o,wo-o-wo,wo-o-wo〉の部分はファンに向けた力強い応援歌のようで、ラストに組み込まれた六弥ナギ、七瀬陸、二階堂大和が連携していくラップも聞きどころだ。

そんな「Viva! Fantastic Life!!!!!!!」がリスナーへの応援歌だとすれば、続く「Everything is up to us」はIDOLiSH7自身への応援歌のようだ。

作詞をRUCCA、作編曲を森拓人が務めた新曲は、ギター1本のアコースティックな立ち上がりから徐々に音数を増やし、思い切りエフェクトのかかったサウンドへと切り替わっていく、1曲の中で広がりを味わえる楽曲だ。〈地球儀の裏側/まだ 逢う前の あなたへ〉や、〈世界が 夢見る/国境ない ひとつの音色〉という歌詞が見据える視野はワールドワイドで、ライブ告知のパンフレットを手渡しするところから始まったIDOLiSH7が、今や世界に羽ばたくアーティストへと進化したことを感じさせる。「すべては私たち次第」という意味を持つタイトルにも、彼らに委ねられたものの大きさと、それを音楽で届ける決意が詰まっている。

海外での大規模なMVロケが敢行された「ナナツイロ REALiZE」、美しくも儚い、桜をモチーフにしドラマチックに描いた「Sakura Message」と色彩豊かな曲の次に続くのは、クリアなエレクトリックサウンドが映える2曲。

IDOLiSH7のアイデンティティである小文字の「i」がタイトルに取り入れた「THE POLiCY」はフューチャーベースの要素が取り入れられており、上昇していくライザーサウンドに誘われ、ドロップでは飛び跳ねたくなるようなにぎやかさを持った、ブライトなサウンドが展開されていく。

「NAGISA Night Temperature」と同じく児玉雨子が作詞を手がけた「Everyday Yeah!」は、〈もしも僕たちが大スターでも/きっと夜中に公園連れ出すよ/君しか知らない君の物語〉という歌詞が内緒話をするようで、歌うステージが大きくなっていっても、IDOLiSH7の原点にあるひたむきさが変わらずにあることを教えてくれる。

アルバムの最後を締めくくるのは「DiSCOVER THE FUTURE」。冒険に漕ぎ出すようなとびきりのワクワク感がこもったメロディに、ストリングスの旋律が伸びやかさを与える楽曲で、アルバムの余韻を爽やかで明るいものにしてくれる。

こうしてアルバム全体を通して聴いてみると、IDOLiSH7がこの5年半でいかに成長してきたかがこの1枚に詰まっていることがわかる。単純に楽曲だけを見ても音楽性の幅が大きく広がり、「Mr.AFFECTiON」「Everything is up to us」「THE POLiCY」などは、5年半前の彼らでは荷が勝っていただろう。それを『Opus』では違和感なく自分たちのものにしており、着実に経験と武器を増やしてきたことが感じられる。

さらに、「Mr.AFFECTiON」が象徴するように、この数年間でIDOLiSH7の社会への影響力も非常に大きなものとなった。名が知られ、活躍の場が増えたことで、できることも格段に多くなった。その一方で、ままならないことやしがらみも増えていったのではないかと思う。グループとして走り出したばかりの『i7』の時には知らなかったであろう迷いや弱さ、それを乗り越えた上での新たな決意が綴られた『Opus』は、1枚のアルバムであると同時に、IDOLiSH7の辿ってきた物語を読んでいるようでもあり、全曲聞き終えたあとには深い余韻が残る。

気の早いことは承知の上で、次の3枚目のアルバムが出るまでの間に、IDOLiSH7がどのように変わっていき、何を変えずに進んでいくのか、そんな未来の物語にも思いを馳せたくなる1枚となった。(満島エリオ)

満島エリオ

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