《検証》崩落した鉄橋をドローンで撮影【キニナル・大雨被害】流れとは逆の上流側へ傾き

《検証》崩落した鉄橋をドローンで撮影【キニナル・大雨被害】流れとは逆の上流側へ傾き

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  • 更新日:2022/08/05
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福島テレビ

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<大雨から一日、崩落した様子をドローンを使って撮影>

上空から崩落した様子を確認した。まだ川の流れは速く濁りもあるものの、水位は少しずつ下がり中州も姿を見せ始めていた。

増水した濁流によって、周囲の草は上流側から下流側に軒並み倒されている。

しかし、橋脚の傾きは反対の下流側から上流側。橋脚を支える基礎も顔を覗かせ、大きく傾いていることが上空からも一目で分かる。

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<8月の平年降水量の1.7倍…観測史上最大275.5mmの24時間雨量を観測した福島県喜多方市>

JR喜多方駅の改札には、会津若松行の一部の列車の運休と野沢行の終日運転見合わせが通知された。

これからがお盆の繁忙期だっただけに、JR喜多方駅前の土産物店は大きく肩を落とす。

甲斐商店・甲斐修一さん:

「目の前、お墓参りやお盆で色々と帰省客や観光客が来られる時期にこういう事態になっちゃって、非常にガッカリしています。SLばんえつ物語号が走っていますから、この土日に来る列車が来なくなりますし。私の事よりも通勤通学で利用する方の事を思うと、何と申し上げて良いか困ってしまいます」

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<野沢行が終日運転を見合わせる理由…喜多方駅と山都駅間にかかる鉄橋の崩落>

崩落したのは、喜多方駅から新潟方面に1kmほど進んだ場所にある、全長約250mの濁川橋梁。

JR東日本などによると、磐越西線の開業当初である118年前の明治37年から使われている。平成28年には『磐越西線鉄道施設群』の一部として土木遺産にも認定。当時のままの橋脚で当時の技術が残っていて、歴史的な価値が評価された。

日大工学部の知野泰明准教授によると、この橋脚は「石橋脚」と呼ばれ、石とモルタルで作られた現代でも充分に耐えられる橋だという。

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<防災のプロが分析>

雑草が濁流に沿って倒されているのに対し、橋脚は反対側の下流から上流側に傾いていた。ドローンが撮影した映像から分かることとは?

東京大学客員教授・防災マイスター 松尾一郎さん:

「当時、この付近の雨の量というのは観測史上最大を記録したと聞きました。ということは、この濁川に相当な水の量というのがあったはずなんですよ。倒壊した橋脚の土台が見えてますよね。土台の部分っていうのは、本当は近代構造物だったらば岩盤まで到達するような基礎の打ち方をするんですけど、100年前の歴史的建造物ですから、多分土台はあるんだけど座った状態のままであると。

今回水の量があまりにも多いので、上流の方から洗掘したんですね。要するに川底がどんどん洗掘され耐えきれなくなって上流側に倒れたというのが、この状況から見えるのかなというふうに思いますね」

復旧させるしても、ただ真っ直ぐに立てただけでは再び同じことに。今後考えなくてはいけない点は?

東京大学客員教授・防災マイスター 松尾一郎さん:

「仮復旧もうこのままの土台を使うという話には私ならないと思うんですね。なので少し時間はかかりますが、どういう橋脚にすべきなのか、これからの雨の量とかね水の量を考えた上できちんと考えていかなきゃいけないのかなというふうに考えます」

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<地域にとって大事な交通手段…赤字路線をどう復旧?>

JR東日本によると、運転見合わせが続く磐越西線の喜多方~野沢間について2019年度の利用者は534人で、7億9800万円の赤字と発表している。しかし、地域にとって大事な移動手段だけに、どういう形で復旧させるのか注目される。

JR東日本は今後、川の状況を見た上で被害などの調査を始めるとしているが、運転見合わせ区間の代行輸送については現時点で見込みは立っていないという。

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