【特集】ニューノーマル時代の働き方を自分らしく働く4人の女性に聞く 第4回 「周囲に助けてもらう」と言う起業家は、会社に縛られ過ぎないことを勧める

【特集】ニューノーマル時代の働き方を自分らしく働く4人の女性に聞く 第4回 「周囲に助けてもらう」と言う起業家は、会社に縛られ過ぎないことを勧める

  • マイナビニュース
  • 更新日:2020/08/01
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コロナ禍を機に、生活の中にさまざまなニューノーマルが生まれ、そして今後は、働き方やキャリアの描き方にも変革が必要だと言われています。

会社員は仕事をしながら「好き」なことを探すのが大事

ウィズコロナ、アフターコロナの世界をどう生きるか。ニューノーマル時代にどうキャリアを築いていくか。そのヒントを探るべく、すでに自分らしい働き方を見つけて歩み始めている4人の女性たちに、今、それぞれが抱いているキャリア観について話を伺いました。

○起業の糧はくすぶる思い

2017年に起業し、現在は、足に悩みがある女性に向けた靴ブランド「TRIBECCA(トライベッカ)」を展開するエニースタンダード CEO 西山敦子さん。靴とは無縁の世界で10数年働いてきた会社員が、畑違いの業界でゼロイチの起業に至ったのには、どんな動機や背景があったのでしょうか。

「子どもの頃にクラシックバレエをやっていて、過度に足に負担をかけていたせいか、幅広、外反母趾、開帳足といった悩みを抱えていた私。でも、オシャレも諦めたくなく、痛みを我慢してパンプスを履き続けた結果、遂にはぎっくり腰になってしまいました。多くの医師から言われたのが『パンプスをやめて運動靴を履きなさい』という言葉。

もちろん正論であると分かっていましたが、私は、痛みなくパンプスを履けるようになりたかったんですよね。一方で、働き始めてずっと会社員に向いていないと感じていて、身勝手ではありますが、『このままでは自分は幸せになれない。幸せに生きるためには自分で何かしていかないと』と思っていました。

くすぶっていた私の思いが重なり合い、ある時ひらめいたのが、"足に悩みのある人のための靴作り"。『これで起業したい』と。靴作りの経験も、知識すらもありませんでしたが、『これなら一生、情熱を持って取り組める』と思ったんです」。

○「信頼できる人と働きたい」という思い

とはいえ、一歩を踏み出すには勇気がいるもの。西山さんはどうやってその気持ちに火をつけたのでしょうか。

「私は、悩み事は人に相談して解決していくタイプ。なので、いずれ起業したいという思いも、当時の会社の上司や同僚、取引先の人など、周りにいる信頼できる人に常々話していて、何かアイデアを思いつくたびに相談していました。そんな中、"靴作り"は最も反応がよかったんですよね。『面白そうだね』とか、『それなら手伝ってあげるよ』と言ってもらえ、『これはいける。一人じゃないからきっと大丈夫』と確信が持てました」。

会社員という立場でありながら、身近な仕事仲間に起業の相談ができ、背中まで押してもらえた西山さん。そうした関係性は、西山さんが意識して築いてきたものでした。

「もともと、仕事とか働くことを、本質的にとらえて突き詰めたいと思っており、いずれ起業する意思でしたが、会社員としても、与えられた仕事はできるだけ最大化するように努力していました。

でも会社って、そういう考えの人ばかりがいるところではないですよね。自分の損得を最優先して動く人も少なくない。なので私は、部署とか会社の垣根を越えてさまざまな人と積極的に関わり、同じような考えや感覚を持っている人を探して、仕事を作るようにしていました。

誰かに何かを相談する時には、何のためか自分の中で明確にし、熱意を持って考えをぶつけていましたね。また、自分がもらうばかりでなく、相手にも何か与えることができないかを考えるようにしていました。そして、1回では引き下がらない。何回も行く。私、議論好きなので(笑)。そうすることで、信頼できる人が見つかり、多くの人と関係性を深めることができたと思います」。

起業して3年。今も西山さんは、日々いろいろな人に支えられていると話します。

「順調に進むことの方が少なく、手探りの毎日なのですが、何かあれば、知り合い、そのまた知り合いにという感じで、必ず誰かに相談することで解決し、一緒に議論してもらえる仲間も常に周りにいますね。自分一人で悶々と考え込むことはあまりなく、周囲に助けてもらっている人生です。自分が心から信頼できる人、仕事に対し、同じような価値観やビジョンを持っている人と一緒に働きたいというのが起業に際しての私の譲れない思いでしたので、それが叶っている今は本当に幸せです」。
○会社に縛られ過ぎないほうがいい

西山さんに、「もしも今会社員だったとしたら、どんな働き方をしたいですか?」と尋ねてみました。

「先日、博多でポップアップショップを開催したのですが、その時に、私たちの靴をすごく気に入ってくださった方が、帰り際にこんなことをおっしゃったんです。

『アパレル販売の仕事を長年しているので、次回も博多で開いて人手が必要な時は、ぜひ私に声をかけてください。土日なら動けます』。

今はECが中心でリアルの販売チャネルは手薄。だから、この言葉はすごくありがたかったし、素敵な人だなと思いました。自分が今も会社員だったら、彼女みたいな人になっていたいですね。会社に縛られすぎず、スキル、やりたいことでどんどん世界を広げていく。ここぞという機会には自らオファーもできる。そんな働き方、生き方ができる人でありたいなと思います」。

今は多様性の時代。会社員として目の前のことを一生懸命にやりつつも、それだけに固執せず、自分の可能性をいろいろ模索してみたらいいんじゃないかと西山さん。働き方やその概念が大きく変わろうとしている今こそ、自分を見つめ直すいい機会だと思うと話します。

○取材協力:西山敦子(にしやま・あつこ)

大阪府出身。大学卒業後、広告代理店など数社を経て、2017年に起業、エニースタンダードを設立。2018年1月より、足に悩みのある女性のための靴ブランド「トライベッカ」を展開。ECサイトで販売するほか、現在は、大手百貨店などでポップアップストアも随時開催。書籍『彼女がたどり着いた、愛すべき仕事 これが私の生きる道!』(世界文化社)でも紹介される。

鈴木友紀

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