JST、任期制職員となる研究開発マネージャーの第1期募集開始を発表

JST、任期制職員となる研究開発マネージャーの第1期募集開始を発表

  • マイナビニュース
  • 更新日:2022/11/25
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2022年11月24日、文部科学省傘下の科学技術振興機構(JST)は理事長記者会見を開催。橋本和仁理事長は「11月17日から研究開発マネージャー(仮称)という新しい人材の公募を始めた」と公表した。

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この「研究開発マネージャーは、日本のイノベーション政策と大学や公的研究機関などの研究開発現場をつなぐプロジェクトメイキングが可能なプロフェッショナル人材であり、今回は任期付き職員として募集する点が大きな特徴」と語った。

橋本理事長は「現在JSTには、大学や公的研究機関などが見出した優れた研究開発成果(事業シーズ)を社会に役立つ社会実装(事業化)につなげるため、先端科学技術成果を社会問題の解決に役立つように育てるプロデューサー的人材が少ない」と説明し、「政府のイノベーション政策・戦略と先端科学の研究現場をつなぐプロデューサー的人材を育成し、研究開発成果の最大化を図ろうと考え、今回、研究開発マネージャーの募集を始めた」と説明した。

日本では、大学などの研究開発機関の研究開発活動は、まず文部科学省傘下の日本学術振興会(JSPS)が科学研究費助成事業による研究開発費(注1)を提供することで始まる。この研究開発成果として産み出される優れた研究開発シーズについて、JSTは、戦略的創造研究推進事業と呼ばれる、「さきがけ」「CREST」「ERATO」などの大型研究開発予算を提供する研究開発事業によって、「日本で産まれた優れた研究開発成果の"事業の芽"を、社会問題の解決に役立つように育てることをミッションとしている。そして、JSTが育てた社会問題の解決に役立つ"事業の芽"を、経済産業省傘下の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が、社会実装を促進する事業化にバトンタッチして、事業化を進めるという役割が想定されている」と、文科省傘下と経産省傘下のそれぞれの独立行政法人の役割を説明する。

注1:日本学術振興会が科学研究費助成事業によって提供する研究開発費は、正確には学術研究助成基金助成金や科学研究費補助金と呼ばれている。

今回公募する研究開発マネージャー(仮称)は、JSTが担当するCREST・ERATO・さきがけ・創発的研究支援事業・未来社会創造事業と、内閣府が進めるMOONSHOT事業のJST担当部分の各プログラムに配属される予定だ。JSTは、優れた研究開発成果をイノベーションへの分岐点まで進めて、社会問題の解決につながるイノベーション化まで育てる役目を担う構想になっている模様だ。

公開された募集要項では、募集要項タイトルは「JSTのファンデイング事業推進を担う常勤職員」であり、具体的には「研究開発マネジメント人材(仮称)の任期制職員」と説明する。そして、「今回の任期制職員の採用者は、約2年後に定年制職員への登用制度を受ける」と続ける。「今回の採用者は、2024年度に定年制職員への登用試験を受ける予定」という。

今回の処遇要綱は、「年収見込みは600万円以上(みなし残業手当・期末手当を含む)で、期末手当として、6月と12月に賞与が支給される」と伝えている。想定の月額給与は39万円以上(みなし残業手当7万円以上を含む)の見込みで、通勤手当などを加算支給すると補足する。

橋本理事長は、今回の任期制職員となる研究開発マネージャーの設計過程では「米国のDoD(国防総省)のDARPA(国防高等研究計画局)を支えるプログラム・マネージャーを想定した」と説明し「DARPAでは、博士号を持つ若い人材がプログラム・マネージャーを務め、米国のイノベーション創出を支えている」と加えた。そして「研究開発プロジェクトの企画立案やプログラム管理などを担うプロデューサー的人材が素晴らしいと感じている」と説明した。

なお現時点では、今回募集が開始された研究開発マネージャー(仮称)の公募内容は、パーソルキャリアのWebサイトに公表されている。

丸山正明 まるやままさあき 技術ジャーナリスト。元・日経BP産学連携事務局プロデューサー この著者の記事一覧はこちら

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