
山陰中央テレビ
5月に新しい庁舎に移った松江市役所。
約60年間使われた古い庁舎は、6月から取り壊しが始まります。
これを前に27日、古い庁舎にお別れする記念イベントが開かれます。
取り壊し前の今だからできる、ユニークなイベントが用意されています。
心地よく響くのはモーツァルトの曲、かつての市議会の議場で演奏されています。
5月に新しい庁舎に移転した松江市役所。
6月から古い庁舎の解体作業が始まるのを前に、27日、古い庁舎に感謝を表す記念イベントが開かれます。
その目玉が、1日限りの議場でのコンサート。
約60年に渡って、様々な論戦が交わされてきた市議会の議場が、音楽ホールに。
山陰フィルのアンサンブルや市内の小中高校生による合唱などが披露されます。
山陰フィルハーモニー管弦楽団 勝部万里子さん:
「みんなで熱く心を込めて、ありがとうという気持ちで演奏したい」
さらに古い庁舎では…
岡部楓子アナウンサー:
「私たちにお馴染みの松江市役所旧庁舎。現在、このように巨大なアートが出現しています」
壁一面に描かれたのは、お城に、しじみ、そして、小泉八雲など、松江にゆかりの深いモチーフです。
市内在住のアーティストたちが制作を手がけ、訪れた人も制作に加わる参加型のアートです。
また、1962年、古い庁舎が完成した当時の写真。
たくさんの家族連れが集まり、噴水を囲んでいます。
市役所の歴史を写真で振り返るコーナーも設けられています。
松江市新庁舎整備課 本田智和さん:
「61年間、市民の皆さんの様々な人生の節目を見守ってきた市役所の最後の姿をみてほしい」
一方、新しい庁舎では見学会を開催。
子どもの遊びのスペースもあり、市の担当者は年代を問わず、多くの市民が新しい庁舎を訪れるきっかけになればと話しています。
松江市新庁舎整備課 本田智和さん:
「行政事務を行う拠点であることはもとより、市民の皆さんが集い憩い楽しめる日常的な場になるよう、これから様々な準備をしていきたい」
完成当時には、市民の憩いの場にもなっていた古い庁舎。
新しい庁舎もその思いを受け継ぎ、市民が集まる広場の役割も担うことになります。