古舘伊知郎の問題発言、橋本聖子新会長の余波、権力者たちの会食......「性差別社会日本」の根深い問題

  • サイゾーウーマン
  • 更新日:2021/02/24

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

菅義偉首相の長男による総務省接待問題。これまで利害関係を否定してきた局長だが、「週刊文春」(文藝春秋)が物証を突きつけると一転、それを認める――。バレなければ嘘を突き通すつもりだったのか。安倍政権下でも同様だったが、高級官僚の矜持やプライド、国民に対する責務など今や求めるべくもない。あるのは忖度と自己保身だけ、と改めて実感した。

第542回(2/18〜2/22発売号より)
1位「生物学的に解明『どうしても会食したがる男たち』の頭の中をのぞいてみた(「女性セブン」3月4日号)
2位「『小川彩佳は自我が強すぎる』古舘伊知郎の余計な一言」(「女性セブン」3月4日号)
3位「橋本聖子新会長 『息子へキスは忘れます』高橋大輔実母が恩讐エール」(「女性自身」3月9日号)
※「週刊女性」は合併号休み

確かに不思議に思っていた。権力者(政治家)オヤジたちが、なぜ会食にこだわるのか。特に与党・自民党。菅首相、二階俊博幹事長という大物に始まり、その後も松本純議員、石破茂議員なども複数人数の会食で大きな問題になった。離党や議員辞職するほど問題化している。それでもするんだ、会食――。

そんな疑問に「女性セブン」が立ち向かっている。まず記事では、人間にとって会食は“集団への帰属意識の確認”“絆を深める本能的な行動”だと解説する。しかも、それは太古の昔からであり、紀元前1万年頃のトルコの遺跡では酒宴の痕跡があり、エジプトでの象形文字にもそれがあると指摘。そして人間の“本音”を引き出すアルコールはコミュニケーション円滑ツールとしてストレス過多時代とともに重宝されていったという。

ここまではよくわかる。経験則上ね。だが、これは平時でのこと。不思議なのはコロナ禍にあり、会食自粛を訴えている立場の政治家たちが。なぜそれを破るのか、ということだ。一部では彼らの特権意識――自分たちだけは特別な立場だから会食は当然、もしコロナになっても一般人とは違って最高級の医療が優先的に受けられるから大丈夫――が働いているのではないかとも指摘されているが、「セブン」では会食は“依存”なのだと説く。

「人間は言いたいことを言うとストレスが発散され(略)気持ちよくなります。するとその気持ちよさを求めて、飲み会に行くようになります」(脳科学者・塩田久嗣さんのコメント)

しかも、こうした会食行為が長年続くと、例えば薬物依存などと同じで、我慢することがかなり困難になるというのだ。会食は依存! さらに記事ではこんなくだりも。

「その習慣が何十年も続くと、脳の構造が習慣に合わせて硬直化されていきます。二階さんのように80才を超えたかたが長年の習慣を変えることはほぼ不可能だと思われます」(同)

すごいな。会食を控えるのは“ほぼ不可能”だと言い切っちゃった! さらにこの傾向はデジタル化が遅れるなど時代感覚のなさも加わり、そして男性“脳“は女性”脳“に比べコミュニケーション機能も足らないことから、お酒は理性のストッパーを外すことでコミュニケーションを円滑にし、会食は男性にとって社会活動をするさいの”本能“だと結論付けている。

つまり男性は生物学的に会食をする、というものだが、いやー、これもある意味差別的じゃない。この記事を読んで思い出すのが1998年に出版され、世界的にベストセラーになった『話を聞かない男、地図が読めない女』(主婦の友社)だ。男女のすれ違いは、脳の使われかたの違いで、女は空間能力がないから地図が読めない。そして男と女は「まったく違う生き物」。だから男女それぞれの得意分野で活躍すべき!(かなりおおざっぱにまとめると)というトンデモ啓発本だ。

あれから20年以上たったが、同じような論理で今度はコロナ禍の会食について分析がなされるとは――。性差別が大きな社会問題となるなか、やはりまだまだいろんな変革が必要だと感じた特集でもあった。

女性差別が大問題になっている日本。しかし男性たちの本音はどうなのだろうと疑問に思う瞬間は多い。男性優位の社会において、社会や家庭などいろいろな場面で女性の権利や尊厳が侵されているし、しかしそれを覆そうにも男性が決定権を握っている以上、喜んで改善などするはずがない。

そもそも“男性という既得権益”を男性自らが簡単に手放すとは思えない。だからこそ、クォータ制も最低一定期間必要だと思う。「実力で認められたい」なんてクォータ制を否定するテレビコメンテーター(女性)がいて驚いたが、それこそ男性社会に媚を売っているとしか思えない。

そんななか、古舘伊知郎の“問題発言”を「女性セブン」が取り上げている。2月8日、古舘が自身のYouTubeチャンネルで夫の不倫報道がなされた小川彩佳アナについて「小川は悪く言うと自我が強すぎるの。よく言うと向こうっ気が強いの」と発言したのだ。

古舘、お前もか! だ。10年以上テレビ朝日の看板報道番組『報道ステーション』の司会を務め、果敢に政権も批判し、弱者に寄り添う姿勢を見せてきた古舘。そんな古舘も女性に対する問題意識は希薄だった!? つい本音が出てしまったのか!?

記事では、小川アナのこれまでの闘うジャーナリストぶりを紹介しているが、確かに女性蔑視発言で東京オリンピック・パラリンピック組織委員会会長を辞任した森喜朗前会長もそうだったが、自分(権威)に意見する強い女を男は煙たがり、遠ざけ侮蔑し、また嘲笑したりしようとするのか、世の男どもは。自分たち(とその利権)を守るため!?

今週はジェンダー関係の話題が多い。最後は森前会長の醜聞のため、代わって新会長となった橋本聖子の話題だ。女性で元アスリートで年齢も若いという条件がそろって新会長に就任した橋本会長だが、もちろんあの問題が蒸し返された。2014年、ソチ五輪の打ち上げで高橋大輔選手にキスを迫った“セクハラ問題”だ。

これに関し「女性自身」が高橋選手の実母を直撃している。実母は「もうとっくに終わったこと」「橋本さんが適任だと思っている」と語り、頑張ってほしいとエールまで。お母様の言葉、息子の立場を慮っての権力者への忖度でなければいいのだが――。

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