日本だけ高齢者より医療従事者のワクチン接種を優先

日本だけ高齢者より医療従事者のワクチン接種を優先

  • アゴラ
  • 更新日:2021/04/08

【スクープ!!】先進国で日本だけが高齢者より医療従事者のワクチン接種を優先した。ごり押ししたのは新型コロナウイルス感染症政策分科会

日本だけがワクチン接種の優先順位がおかしい

5月からやっと65歳以上の高齢者のワクチン接種が始まり、6月に2回目が終わるという。こういうスケジュールです。

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1 医療従事者が第一優先※しかも眼科も皮膚科も美容整形もみんな一緒に最優先2 高齢者は十把一絡げに65歳以上でまとめる

しかしこれは世界でもなかなか類を見ない方法で、他国はこんなことはしていません。これはイギリスですが

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1 介護施設の入居者とスタッフ2 80歳以上と医療従事者

で、日本とは全く違います。

実はこれは先進国では共通です。

東大の医療統計の専門家、五十嵐准教授が調べてくれました。

ワクチン接種の優先順位・英米独仏の状況は?

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ドイツ

80歳以上の高齢者と高齢者ケア施設が第一優先

医療従事者は感染リスクの高いコロナ対応病院を優先

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フランス

介護施設(1行目)」が最優先、2番目が同列で2-4行目 (75歳以上から基礎疾患あり従事者)です。

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医療従事者と並行して介護施設の入居者とスタッフをーに接種。

全部の先進国を調べているわけではありませんが、

高齢者施設を後回しにして全ての医療従事者を最優先

は、日本だけの特殊なケースといってよそさうです。

高齢者施設の入居者が一番のハイリスク群

普通に考えると欧米のように全ての医療機関がコロナを受け入れてるならともかく、日本のように一部の病院しか受け入れていないのに、一番のハイリスク群の高齢者施設を置き去りにして、整形外科や皮膚科や眼科などの医療従事者を最優先するのは変でしょう

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これは東京都のデータ

死者の98%に基礎疾患があるため、高齢者施設の入居中や入院中が多いわけです。

亡くなった方は過半数が院内感染です。

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これは6月まででそのあとはだいぶん比率は下がりました。

真剣に医療崩壊を防ぐのであれば、まずはもっとも重症化しやすい高齢者施設の入居者とスタッフに接種するのは当たり前。医療従事者はコロナ対応病院の50歳以上を最優先するならわかるが、20代の看護士に優先接種する意味が分からない。いったいどんな経緯でこんな医療従事者のみを最優先する方針となったのか。

厚労省の資料を見ると、かなり意図的なものを感じる

ワクチン接種の優先順位を決めた資料をみるとコレがおかしい。

新型コロナウイルスワクチンの接種順位等について

まず、おかしいのは11ページ目

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この記述、事実と違いませんか

イギリスはまず介護施設にいる高齢者で次が80歳以上アメリカは長期介護施設の入居者

つまり65歳以上なんていう切り方はしていない。

そもそも日本の65歳というと高齢者でもなく70歳を過ぎないと致死率も低いのです。

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ここらで、医療従事者すべてを最優先にし、続いて65歳以上というあまりに大雑把なくくりで結果として高齢者施設や介護施設への接種が遅れていることかわかります。さらに自治体によっては施設スタッフも同時に接種するようですが、当初はスタッフは優先されていませんでした。

かなり紛糾したが押しきったのは・・・・

当然、議事録を見ると心ある専門家はみなさんかなり食い下がっています。

第43回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会 議事録|厚生労働省

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そうすると

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厚労省はコロナ分科会のほうで決めたので理解しろという回答です

磯部先生も食い下がります。

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わたしならフザケンナと席を立って帰るところです。

厚労省の回答

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そもそも議論さえしていなかったと・・・・高齢者施設のスタッフは皮膚科や眼科よりよほどリスクが高く、他国では最優先されているのに分科会では検討もされなかったと・・・

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byryo/iStock

なぜこんなことが起きたのか

新型コロナウイルス感染症対策分科会で決定したのだから文句を挟むな的なことを厚労省はいっているようですが、ここからはわたしの想像です。どうしても日本医師会の会長がいっていた「医療は最も重要な産業」というのが耳から離れません。

とにかく医療従事者を守れ

考えたくないのですが、こうした思考が医者の集団である分科会にはなかったのか。もしこうした考えが根底にあったとしたら、高齢者の命や医療崩壊なども後回しで仲間の命を最優先したということになります。考えたくないですよ。わたしだって。しかし65歳というのは病院の院長には普通にいる年齢でしょ。看護士にも打っておけば自分にうつされる率も下がるだろう的な。

海外の資料も見ないしなにも考えていなかった

これもまた、本当に仕事してるのか的な感じです。そもそも大阪は施設内感染が非常に多いから重症者が飛び抜けて多いことさえ理解していない。また、高齢者施設自体の意識にも問題があると思います。見回るなら飲食店じゃなくて高齢者施設でしょう。

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副反応にびびった厚労省に分科会が忖度

厚労省は薬害エイズをはじめいろいろな苦い歴史があり、副反応で死者が出た場合に叩かれることを恐れた。その役人根性に忖度して分科会が死者が出やすい高齢者施設を後回しにした。もしそうなら役人の責任逃れでそれで第4波で亡くなる高齢者が一番気の毒。そして第4波で施設内感染で医療崩壊して煽りを食ってなくなる人たちはどうするのか。第4波で犠牲者が出たら責任追及をすべきです。

はっきりいって、研究者、学者は実務的な能力はかなり低いと思われます。経済学者が経済を完全に理解しているなら株で大儲けしてみんな大金持ちです。経営学の専門家はGAFAを創立できます。わたし建築工学科卒だが構造力学の専門家が、最高にコスパがよくてリセールバリュの高い建て売りを企画から建築、販売計画まで立てられるのか。無理でしょう。

日本は学歴や肩書きで人を判断して盲目的に従う。だから素人は学者に従っていればいいんだ的なことを普通にいう人もたくさんいる。これから第4波がくるのに、ピークまでに高齢者施設の入居者にもスタッフにもワクチン接種ができないのです。本来なら2回目を接種して2週間くらい経過しないと効果が出ない。医療従事者より介護施設のみなさんに先に接種していたら第4波の被害はどれくらい抑えられたのか。これをあとで精査して分科会で順位を決めた方は更迭すべきと思います。

ビジネスの世界でも仕事の出来ない人の特徴は「優先順位が付けられないこと」です。

編集部より:この記事は永江一石氏のブログ「More Access,More Fun!」2021年4月6日の記事より転載させていただきました。

永江 一石

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