「脳の性能は天才も凡人も同じ」 大谷翔平ら指導、メンタル講師が掲げるプラス思考

「脳の性能は天才も凡人も同じ」 大谷翔平ら指導、メンタル講師が掲げるプラス思考

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  • 更新日:2022/05/14
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多くの甲子園優勝校へメンタルトレーニング指導を行ってきた臼井博文氏【写真:喜岡桜】

巨人・桑田真澄氏から始まった日本野球界のメンタルトレーニング

新入生がチームに馴染み始めた5月初頭、関西の強豪・関メディベースボール学院は全選手とその保護者を対象に、3時間半に渡るメンタルトレーニングを行っていた。

日本の野球界におけるメンタルトレーニングは、巨人1軍投手チーフコーチの桑田真澄氏が現役時代に導入したことが起源だと言われている。以後、身体を鍛え技術を磨くだけでなく、心を育て整える“心技体”の考えが野球でも重んじられるようになってきた。

講師として登壇した株式会社サンリ取締役、能力開発研究室室長の臼井博文氏は、多くの学校、チーム、プロスポーツ選手を指導してきた“金メダル(優勝)請負人”。この日は、大事な場面で力を発揮するために必要な「スーパーブレイントレーニング(以下SBT)」を伝授した。

「SBT」とは、大脳生理学と心理学に基づき、研究・確立された脳から心を鍛えるメンタルトレーニングだ。思考をプラスへとコントロールする方法が身に付けば、驚異的なメンタリティを獲得することができる。

メンタルトレーニングは中学生から 小学生の場合は保護者も一緒に

メンタルトレーニングを取り入れるのに一番適した時期は中学生だという。臼井氏はその理由を「(トレーニング開始時期は)早ければ早いほどいいですが、『SBT』は脳科学と心理学を融合したメンタルトレーニングなので、論理的な意味を理解できる中学生なら効果、再現性、定着率が高まるからです」と語る。

小学生からメンタルトレーニングを学ぶ場合は「保護者の方も一緒に学んでください、とお願いしています」という。「小学生の段階では、保護者が『我が子のために』と思ってかける言葉が、保護者の思いとは逆に、子どものやる気を失わせてしまうケースが特に多いんです」と話す。選手と接する機会の多い保護者や取り巻く環境もメンタルトレーニングの大きな因子となっている。

講習会の中では、初めて甲子園から北海道へ優勝旗を持ち帰った駒大苫小牧高校や、メジャーリーガーの夢を叶えた菊池雄星投手と大谷翔平投手、2大会連続で五輪の金メダルを勝ち取ったソフトボール日本代表をはじめとした臼井氏が指導した成功者の事例が紹介された。どの事例にも共通していたのは「プラス思考」だ。

成功者の共通点を真似る「モデリング」の力を養う

「“学ぶ”の語源は、“真似ぶ”だと言われています」という臼井氏。野球に限らず様々な分野の成功者が夢を叶えた過程から、思考や行動などの真似できる点を見つけ、模倣する「モデリング」という能力を上達させることが重要だという。

関メディベースボール学院では、指導者などのチームスタッフが4年前から臼井氏のメンタルトレーニングを学び、2年前から選手と保護者向けに講習会も実施している。メンタルトレーニング導入後の昨年12月、同学院中等部は「タイガースカップ2021 中学生硬式野球・関西No.1決定戦」で、チーム最高成績である準優勝の成績を収めた。

臼井氏は「脳の性能は天才も凡人も同じです。結果に差がつく理由は、(物事を)マイナスに捉えるか、プラスに捉えるかです」と話し、誰でも取り組めるトレーニングであることを強調した。マイナスな言葉を発することが多い選手は、思考をプラス転換し、心技体のバランスを整えると、野球がさらに上手くなれるかもしれない。(喜岡桜 / Sakura Kioka)

喜岡桜 / Sakura Kioka

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