【茨城県】茨城・大子 台風被害の教訓、後世に 写真、証言で記録集作成

【茨城県】茨城・大子 台風被害の教訓、後世に 写真、証言で記録集作成

  • 茨城新聞クロスアイ
  • 更新日:2022/06/23
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町民が撮影した浸水当時の映像を見ながら、ワークショップで被災体験を共有する参加者=大子町袋田

2019年10月の台風19号(東日本台風)で久慈川が氾濫するなど大きな被害を受けた茨城県大子町で、未曽有の大水害を町の記録集として残そうとするプロジェクトが行われている。住民や茨城大の学生らが中心となり、被災当時の写真や映像などの記録や証言を集め、今後の教訓に生かしていこうという企画。今後、ワークショップなどを重ねながら、証言も集めた上で、22年度中には記録集をまとめたい考え。

最初の取りかかりとして6月1日、被災体験を語り合うワークショップが同町袋田の袋田地域防災センターで開かれた。地元区長や消防団員、町社会福祉協議会でボランティアセンターを運営する職員、JR水戸支社の水郡線統括センター関係者らも参加。大学研究員ら専門家もオンラインで加わった。

冒頭、プロジェクトを主導する茨城大人文社会科学部の伊藤哲司教授が「被災から2年半以上が経過し、爪痕の多くは表面的にはほとんど見えなくなったが、しかしなお、さまざまな思いを抱えている方もたくさんいる」と立ち上げた趣旨を説明した。

同町在住で妻の実家が被災した写真愛好家の高瀬一仁さんが、プロジェクトの写真や画像を主に担当する。自身、実家に駆け付ける途中にスマホで撮影した写真や、後片付けやごみ搬出の合間に町内の被害状況を記録していて、「見慣れた風景がないことに涙が出るほど衝撃を受けた」と紹介。参加者それぞれが被害状況を写した手持ち写真の提供も求めた。

町中心部に住んでいて、実家に避難した主婦(38)は「10分おきに川の水位をスマホで確認していたが、氾濫すると情報が途絶え、どうしたら良いか不安だった」と当時を振り返った。

また、小グループに分かれ、これからの大子町をどのようにしていきたいかについても語り合った。「高台に医師会病院を建設しては」「孤立する地域も出そうなので、ドローンでの医療品や食料品運搬を考えては」など提案もあった。

今後は、2015年9月の関東・東北豪雨で被災した常総市と連携したり、町内の高校生や小中学生と展開したりしながら、ワークショップを開く計画。また、フェイスブックなども活用しながら、記録集をまとめていく方針。

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