『ちむどんどん』で存在感出す本田博太郎、北京原人役など異色の経歴を振り返る

『ちむどんどん』で存在感出す本田博太郎、北京原人役など異色の経歴を振り返る

  • NEWSポストセブン
  • 更新日:2022/06/23
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『ちむどんどん』で話題の本田博太郎(公式HPより)

NHK連続ドラマ『ちむどんどん』では、多くのキャラが人気を呼んでいるが、そのうちの1人が演劇評論家の淀川春夫を演じるベテラン俳優の本田博太郎(71才)だ。本田はこれまでも多くの話題作に出演してきた。どんな役柄を演じてきたのか? 本人に取材したこともあるコラムニストのペリー荻野さんが解説する。

【写真7枚】ヒロイン・黒島結菜のエプロンをした全身姿や白シャツの制服姿なども

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今、ドラマでもっとも出演シーンを待望されている俳優といえば、本田博太郎である。

先日、シリーズ完結した『警視庁・捜査一課長』では、大岩純一捜査一課長(内藤剛志)の上司・笹川刑事部長役。「捜査が難航しているようだな、大岩純一捜査一課長」とフルネームで大岩を呼んで鼓舞する笹川のシーンは、ドラマの名物のひとつだった。

笹川の姿は実に奇抜。バッティングセンターではなぜか審判姿で「ストライク!」と叫び、船の上では紅白の手旗信号で「何も言うな」とメッセージ。ターバン巻いてカレーをふるまったり、〇と×のクイズパネルを突き破って現れ、大岩らにクイズを出題。他にも宇宙服、ナポレオン、レンジャー、カヤック、突然、公園の池からずぶ濡れでできたり、ロッカーからバーンと出てきて、捜査員をびっくりさせたこともある。

ドラマの中で、こうした演出に使うレンタルハットや船の手配などを「さりげなーく雑費が嵩み、経理に認められれば」と思ったが、NGだったと笹川本人が告白するシーンまであったのには笑った。事件そっちのけで「本田博太郎待ち」を楽しんでいた人も多かったはずだ。そして、朝ドラ『ちむどんどん』でも、「博太郎待ち」は続く。

主人公の暢子(黒島結菜)が働くイタリア料理店の常連、演劇評論家の淀川春夫(本田)は、暢子に「この店の名前、アッラ・フォンターナ」の意味と由来は?」とあの独特の口調で尋ねる。まったく答えられない彼女に「よくそれで…」と呆れるが、その後、少し成長した暢子に「これからも頑張りたまえ」と声をかけるのである。料理がテーマのドラマでは、「誰が料理を評するか」は、物語の肝のひとつ。淀川先生は、ここぞと言うときに出てくる可能性が高い。楽しみだ。

今ではすっかり面白俳優のように思われているが、注目を集めるきっかけは1979年。蜷川幸雄演出の舞台『近松心中物語』。主役・平幹二朗が腰痛で降板し、翌日から、急遽主役の気弱な商人を演じきったのだ。1980年には、アイドル学園ドラマ『ただいま放課後』で先生役。翌年は『必殺仕舞人』で、悪人に近寄るために水や泥の中に潜り、ぬーっと顔を出すと白目と白い歯だけが浮き上がる、『ランボー』や『地獄の黙示録』もびっくりの強烈な殺し技を披露。

ご本人に聞いたところ、これらのシーンのほとんどは敬愛する工藤栄一監督と考案したという。監督の「ちょっと水に入ってくれるか」の一言で溺れそうになったり、極寒にふんどし一枚でガタガタ震える。その熱意は現場で愛され、『新必殺仕舞人』の最終回でいかだに乗ることになったとき、(ここでも水)そのシーンだけのためにスタッフが特製いかだを作り、琵琶湖までロケをしてくれたそうだ。笹川刑事部長が、池やカヤックで現れたりするのは、監督の「ちょっと水に」の体当たり精神に通じている。

異色の映画『北京原人 Who are you?』では、北京原人に。宮藤官九郎脚本の異色の昼ドラマ『我輩は主婦である』では斉藤由貴に乗り移った夏目漱石の声を担当。「主婦とは昼から無駄話をし、せんべいをかじるものか」などと愚痴を言う。北京原人から夏目漱石まで演じた俳優は、この人だけだろう。まだまだ、「本田博太郎待ち」の日々は続きそうだ。

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