
F1第2戦サウジアラビア・グランプリは3月18日に予選が行なわれ、アルファタウリの角田裕毅は2戦連続のQ2進出はならず、決勝は16番グリッドからスタートすることとなった。
【動画】激しいタイムアタック! 角田裕毅は惜しくもQ1敗退…
フリー走行3回目(FP3)では20周を走行して全体の19番手となる1分30秒797のベストタイムを計測した角田は、迎えた予選で3度のタイムアタックでラップを更新し続け、最終アタックでは全セクター自己ベストの1分29秒939を計測したが、最後にオスカー・ピアストリ(マクラーレン)が11番手に入ったことで、15番手のヴァルテリ・ボッタス(アルファロメオ)とは0.01秒差でノックアウトゾーンに転落した。
予選終了後、角田は公式サイトを通して、「15番手とは100分の1秒差の16番手に終わり、非常に残念ですが、自分のラップと予選を通じての進歩には満足しています。車については、Q2とQ3にもっと安定して進出できるよう、グリップとパフォーマンスを高めていく必要があります」と振り返り、決勝については以下のように言及している。
「全体的には、この数日で学んだことを活かせたので、チームは良い仕事をしたと思います。明日はまた別の状況になるので、レースペースが良くなることを願っています。明日の最大の目標は、自分のドライビングに集中して100%の力を出し切って、ポイントを獲得することです」
また、F1公式サイト『F1.com』のインタビューでは、「FP3以降は上手くいきませんでした。Q2に進むための車のパフォーマンスを見つけるのに苦労しました。金曜日は良くなっていただけに、あと少しのところでQ2に進出できなかったことは悔しいです。もっとペースがあると思っていました」「(決勝までに)大きく車を改善したり、セットアップを変えたりすることはできないので、データを見て良い戦略を立ててレースに臨み、ポイントを獲得できればと思います」と語った。
金曜日の記者会見でフランツ・トスト代表が「もうエンジニアのことは信じていない」と語ったことで、ネガティブな面で大きな注目を集めてしまったアルファタウリは、両ドライバーがQ1敗退を喫したセッションを受けて「困難な予選」とSNSで振り返るとともに、「15番手と16番手の差はわずか0.01秒」と、僅差の勝負だったことも強調している。
テクニカルディレクターのジョディ・エッギントンは、「(パワーユニット交換によりFP3に出走できなかったニック・デ・フリースと異なり)ユウキはプログラムを完了したが、昨日よりグリップ不足とバランスに苦しんだ」「ほぼ問題なくプラン通りに予選に臨み、Q2進出に大きく近づいたが、0.01秒差でボッタスに及ばなかった」と角田について触れ、「順位を上げることとチャンスを確実にモノにすることに集中したい」と、決勝への意気込みを語った。
オランダのF1専門サイト『GRAND PRIX RADIO』は、「アルファタウリはQ1での立ち往生に不満」と題した記事で、「イタリアのチームにとって、ベストな予選ではなかった。スピンの影響とバッテリーの問題を抱えたデ・フリースに対し、角田はペース不足という別の問題を抱えることに」と報じたが、「両ドライバーは、Q2に進出するためのポテンシャルは有していた」とも綴っている。
一方、『GP FANS』は「アルファタウリは、サウジで残念な土曜日を過ごした。角田はQ2への出場権を獲得する準備ができているように見えたが、土壇場でピアストリによってトップ15からノックアウトされた」と、こちらもネガティブに予選を振り返るも、エッギントンTDの「第3戦(オーストラリアGP)での空力のアップデートにかなり期待している」とのコメントに注目し、「すぐに潮目は変わるかもしれない」と今後に期待を寄せた。
構成●THE DIGEST編集部
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