「女性に対しての最高の褒め言葉は“チャーミング”だと思うんですが、片平さんは本当にチャーミングな方。気配りとか云々を共演者やスタッフに感じさせず、自然に振る舞われる。彼女がいるだけで現場にはすごく安心感が生まれるんです」
女優・片平なぎさ(63)をそう評するのは、数々のドラマで共演してきた歌手で俳優の大友康平(67)だ。
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“2時間ドラマの女王”1本のギャラは500万円ほど
放送中の「罠の戦争」(フジ系)では女性初の総理大臣を狙うやり手の厚労大臣を演じる片平。3月17日には代表作「赤い霊柩車」シリーズ(フジ系)の最終回が放送され、31年にわたる歴史に幕を降ろす。

片平なぎさ(63)
「これまで主演した2時間サスペンスドラマは100本以上で、民放全局を制覇。“2時間ドラマの女王”と呼ばれている。セリフも多く、拘束時間も長いので、ギャラは1本500万円ほどだといいます」(ドラマ関係者)
謎のベールに包まれた片平の私生活
「女医・倉石祥子」シリーズで監督を務めた共同テレビの小林義則氏が、片平のプロ意識の高さを語る。
「片平さんは台本を一度、全部自分で書き起こすんですね。『書かないと台詞が入んないのよね』と言って、筆で縦書きで書いた紙を何十枚も持ってきたのには驚きました。医師を演じるにあたって、難しい医学用語なども全て事前に調べ、日常的に自分が使う言葉として吸収してから現場に来る。片平さんの演技は、演じるというより『倉石祥子』という1人の人間として生きているという感じでした」
一方、片平の私生活は謎のベールに包まれている。その1つが、現在まで独身を貫いていることだ。
本人は「2回結婚しようと思ったことがある」と言うが…
「過去には“恋多き女”と言われ、布施明や西郷輝彦、船越英一郎、元阪神の小林繁投手との関係が報じられたことも。本人は『2回結婚しようと思ったことがある』と言いますが、打ち明けた事務所の社長に怒られ『その気がなくなった』と。今は仕事が恋人で『静かにコツコツ生きていきたい』と語っている」(芸能記者)
オフは家にこもり、趣味の料理に励んでいるという。
「体調管理にはストイックで、玄米か雑穀米が中心。火鉢を使って炭火でおかゆを炊いたり、ヨーグルトはケフィアの種菌から手作りするそうです。お酒にもこだわりがあり、ロケ先で手に入れた熊本の焼酎をオーク樽にいれて自ら熟成させて飲んでいる。寝かせる用、飲む用、予備用と、3つの樽があるとか」(同前)
「女医・倉石祥子」「赤い霊柩車」シリーズで共演してきた“盟友”である前出の大友もこう明かす。
「お酒は本当に好きみたいで、僕がおすすめの安くて美味しい白ワインを紹介したところ、ご自分で買って『美味しかったです、ありがとう』とお礼のメールまでくれました。打ち上げでは自分の席に座らず、照明さんなどのスタッフや共演者の新人のところに行って話しかけていますね」
若いスタッフには「ちゃんと野菜を食べなさいよ」
ほかにはこんな一面も。
「車が好きで、撮影が少し空いたら四輪駆動の本格的な車を自ら運転して、1人旅に出かけるそうです」
さらに大友は座長としての姿から見える片平の“素顔”をこう語る。
「僕が何回もNGを出した時、かわいいお顔で『頑張って、赤井くん』と役名で呼んで現場の空気を良くしてくれたりと、いつも気を遣ってくれます。ロケ先のホテルの朝食がビュッフェだったら、若いスタッフの分も取り分けて『ちゃんと野菜を食べなさいよ』って。お母さんみたいに面倒見がよくて、もしかしたら一番の『理想のお嫁さん』なんじゃないでしょうか」
実は“極秘婚”していたなんてミステリーも……!?
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2023年3月16日号)
「週刊文春」編集部