耕作放棄地でハーブ自然栽培 大分市の伊藤さん、茶5種類を販売

耕作放棄地でハーブ自然栽培 大分市の伊藤さん、茶5種類を販売

  • 大分合同新聞
  • 更新日:2023/01/25
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薬草植物の魅力を伝えようと和洋のハーブを自然農法で育て販売している伊藤香菜子さん

【大分】大分市公園通りの伊藤香菜子さん(48)=kaoluna farm代表=が市内吉野地区の耕作放棄地で和洋のハーブを育て、販売している。古来から暮らしを彩る植物の魅力を広めようと一念発起。農薬や肥料を使わず、土も耕さない。自然に任せた循環型の栽培に情熱を注いでいる。

植物への関心は子どもの頃から。ヘチマたわしや薬草茶作りなど祖父母から植物を暮らしに生かす知恵を学んだ。大学時代には英国に短期留学した。ホストマザーは庭で料理やお茶用にハーブを栽培。かわいらしい花と華やかな香りに魅せられた。

大学を卒業後、金融機関に勤務する傍ら独学で学習。庭で育てるなどして知識を深めた。生花店での修業を経て28歳で起業。ブライダルや空間装飾などフラワーデザインの仕事を始めた。私生活では2人の子どもの母。植物を暮らしに活用する知恵が失われつつあると不安を感じた。「いつかはハーブ農園を」。その思いが強くなった。

友人のつてで自然が豊かな吉野地区に畑を借りた。2020年秋、10アールで露地栽培を始めた。現在は40アールで約40品種を育てる。害虫は、クモやカマキリなどの天敵が防除。取り除いた雑草を敷き詰め、土の中の微生物の餌に。虫のふんも堆肥になるという。

ヨモギやスギナなど畑に自生する野草も活用し、ブレンドを研究。昨年4月、5種の乾燥ハーブティーを商品化した。知り合いの店に置いてもらったりイベントに出店したり。交流サイト(SNS)などで少しずつ認知され、市内のデパートでの販売、企業のオリジナルティーの開発依頼など販路も広がりつつある。

料理に使うハーブソルトや菓子と新たな商品も開発中。栽培面積を増やし、事業を広げるため認定農業者も目指す。「軽作業なので女性や高齢者も取り組みやすい。たくさんの人に関わってもらい、ハーブの魅力や土に触れることの良さを感じてほしい」と意欲は尽きない。

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