
大塩衣与さんの遺体が見つかった住宅=東京都狛江市駒井町3で2023年1月20日午前8時24分、岩崎歩撮影
東京都狛江市の住宅で住人の大塩衣与さん(90)が殺害された強盗殺人事件で、容疑者らが乗っていたとみられる2台のレンタカーのうち1台が、事件翌日に足立区内の住宅で発生した空き巣事件の現場近くで発見されていたことが、捜査関係者への取材で判明した。警視庁は、狛江市の事件に関連するグループが事件翌日に別の住宅にも侵入していた疑いがあるとみて調べている。
捜査関係者によると、このレンタカーは大塩さんが殺害された翌日の20日午後1時半ごろ、足立区内の路上で発見された。警視庁はレンタカーのそばに1人でいた永田陸人容疑者(21)=金沢市=に職務質問し、昨年12月に中野区で起きた強盗傷害事件に関与した疑いが強まったとして逮捕した。
その後の捜査で、永田容疑者が職務質問を受けた時間帯に、すぐそばの住宅で空き巣事件が起きていたことが判明。周辺の防犯カメラには、複数の不審な人物の姿が映っていたという。永田容疑者と一緒にいたグループのメンバーが空き巣をしていた疑いがある。
レンタカー内から押収されたスマートフォンには、「狛江」などと記されたメッセージのほか、足立区の複数の住所の記載もあった。空き巣事件はこのうちの1軒で発生していた。
捜査関係者によると、18日にもこの住宅近くで複数人が不審な動きをしているのを通行人が目撃。通報を受けた警視庁が住民を避難させていた。
警視庁は狛江市の事件との関連を調べている。【鈴木拓也、木原真希、岩崎歩、林田奈々】
毎日新聞