【バレー】井上愛里沙が粉骨砕身24得点 代表復帰させた真鍋監督「チームで一番ミス少ない」

【バレー】井上愛里沙が粉骨砕身24得点 代表復帰させた真鍋監督「チームで一番ミス少ない」

  • 日刊スポーツ(スポーツ)
  • 更新日:2023/09/19
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日本対プエルトリコ 第3セット、得点を奪いガッツポーズする井上(左)(撮影・横山健太)

<パリ五輪予選/女子W杯バレー:日本3-0プエルトリコ>◇プールB◇19日◇東京・代々木第1体育館

6大会連続の五輪出場を目指す世界ランキング8位の女子日本代表が、開幕3連勝を決めた。同20位のプエルトリコをストレートで破った。エースとして期待される井上愛里沙(28)が、この日も両軍最多24得点でチームをけん引した。ここまでの3戦でセットを失っていない日本は、プールBの首位に浮上。パリ五輪へさらに勢いづいた。次戦は今日20日に同18位のブルガリアと対戦する。

◇     ◇      ◇

日本の得点源は、主将の古賀だけではない。ベテランアウトサイドヒッター井上が、それを印象づけた。序盤から接戦を強いられたものの、要所で鋭いスパイクを決めてチームを鼓舞。流れを完全に引き寄せた第3セットの10連続得点のうち、実に6得点を挙げた。強打に軟打、さらに広角に打ち分ける技術が光る。終わってみれば両軍最多、チームの41%となる24得点をたたき出した。

粉骨砕身の思いが右腕に宿る。「私がどうなろうと後のメンバーが活躍してくれると信じている気持ちが強い。チームに勢いを与えられたら」。16日の初戦ペルー戦で日本初得点をもたらすと、続く17日のアルゼンチン戦も先制点を含む17得点。強力なバックアタックで、好発進の一翼を担っている。

1度は引退も考えたが、昨年、真鍋監督からの熱烈オファーで代表復帰した苦労人。昨年のネーションズリーグが飛躍の契機になった。「通用するなと。日本の中にバックアタックを得意とする選手はそこまでいないので、長所にできればいいと思って重点的に練習してきた」。世界と渡り合える手応えをつかみ、己の武器に磨きをかけてきた。

昨季はフランス1部サンラファエルで武者修行。高さとパワーのある海外選手たちとプレーすることで、攻撃への考え方も変わった。「ブロックされる状況が多くて、抜くだけでは決まらなかった。当てて出すことやフェイントで決めることが大切。点数の取り方で幅が広がった」と、力任せではない打ち方を学んだ。

真鍋監督からも「去年よりも余裕がある。いろいろ考えながらスパイクを打っていてチームで一番ミスが少ない」と、絶大な信頼を置かれる。言葉にも、エースの自覚が表れる。「今年の目標は五輪切符を取ることだけど、五輪のメダルにつなげるという意味もある。今の世界一を倒したら自信になると思う」。1戦1戦に全力をかたむけながら、来夏祭典の表彰台を虎視眈々(たんたん)とうかがっている。【勝部晃多】

◆井上愛里沙(いのうえ・ありさ)1995年(平7)5月8日、京都府舞鶴市生まれ。小3で競技を開始。西舞鶴高を経て筑波大1年時の14年に代表初選出。16年リオデジャネイロ、21年東京と五輪出場を逃し、1度は引退を決意も昨年に代表復帰。昨季はフランス1部サンラファエル所属。178センチ、68キロのアウトサイドヒッター。

--【バレー】日本女子W杯開幕3連勝!パリ五輪出場へ加速 プエルトリコにもストレート勝利/詳細>>--https://www.nikkansports.com/sports/news/202309190000033.html-

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