
レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、F1サウジアラビアGPの予選Q2でドライブシャフトが折れるトラブルに見舞われた。フリー走行全セッションでトップタイムを記録しながら、上手の手から水が漏れる格好となった。
まさに晴天の霹靂だった。フェルスタッペンはフリー走行1回目から3回目まで、いずれも最速タイムをマーク。予選でもQ1で2番手セルジオ・ペレス(レッドブル)に0.483秒もの圧倒的な差をつけ、ポールポジションは確実だと誰もが思った。
しかしQ2で、まさかの事態が起きる。ターン13手前でフェルスタッペンのマシンが突如スローダウン。フェルスタッペンは無線で異常を訴え、マシンをピットに戻すしかなかった。チームは「可能な限りの対策をする」と無線で語ったものの成す術はなく、フェルスタッペンはQ2終了を待たずにマシンを降りることになった。
「ターン10でドライブシャフトが折れたんだ。だから本当に残念だ」
フェルスタッペンは予選後にそう語った。
「今年はこれまで、問題が起きたことはなかった。だから分からない。でも、その問題は起きてしまった。全てのことを分析して、どうしてそういうことが起きたのかを理解するつもりだ」
現時点では、15番グリッドからスタートすることになるはずのフェルスタッペン。しかしマシンが圧倒的な速さを持っているのは事実。勝つのは難しいかもしれないとしながらも、決勝での巻き返しを誓った。
「クルマは週末を通じて本当に速いし、コースインするたびにマシンは本当にうまく機能していた。快適にも感じていたんだ。だからきっと、ポジションを上げることができると思う」
そうフェルスタッペンは語る。
「タイヤをマネジメントする必要があるし、誰もが同じようなペースで走っているように見える。だから、勝利を目指すのは少しばかり難しいかもしれない。でも、できる限りポジションを挽回するつもりだ。そしてシーズンは長いから、いろんなことが起きる可能性があるはずだ」
「ここまでのセッションは本当にうまくいっていた。実際には、バーレーンよりも良い週末だったかもしれない。マシンに乗っていてそう感じていたし、フリー走行の結果からもそれが分かると思う」
「でも、予選でいい結果を残せなかったのなら、意味ないよね。もちろん、何が問題だったのかを理解する必要がある」
「ちゃんと予選を戦えなかったのは残念だけど、明日を楽しみにしているよ」
通常、グリッドの中盤はスタート直後には混乱が生じる可能性が高いため、フェルスタッペンにとっては1周目が特に重要になる可能性がある。そこで上手く立ち回ることができれば、持ち前の優れたレースペースを発揮して、ポジションを挽回できるはずだと語る。
「1周目がすべてうまくいけば、かなりポジションを上げることができると思う。でも、実際にどこまで行けるかは、見てみようじゃないか」
「悪いグリッドからスタートする時には通常、1周目に混乱に見舞われるものだ」
「しかもここは、ウォールがあってコース外に逃げられないような場所もある。スパよりも、明らかに少しトリッキーだと思う」
「とはいえこのコースでは、どんなことでも起こりうる。僕らはこれまでにも、すごい状況を見てきたけど、それでも現実的であり続ける必要があるだろう。とはいえ、厳しいレースにはなるはずだ」
「しかしペースは間違いなく良い。確実にポジションを上げていけると思っている」
Motorsport Network.