【洋楽を抱きしめて】アップルの歌姫メリー・ホプキンが放った大ヒット「悲しき天使」

【洋楽を抱きしめて】アップルの歌姫メリー・ホプキンが放った大ヒット「悲しき天使」

  • OVO
  • 更新日:2021/04/10
No image

ビートルズが設立したレコード会社アップルの歌姫メリー・ホプキンによるデビューシングル「悲しき天使」(Those Were the Days)は、広く人々の心の琴線にも触れるような哀愁を帯びたメロディが受け、英米のみならず日本を含む世界中で大ヒットした。

幼くして音楽に親しみ始めたメリーは、学生時代から音楽活動を始めた。成功を夢見る彼女は1968年5月、イギリスのタレント・スカウト・テレビ番組「オポチュニティー・ノックス」に出演し、ピート・シーガーの「ターン・ターン・ターン」を歌い、優勝した。

これを見ていたのがミニスカートで有名なモデルのツィッギー。ツィッギーはポール・マッカートニーからアップルが新人アーティストの発掘をしていることを聞いていたので、ポールに連絡をとり、メリー・ホプキンのことを伝える。

ポールは翌週に番組を見た。「とてもソフトで、上手くコントロールされた素晴らしいウェールズ的な声をした、とても可愛い、長いブロンドの髪の女の子だった。それで「これはいけるぞ。アップルに契約させたら、面白いレコードが作れるかもしれない」と思った」。

ポールによるテストの結果、契約が結ばれ、アップルの専属アーティスト1号となった。デビュー曲には、ポールが気に入っていた、ロシア民謡をベースにした作品「悲しき天使」が選ばれた。ポールは、数年前にバークレー・スクエアのブルー・エンジェルでジーン&フランセスカ・ラスキンというアメリカ人アマチュア・キャバレー歌手の夫婦が歌った「悲しき天使」という歌が頭にこびりついて離れなかったのだという。

「キャッチーで、どこか懐かしい感じのする曲だと思ったのだ」とポール。
英米では8月末、アップルからの第一弾シングルとしてビートルズの「ヘイ・ジュード」などと一緒にメリーの「悲しき天使」も発売された。イギリスでは「ヘイ・ジュード」から1位の座を奪うや5週連続の首位を記録した。アメリカでは「ヘイ・ジュード」を抜けなかったが2位を3週記録した。またその他13か国でもチャートのトップに立ったという。

第二弾シングル曲「グッドバイ」を提供、デビューアルバム『ポスト・カード』のプロデュースを務めるなど、ポールは関与を続けた。だが、メリーはポールの勧めでレコーディングした「ケ・セラ・セラ」の発売を拒否してしまう。フォーク志向のメリーと彼女を万人受けするポップ歌手にしたいポールとの間には隔たりがあり、共同制作は終ってしまう。

一時期、家事・育児に専念していたメリーだが、地道な音楽活動を続けている。2020年には新アルバム『Another road』をリリースした。またメリーは、クリスマス・ソングを歌ったEPアルバム『A Christmas Chorale』も発表している。

文・桑原亘之介

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加