まるでドラゴンボールの宇宙船? 注目集める津波避難用シェルター

まるでドラゴンボールの宇宙船? 注目集める津波避難用シェルター

  • AERA dot.
  • 更新日:2021/05/04
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津波避難用のシェルター「ライフアーマーNEO」(提供)

地震が各地で多くなっている。南海トラフ大地震もいつ起こってもおかしくないような状況だ。大きな揺れも怖いが、津波も大きな脅威のひとつ。そんな中、漫画『ドラゴンボール』に出てくるサイヤ人の宇宙船に似た津波避難用シェルターが国内外で注目を集めているという。

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「これで津波での死者を減らすことができれば」

こう話すのは強化繊維プラスチックの製品開発を行っている「ポンド」(大分県)専務の池島成信さん。「これ」とは、同社が2012年に開発した津波避難用のシェルター「ライフアーマーNEO」だ(写真)。津波の危険性があれば安全な場所まで避難するのが一番だが、どうしてもすぐに避難できない場合もある。そんなときのための津波避難シェルターだ。いったいどのような製品なのか。ポンドの「ライフアーマーNEO」について、池島さんに聞いてみた。

シェルターはボール型で、直径120センチの大きさ。身長170センチ、体重60キロ程度の人が4人乗れる。津波にのまれてもプカプカと浮かぶことができるという。価格は49万8千円(税込み)。『ドラゴンボール』に出てきたサイヤ人の宇宙船にとても似ているが、その外観について、池島さんは「男のロマン的なものがあった」という。

耐久性・安全性も高い。圧力テストでは8tの重さに耐えたという。地上25m(ビル8階相当)からの水面落下テストでも無傷だった。大人4人、約300キロが乗っても、シェルターの半分以上が水上に出るほどの浮力がある。実際にどのような感じで、浮くのか動画を見せてもらった。緩やかな流れに身を任せながら、プカプカと浮いている。確かに津波から命を守ることもできるかもしれない。

しかし、プカプカと浮かぶだけで本当に助かるのだろうか。

「自分で移動することはできません。沖に行ったら、救助をお願いする必要がある。材質上、電波は通すのでGPSを設置しておくことをお勧めしています。色が派手なのは、海の中でも目立つようにしているためです」

浮かんだ後のことも心配だ。沖に流されたら、どうなるのか。流されているときに、グルグル回転しないのだろうか。

「波が激しいと、回ってしまう可能性はありますが、床下に食料や水を入れるところがあり、ある程度の安定はするようにはしている。また、シートベルトで体を固定できるようにし、安全は確保しています。水上で扉を開けることは基本的にできない。水が入ってきてしまうからです。水がひいたタイミングや、船で浅いところまでひっぱってもらってから、脱出します」

必ずしも命の保証がされるわけではないということだ。せめて自走できるような機能があればと思い、提案してみたが、「200万、300万円でもよければ船のように動くようにもできますが、今度は故障の問題も出てくる。結果として、今の一番シンプルなものになっています」と、難しいようだ。

他社の製品では、船のようなシェルターや箱型のシェルターもある。より多くの人が乗れたり、脱出がしやすかったりもするが、価格が60万や90万、高いもので500万を超えるなど様々だ。だが、「ライフアーマーNEO」の男心をくすぐる外見的な魅力は捨てがたい。一度購入を検討してみてはいかがだろうか。(文/AERA dot.編集部・吉崎洋夫)

吉崎洋夫

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