山梨県が行った地震の被害想定についてポイントをまとめました。
【写真を見る】【解説】 25年ぶりに調査 山梨県が公表した地震の被害想定のポイント
こうした調査は25年ぶりで最新の知見に基づき見直していて、大きな被害をもたらす地震の調査対象を6から10に増やしています。
また、被害想定は最大を見積もり、全ての建物を調査対象にして人口など社会条件や地域特性を反映させました。
このうちの2つを紹介します。
まず、30年以内の発生確率が70%~80%、マグニチュード9クラスの南海トラフの巨大地震で、いつきてもおかしくない警戒が必要な地震です。
市川三郷町や富士河口湖町など一部の地域で震度7、甲府盆地から峡南、富士北麓までの広い範囲で震度6強から6弱という、立つことが困難、もしくはできないほどの大きな揺れが想定されています。
データで見ると死者数は3019人、負傷者1万6254人、建物の被害は全壊が6万棟以上に上り、避難者は14万人と想定されています。
続いて県内で最も被害が大きいとされるのが曽根丘陵断層帯の地震です。
甲府盆地の南部を東西に走る断層帯で、30年以内の発生確率は1%とされていますが、甲府盆地の人口密集地域に震度7の範囲があります。
死者数は3843人、負傷者約2万人、建物の全壊は9万4000棟以上、避難者は20万人を超える想定です。