
納豆メーカーの怒りをかった「NEWSポストセブン」の記事(現在、内容は修正されています)
小学館のオンラインニュースサイト「NEWSポストセブン」が配信した納豆に関する記事に、納豆メーカーが激怒している。専門家のコメントを不正確に伝え、納豆を製造する際、大豆に、消費者には分からない添加物や着色料を使っているかのような印象を与える内容になっていた。記事を見て不安を感じた消費者から問い合わせを受けた納豆メーカーは「営業妨害だ」と怒り心頭。コメントを出した専門家も「話した意図と違う、誤解を招く内容になってしまった。確認不足をおわびしたい」と陳謝した。
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問題の記事は、NEWSポストセブンが配信した《納豆とヨーグルトに潜む危険性 極端に安いものには注意が必要》とのタイトルの記事だ。配信を受けた一部ポータルサイトではトップニュースとして扱われた。
記事では冒頭で、
《いまだに特効薬のない新型コロナウイルスにおいて、自分の身を守るべく、免疫力を高めるために納豆やヨーグルトを食べる人も多いだろう。しかしこれらの健康食品にも添加物の魔の手は忍び寄る》
と前置きしたうえで、食品添加物の問題に詳しい消費者問題研究所代表・垣田達哉氏の言葉をこう伝えている。
《特に、極端に安く売られている納豆には気をつけてほしい。発酵には時間と手間がかかるので、発酵時間を短くすることでコストを抑える場合がある。アミノ酸液で旨みを加えたり、着色料で色味を補って作っている商品も存在します。添付されているたれやからしにも注意してほしい。さまざまな添加物が含まれている可能性があり、なかには血糖値が急上昇して糖尿病や心臓病のリスクが上がる危険性があるものも。しかし、30平方センチメートル未満の小さい包装の食品には表示義務がなく、それらが入っていても知ることすらできません》
このコメントで問題となったのは、《アミノ酸液で旨みを加えたり、着色料で色味を補って作っている商品も存在します》の部分だ。この後から、たれとからしに焦点を当てた話に変わるので、「アミノ酸で旨みを加え」たり、「着色料で色味を補って」いるのは、まるで納豆に使われている大豆であるかのように読める。
実際、記事を読んだ消費者が大豆に何かが添加されていると思い込み、「大豆に変なものを使っているのか」などと不安の問い合わせを複数受けた納豆メーカーもあった。担当者は、
「大豆に着色したり、添加物を使うこと自体、あり得ない話です。一体、何色を付けたらおいしく見えるというのでしょうか。なぜわざわざこのような消費者を惑わせるような書き方をして、納豆のイメージをおとしめるのか。営業妨害としか言いようがない」
と憤る。別のメーカーの担当者も、
「最近は、たれやからしの添加物も天然由来のものが多くなっています。百歩譲って、それを『危険』というのは自由だとしても、大豆に何か細工をしているかのような誤解を招く記事は、あまりにひどい。なぜ突然、このような記事が出るのでしょうか」
垣田氏に真意を確認したところ、昨年、「女性セブン」の取材を受けて答えた記事だが、インターネットに記事が配信されているのは知らなかったという。
「消費者に誤解を与えてしまう内容になってしまい、大変申し訳ないと思います」
と陳謝したうえで、こう弁解した。
「私自身は取材に対し、たれとからしの添加物の話だけをしました。雑誌側が後からこの部分を書き加えたという形でしたが、確認の際に、どう読まれるかをもっとよくチェックしないといけなかったと思います。納豆の大豆に、消費者の知らない添加物や着色料が使われているということはまったくありません」
一連の経緯について、小学館に問い合わせると、次のような回答があった。
「ご指摘ありがとうございます。誤解を招きかねない表現がありましたので、垣田達哉さんに確認の上、記事を一部修正いたしました」(女性セブン編集部)
本サイトの確認後、記事は修正されている。
ともあれ、納豆への要らぬ誤解は抱かなくてよさそうだ。(AERAdot.編集部)