
【警告】福岡=D・グローリ(44分)、奈良(57分) 湘南=大岩(42分)、阿部(60分) 【退場】なし 【MAN OF THE MATCH】山岸祐也(福岡)
3月19日にJ1リーグ第5節が行なわれ、ベスト電器スタジアムではアビスパ福岡と湘南ベルマーレが対戦。福岡が2-1で逆転勝利を飾った。
【PHOTO】福岡の出場15選手&監督の採点・寸評。MOMはもちろん劇的2発の山岸。逆転弾アシストの鶴野も高評価
序盤から主導権を握ったのは湘南。32分には、味方のクロスに町野修斗がヘディングで合わせてネットを揺らすも、その前のプレーでラインを割っていたとしてノーゴール判定となる。
後半も攻勢を強めたアウェーチームは、再三にわたり好機を創出したが、チャンスを決め切れず。それでも73分、ゴール前への浮き球のパスに反応した小野瀬康介が、巧みなトラップから左足のシュートを突き刺し、先制する。
福岡は終盤に勢いを取り戻すと、終了間際の90+6分に山岸祐也が右足の強烈なシュートを決めて同点に。そしてその3分後、またしても山岸がネットを揺らし、逆転に成功。福岡が背番号11の劇的な2ゴールで今季3勝目、湘南は2連敗となった。
▼福岡のチーム採点「7」
苦しい戦いだった。ともに球際の強さをストロングにする湘南との戦いは、立ち上がりこそチャンスを作ったが、10分過ぎから湘南に主導権を奪われた。福岡の生命線であるプレスがはまらなかったのが原因。ここから押し込まれる展開が続いた。
だが、湘南に押し切られることはなかった。チームを支えたのは3枚のディフェンスライン。強さと高さを発揮して最終ラインを突破させず、時に身体を投げ出してゴールを守った。先制点を取られたものの、その強さは試合を通して崩れなかった。
そして監督采配に選手が応える。ウェリントンは高さを活かしてチャンスを作り、鶴野怜樹がスピードで湘南をかく乱する。締めくくりはエースの山岸祐也。アディショナルタイムの2得点でチームに逆転勝利をもたらした。「自分たちのできることを最大出力で発揮する」というのが福岡の基本姿勢。それを表現した逆転勝利だった。
取材・文●中倉一志(フリーライター)
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。