【INDYCAR 第3&4戦】テキサス・ダブルヘッダーで王者ディクソン51勝目、新鋭オワード初優勝...琢磨は9位と14位

【INDYCAR 第3&4戦】テキサス・ダブルヘッダーで王者ディクソン51勝目、新鋭オワード初優勝...琢磨は9位と14位

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  • 更新日:2021/05/03
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第3戦優勝のディクソン(左)と第4戦優勝のオワード(右)。

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インディカー・シリーズの第3&4戦ダブルヘッダーがテキサス・モーター・スピードウェイにて開催され、現地5月1日決勝の第3戦ではS. ディクソンが通算51勝目を、翌2日決勝の第4戦ではP. オワードがキャリア初優勝をそれぞれ達成した。佐藤琢磨は9位と14位。

インディカーの2021年シーズン序盤は「超」がつく過密日程と形容してよさそうだ。開幕戦、第2戦に続く3週連続のレース開催で、しかもこのテキサス・モーター・スピードウェイ(米テキサス州)での戦いは第3戦と第4戦のダブルヘッダーである。

今季最初のオーバル戦は、雨で予選中止という波乱のオープニングになった。本来なら各自が2周連続でアタックし、1周目のタイムが第3戦の、2周目のタイムが第4戦の予選順位を決める方式の予選が実施させるはずだったが、規定によりエントラントポイントランキング順(ほぼドライバーズポイントランキング順)でスターティンググリッドが決まることに。

第3戦(212周、出走24台)の先頭スタートは開幕戦の優勝者で第2戦終了時点のドライバーズポイントリーダー、アレックス・パロウ(#10 Chip Ganassi Racing/ホンダ)である。佐藤琢磨(#30 Rahal Letterman Lanigan Racing/ホンダ)は12番手スタート。

レース序盤、3番手発進のスコット・ディクソン(#9 Chip Ganassi Racing/ホンダ)はすぐさま2番手に上がり、僚友パロウから3周目にトップの座を奪取すると、そのままレースをほぼ制圧して今季初優勝を飾った。昨季に続く7回目のシリーズ王座を狙うディクソンは、これでドライバーズポイントリーダーに浮上し、翌日(第4戦)の先頭スタート権も獲得。

パロウは2度目のピットストップで順位を下げる格好になり、第3戦は最終的に4位だった。2位に入ったのは今季が初のフル参戦になるスコット・マクロクリン(#3 Team Penske/シボレー)で、ディクソンとのニュージーランド勢1-2フィニッシュとなった。

マクロクリンはオーストラリアのトップシリーズ「Repco SUPERCARS CHAMPIONSHIP」での3年連続タイトル獲得という実績を有し、昨季最終戦でインディカーに初参戦した今季ルーキー(対象となる選手)。名門ペンスキー(Penske)に抜擢された27歳、今季特注とすべきドライバーのひとりといえそうだ。

勝ったディクソンは通算51勝目。「素晴らしいレースだった。母国ニュージーランドの若手と最後にバトルになったところも良かったね」とコメントしている(制圧度の高い勝利だが、2位マクロクリンとは僅差のゴールだった)。

第3戦の3位はパトリシオ・オワード(#5 Arrow McLaren SP/シボレー)、5位は琢磨のチームメイトであるグレアム・レイホール(#15 Rahal Letterman Lanigan Racing/ホンダ)。

琢磨はレース序盤、9番手を走っていたのだが、最初のルーティン・ピットストップ時期に出たフルコースコーションのタイミングが不運だった。コーション直前にピットに入っていた琢磨らは順位を下げることになり、琢磨は約10個もポジションを落としてしまう。「あれは仕方なかったですね」(琢磨)。

それでも徐々に順位を戻し、最終的に琢磨は9位で第3戦決勝を終えた。「レース中盤からは少しずつポジションを挽回していく戦いができていました。明日のレース(第4戦)は、今日より少しマシンのスピードを上げ、タイヤへの負担も減らせるセッティングにして戦いたいと考えています」。ポイントランキングでは11位に上がり、第4戦は11番手スタートとなる。

翌日、第4戦決勝(248周、出走24台)はいきなりのビッグアクシデントで幕を開けた。ローリングスタートでレースが始まる、というところで後方集団に起きたそれによって、6台ものマシンが0周で戦列を去ることに(他にも直接的な被害影響を大きく受けたマシンあり)。裏返しになったマシンもあったが、大きなケガをしたドライバーはいなかったようだ。

レースはまたしてもディクソンが支配する流れで進んでいく。しかし、多くの者にとって3度目の(最後の)ルーティン・ピットストップから戦況が変わり、レース最終局面で優勝を争ったのはジョセフ・ニューガーデン(#2 Team Penske/シボレー)とオワードだった。

オワードは225周目、過去2度のシリーズ王座獲得を誇るニューガーデンをパスして先頭へ、そのまま自身初となるインディカー優勝を飾るのであった。

5月6日に22歳の誕生日を控えているメキシコ出身の新鋭オワードは、「マシンがとても速い状態に仕上がっていた。そしてスタンドではメキシコの人もたくさん応援してくれていた」とチームや同胞に感謝するが、最初の言葉は「Finally!」であった。「ついにやった!」あるいは「ようやく勝てた!」という意味になろう。

オワードは2018年のインディライツ王者。日本のスーパーフォーミュラにも参戦したことがある選手だ。インディカーへのフル参戦は2年目で、年齢的にもかなり若いが、その彼が「ついに」「ようやく」という表現を使ったのは、まだ長くはないインディカーのキャリアのなかで、これまでも何度か勝利のチャンスに近づく局面や手応えがあったからこそ、だろう。今はパト・オワードを登録選手名にしている彼、実際にひとつ勝ったことで一気の躍進を遂げそうな雰囲気もある。

オワード、ニューガーデンの順で第4戦を1-2フィニッシュとしたシボレー勢は今季初勝利、ホンダ勢の開幕からの連勝は3で止まった。第4戦の3位はホンダ勢最上位のレイホール。ディクソンは4位に終わったが、ポイント首位をキープした。

第4戦の5位は第2戦優勝者のコルトン・ハータ(#26 Andretti Autosport/ホンダ)。前日2位だった新人マクロクリンは8位。

琢磨は1周遅れの14位で第4戦をフィニッシュした。作戦の絡みで200周手前のフルコースコーションの際にはコース上のトップに立ち、12周のトップ周回を記録してはいるが、厳しい内容の一戦だった。

#30 佐藤琢磨のコメント(第4戦終了後)
「テキサスでの2レースはいずれも不運なものになりました。何もかもが裏目に出た感じでしたね。レース2(第4戦)もいいスタートが切れ、シングルポジションを走っていました。ところが最初のピットストップで右リヤタイヤの装着が大幅に遅れるトラブルが発生して、1周遅れの状況に陥りました。このレースではトラックポジションがすべてなので、一度周回遅れになると挽回が本当に難しいんです」

「それでも、頑張って(一旦は)リードラップ(トップ同一周回)に返り咲くことができました。そこで新しい作戦を採用して、トップグループとピットタイミングを変えることで勝機をつかもうと考えました。しかし、またイエロー(フルコースコーション)が出されたために作戦は成功しませんでした」

「厳しいレースになりましたが、いいデータが得られたレースだったと考えたいと思います。この後はインディGP(インディ・ロードコース戦)、インディ500というビッグレースが続きますから楽しみです」

3週で4戦、決勝日ベースで考えると15日間で4戦という強行軍を終えて、インディカー・シリーズは聖地インディアナポリス・モーター・スピードウェイへ。5月15日決勝のインディ・ロードコース戦(シリーズ第5戦)、そして5月30日決勝、琢磨が2年連続3度目の制覇を狙う「第105回インディ500」(オーバル、シリーズ第6戦)へと戦いは続いていく。

遠藤俊幸

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