山口県副知事 後援会勧誘「関わりあった」 任命責任問う声も

山口県副知事 後援会勧誘「関わりあった」 任命責任問う声も

  • 毎日新聞
  • 更新日:2022/01/15
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人事案承認後、報道陣の取材に応えた平屋隆之副知事=山口市滝町の山口県庁で2022年1月14日午後2時3分、平塚裕介撮影

2021年10月の衆院選山口3区で当選した自民党・林芳正外相の後援会に入るよう幹部職員に勧誘させ、公職選挙法違反(公務員の地位利用)で罰金刑を受けて辞職した山口県副知事の後任に14日、同県総合企画部長だった平屋隆之氏(58)が就任した。しかし、平屋氏は就任後の取材で、選挙や候補者名は明言しなかったが、自らも過去に後援会勧誘に関わったことがあると発言。識者から知事の任命責任を問う声が上がっている。

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平屋氏の人事案はこの日の県議会臨時会で承認された。任期は4年間。

議会後、記者団の取材に応じた平屋氏は後援会勧誘に関わったことがあるか問われ「関わりがあったこともある」と明言。いつの選挙かは「定かに記憶していない」と明らかにしなかったが、上司の依頼で後援会の書類を配ったと認め「強制されるものではなく、任意で協力してくれるならそれほど問題ではないとの思い込みがあった」「認識の甘さが明らかになった。猛省して二度と起こらないようにする」と話した。

平屋氏への取材に先立って取材に応じた村岡嗣政(つぐまさ)知事は平屋氏について「要職を歴任し、最適任と考えた。一定のルールを保ちながら(議会との)車の両輪として県政を進めてほしい」と述べていた。平屋氏の発言を踏まえ14日夕、秘書課を通じて改めてコメントを求めたが、退庁しており得られなかった。

議会からは反発する声が出ている。野党の県議は「後任の副知事としていかがなものか。これでは刷新にならない。関与していない人が選任されるべきだ」と批判した。

組織統治の問題に詳しい八田進二・青山学院大名誉教授は「個人というより組織の問題といえる。何が問題だったかの認識が共有されておらず、事の重大性が分かっていないと言わざるを得ない。当然、知事の任命責任も問われる」と話した。同志社大の野田遊教授(地方自治論)は「公務員の地位を利用して選挙運動をした人を副知事に選ぶのは、組織の公平性や行政の民主的統制の観点から問題がある」と指摘した。【平塚裕介、堀菜菜子、上村里花、今野悠貴】

14日20時57分配信の際、見出しを「林外相後援会勧誘『関わりあった』」としていましたが、その後「後援会勧誘『関わりあった』」と訂正しました。平屋副知事は取材の際、後援会への勧誘について、どの選挙かを特定せず「関わりのあったものも、なかったものもある」と説明したためです。

毎日新聞

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