アストラゼネカ治験に参加中!私が聞いた「このワクチンは危険なのか?」

アストラゼネカ治験に参加中!私が聞いた「このワクチンは危険なのか?」

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  • 更新日:2020/09/15
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英国の大手製薬メーカー「アストラゼネカ」が9日、英オックスフォード大と共同開発中の新型コロナウイルスのワクチンにおいて、世界各国の治験(臨床試験)を一時中断したと発表。このニュースで世界中に衝撃が走りました。治験は12日に再開されましたが、すでに確保している1億2千万回分の日本人向けワクチンの供給は大丈夫なのでしょうか? この治験の「第3フェーズ」に参加しているという房広治さんは、自身のメルマガ『房広治の「Nothing to lose! 失う物は何も無い。」』の中で、メルマガ読者や友人から「治験中断」のニュースを受けて、心配の声が届いたことを報告。そして、治験の中断理由や、治験関係者から届いたという貴重なメールも公開しています。

ワクチンの治験の中断

私がオックスフォード大学・アストラゼネカの第3フェーズのワクチン治験に参加していることを知っている、読者の方と友人から、火曜日に病人が出たので治験が一時中断したというニュースが報道され、心配していただきました。

読者の武田さんからは、今回のアメリカでの治験の中止の背景について、メルマガで情報をとのことでしたので、下記に、オックスフォードワクチングループ傘下のPediatrics Department(小児科)Headのホランダー教授からのメールをそのまま添付します。

簡潔に言いますと、ワクチンを投与した治験参加者が一人でも病気になると、その病気とワクチン投与の因果関係があるかどうかが分かるまで、治験を中断させるのが、イギリスやアメリカや日本での治験のやり方です。

そのため、大規模な治験をやらなければならないワクチンの開発に時間がかかるのです。オックスフォード大学とアストラゼネカは、世界同時に4ヵ国で現在治験をやっており、どこかの国で病気になる人が出てくると、全てをストップさせるという徹底ぶりです。

今回の治験の第一フェーズでも、MS(多発性硬化症)になった男性がおり、因果関係が分かるまで、中断しました。アメリカでニュースになった理由は、ニュースを報道している記者が、ワクチンの治験で中断はあたりまえということを知らずに報道したため、日本でも大きく取り上げられたのだと思います。COVID-19のおかげで、私も、ワクチンの治験について、どうなっているのか、初めて知ることが多くあります。

このように、病気になる人が出れば、新たにワクチン投与は誰にもしないとなることも初めて知りました。知れば知るほど、ワクチンの開発は莫大な開発費が必要であることが分かります。同時に、ワクチンが発明された当時はクレイジーなアイデアと思われていたのが、偉大なアイデアであったことも理解できます。

ホランダー教授からのメール

Dear Koji,

AZN’s trial has been put on temporary hold to investigate a case of transverse myelitis in a UK participant. We don’t have enough info yet – which is why the trial is on hold – to get the info, establish causality (timing – was this present with symptoms pre-vaccine?), did the subject have COVID too or develop this when he got COVID? Think well described complication of vaccines, especially oral polio (not an adenovirus and it’s live attenuated). Transverse myelitis is an inflammation of both sides of one section of the spinal cord. This neurological disorder often damages the insulating material covering nerves (myelin).

Transverse myelitis interrupts the messages that the spinal cord nerves send throughout the body and is a bit like multiple sclerosis but it tends to be a one off event that gets better and viruses can trigger it, as can vaccines, but we usually don’t know the cause. It typically affects 1 in 250k people.

Best paper I can find here: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19880568/

“We have disclosed 37 reported cases of transverse myelitis associated with different vaccines including those against hepatitis B virus, measles-mumps-rubella, diphtheria-tetanus-pertussis and others, given to infants, children and adults. In most of these reported cases the temporal association was between several days and 3 months, although a longer time frame of up to several years was also suggested. Although vaccines harbor a major contribution to public health in the modern era, in rare cases they may be associated with autoimmune phenomena such as transverse myelitis. The associations of different vaccines with a single autoimmune phenomenon allude to the idea that a common denominator of these vaccines, such as an adjuvant, might trigger this syndrome.”

This individual likely to recover.

We do not know if this could be a case of antibody-dependent enhancement (ADE) i.e., making a viral infection worse, since transverse myelitis and COVID has also been well described, one example here: https://casereports.bmj.com/content/13/8/e236720

AZN have released a statement that this is a serious adverse event (SAE) related to an acute event and not ADE and it would probably take more than one event like this to confirm it might be an ADE.

Best wishes

Georg

2つ目のメールは、

Dear Koji,

following up on our discussion yesterday: Transverse myelitis has been very rarely associated with a variety of different vaccines and is also associated with viral or other infections as well as autoimmune diseases: https://wearesrna.org/acute-demyelinating-events-following-vaccines-case-centered-analysis/

For COVID, reports of transverse myelitis are extremely uncommon. A report at the end of August documented the 11th case, but mentioned others potentially in pre-print.

With 30mn documented COVID cases and probably 2x that number if we include undocumented COVID, we’re still looking at an ultra-rare (less than 1 in a million) event.

Best wishes

Georg

ワクチンの治験参加への恐怖はなかった

トランプ大統領が、戦争に参加したい軍人の気持ちが分からない、敵に捕まった軍人は寄生虫だと発言したというのが、今週前半でアメリカでは大きく取り上げられていました。この時に、ワクチンへの治験へ参加するのに恐怖心はなかったのかと、複数の方々から尋ねられた時に、私が思ったことと、過去に戦争に行こうと思った人々との思いが似ているのではないかと、思いました。

日本で義務教育を受けていると、戦争に行くこと、人を殺しに行くことには、抵抗しようとほとんどの人々が思うのだと思います。モハメド・アリが兵役を拒否して、ボクシングをしばらくできなかった時に、モハメド・アリを尊敬しました。でも、戦前の教育を受けていたり、アメリカで幼少期の教育を受けていたらどうでしょうか?きっと、ナチスドイツのような「悪い国」とは戦わないといけないと思うのだと思います(現在私は、サイバー攻撃で、悪い国のインタネット網などをハッキングするのが、人もなくならず、相手の闘争心も無くすので、一番よいのではないかと思ってます)。

今回のCOVID19のワクチンの治験に参加を決めた私の思考過程は、以下の通りです。

まず、2017年4月にスキー事故で、首から下が麻痺をしてしまい、スキー事故前の70%の身体能力まで戻すことを、私の人生の目標としましょうと医者に言われました。この時に、生きていること自体がありがたいと思いました。そして、70%ほどの身体能力を超えるだけの回復をしたため、今の人生は、「半分おまけ」なのだと思っています。事故当初、回復が早かったので、手術はしませんでしたが、イギリスに戻ってから、イギリスの医者から言われたのが、「追突事故でも起こったら、次は回復できない可能性が大きい」ということです。

CTスキャンとMRIの画像を観ると、確かに脊椎の周りに隙間があり液体が動くべきところに隙間が3段階に渡ってなくなっているように見えるのです。この時、予防のための手術という概念を初めて知りました。イギリスで毎年何件手術をしているのか。何年間行われている手術なのか。今まで何人が死んだのか。

手術後の感染症や、手術で血栓ができ、脳血栓になる確率などなど、これらを専門家から聞き取り、成功する確率が高いことを確認し、しかも、今まで手術を成功させている医者を一人余分に自費ではらい、執刀医2人で5時間の手術を受け、成功した。

今回は、ワクチンである。チンパンジーでの実験では、どのチンパンジーも死ななかった。第一フェーズの500人の内、病気になった人は一人。しかも、ワクチンとの因果関係はなかった。

逆に私が提供できることは、大きい。イギリスでの治験が世界で最初のため、97%の母集団は白人のバックグラウンドである。マイノリティのカテゴリーの中に日本人というカテゴリーがないぐらい、我々はマイノリティである。私の3番目の娘と私が唯一、Asian Backgroundの中で、Other backgroundという、マイナーな中でもマイナーなカテゴリーなのではないかと思うぐらい、治験の場所に行っても、マイノリティの参加者がいない。娘も私もいままで受けたワクチンでアレルギー反応がでたこともない。しかも、服用している薬が全くない56歳以上の男性というのは、なかなかいない。「半分おまけ」なのであり、死ぬ確率が少ないのであれば、ここは見えない敵と人類との戦いに役に立った方が、自分の家族や友人のためにも良いと思えたのである。

ということで、今回の治験への参加への恐怖はありませんでした。これが、ちゃんとしたプロセスを経てない、他の国の治験であれば、参加しなかったと思うんだが……。

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房広治『房広治の「Nothing to lose! 失う物は何も無い。」』

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