羽生結弦「ケガ欠場」でも北京五輪代表選出は“盤石”?

羽生結弦「ケガ欠場」でも北京五輪代表選出は“盤石”?

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  • 更新日:2021/11/25
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4月、世界国別対抗戦のエキシビションで演技する羽生結弦

五輪2連覇中のフィギュアスケート男子王者、羽生結弦(26)の周囲が、俄かに騒がしくなってきた。

【写真】ジャンプの不調さえ乗り越えられれば五輪金も狙える宇野昌磨選手日本スケート連盟は17日、羽生選手がグランプリ(GP)シリーズ第6戦のロシア杯(11月26~28日、ソチ)を欠場すると発表。羽生は第4戦NHK杯を右足関節靱帯損傷で欠場したが、このけがの回復が遅れているためという。GPシリーズ成績上位者が集う「グランプリファイナル」(12月9~12日、大阪ラクタブドーム)への出場も、これで絶望的となった。

このままだと、北京五輪への出場権を賭けた全日本選手権(12月22~26日)が、羽生にとっての今季初戦に。もしケガの回復が遅れてこの全日本へも不出場となれば、五輪3連覇どころか、北京五輪代表に選ばれない可能性も出てきたのだ。

だが、フィギュアスケート評論家の佐野稔氏は先日、女性誌で「羽生は全日本を欠場しても代表選出の可能性は高い」との見解を表し「全日本軽視だ」との声が上がるなど周辺がざわついた。

日本のフィギュアスケート男子の出場枠は三人。羽生が代表選出されれば、残りは二枠だ。「一枠は順当なら宇野昌磨(23)で決まりでしょう。今年は、シーズン前から『僕自身が自分に期待している』というほど調子がいい。羽生不在で優勝したNHK杯でも、順位以上に3年ぶりに自己ベストを更新したことが収穫でした」(フィギュア関係者)

昨年の世界選手権で、羽生を上回り2位となった新星、鍵山優真(18)も有力候補だ。GPイタリア杯では、ショートでミスが続き7位に沈んだが、フリーでは高難度の技をすべて決めて逆転優勝。その鍵山の同級生、佐藤駿(17)もぐいぐい力を伸ばしている。最高難度のルッツを含む複数の4回転を跳び、GPフランス大会では優勝の鍵山に次いで銀メダルを獲得。

昨年こそ怪我の影響で振るわなかったが、夏のアイスショーで表現力に磨きをかけたベテラン田中刑事(27)。卓越したダンスセンスを持ち、GPイタリア大会では6位ながらエキシビションに招待された友野一希(23)。ジュニア時代宇野と切磋琢磨した山本草太(21)も、ワルシャワ大会で優勝したばかり。これだけの群雄割拠の状況で、羽生の一枠掌握は絶対視できないということだ。

改めて佐野氏に、羽生が全日本に出場しなくても代表選出される可能性について尋ねてみた。佐野氏は、「全日本はもちろん最重要の大会です」と強調する。「例えば、仮に今季飛躍の佐藤駿選手が『五輪に出場したい』と言ったところで、全日本を欠場したら最初から選考の対象にはなりません」

しかし、羽生の場合は、全日本へ出場するかどうかよりも、やはり「実績」が高く評価されるだろうと話す。「『五輪2連覇』という凄まじい実績を残している。彼はもはや『別』、別格なのです。選考にあたって、彼の存在を外すことはまず考えられない」(佐野氏)。

スケート連盟の竹下強化部長も言明したとおり、現時点での世界ランクから、少なくとも羽生選手が「代表選考の対象」から滑り落ちるという可能性は無い。それでも、王者羽生をめぐり、これほど周辺が騒ぐのは、今季の男子に“逸材”がそろっていることの証(あかし)でもある。雑音を一蹴するためにも、羽生選手の一日も早い復活が待たれる。

(菱守葵)

※週刊朝日オンライン限定記事

菱守葵

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