
前半、競り合う神戸・大迫(左)と鳥栖・中野
「明治安田生命J1、鳥栖0-1神戸」(18日、駅前不動産スタジアム)
神戸がアウェーで鳥栖を振り切って、勝ち点12に伸ばし、首位を守った。開幕3連勝後、前節の浦和戦で初黒星。連敗なら嫌な流れになっただけに、大きな1勝となった。
吉田孝行監督は「非常にタフなゲーム。攻守に相手もアグレッシブに来ますし、自分たちも負けないと。選手も90分集中してできた。結果もついてきた。泥くさい試合だったけど、こういう試合で勝ち点3を取れるのが今のうちの強さ。本当に選手達はよくやってくれた。神戸からたくさんのサポーターが来てくれた。アウェーマーチを歌うのはうれしいこと。感謝したい」と、うなずいた。
プロ初先発のMF泉柊椰が前半22分、先制V弾の大仕事と起用がズバリ。「試合を11人でなく18人で勝つ思い。泉にいけるところまで、体力的に90分は無理だと。交代もしっかり準備するようにゲームプランを立てました。何より良かった点はゴール。あそこからのシュートというのは、彼の持ち味。練習でも何度も見たシーン。それが初スタメンで出たのは良かった」と、称賛した。
開幕から左ウイングはMF汰木康也が務めたが、競争を活性化させる意味でも新人の抜てき。「少し、フレッシュな、ギラギラしている、そういうトライも必要。泉のようなやってやろうという選手がギラギラ感をチームにプラスにしてほしかった。それをまた康也が悔しくて途中から頑張るというのがいい競争になる」と、新戦力が活躍すればチームはさらに勢いに乗る。
新人ながら即戦力ドリブラーへの期待が大きい。「体もフィジカルも負けている。戦術の理解も足りていない。経験も積んでトレーニングも積めば、もっといい選手になる」と監督は力を込めた。
DFラインに故障者が続出する中、チーム一丸、守り切っての完封勝利。連敗阻止の意味は大きい。「絶対に連敗は許されないと選手には言った。前節も負ける試合じゃななく一瞬の気の緩み。その反省を生かすのと、負ける試合じゃなかったという証明をしようと選手達に伝えた」と監督。昨季は開幕から11試合未勝利で13位に沈んだスター軍団。逆襲を期す今季の強さは本物だ。