ピザハットが攻めている。それは何も店舗を急拡大しているという意味ではなく、意味不明な商品を果敢に発売しているという意味で攻めている。
典型的なのが、本日2023年5月26日から発売開始の新商品。その名も『【衝撃】多分それ違うwwwウインナーコーヒー』は何から何まで攻めている。ディフェンスの意識はゼロだ。
え？ それ商品の名前？ と思った人がいるだろうからもう一度言おう。ピザハットの新商品名は……
【衝撃】多分それ違うwwwウインナーコーヒー
これだ。ネーミングからして攻めすぎているため一見ピザとは思えないが、ちゃんとした商品名である。
では一体どんな商品なのかというと、公式サイトにはこうある。
「ウインナーコーヒー。名前から誰もが一度は想像したことがある衝撃の組み合わせ。みんなの勘違いが1枚のピザになりました」
何を言っているか分からないと思うが、それで普通だから安心してくれ。私も説明を読んで混乱した。かろうじて理解できたのは、ダジャレをピザにしたんだなぁということ。
ウインナーコーヒーを彷彿とさせるピザにウインナーソーセージを載せてダブルウインナー的な。
そういえば若かりし頃のタモリさんが似たようなことをコーヒーでやっていたと聞いたことがあるが、それをピザで再現する理由は全く分からない。
そもそも商品コンセプトがあまりにも攻めすぎているため、一部から「食べ物で遊ぶな」と言われないか心配だ。ぶっちゃけ、ネーミングも商品コンセプトもナメているので、素人目には遊んでいるように見える。
ただ、それが「いい意味で」遊んでいるのか「悪い意味で」遊んでいるのかは味次第だろう。味が美味しければ、“遊び心のある商品” と言われる。逆にマズければ、ネットでバズるために食べ物で遊んだ商品と見られても仕方がない。
ちょっとした違いによって、評価は天と地ほど違ってくる。厳しいリーグであるが、その世界に果敢にも飛び込んで来ているのはピザハットの方。ここはピザハットのロックスピリッツに敬意を評し、実際に味を確かめてみよう。
まず基本的な情報をお伝えしておくと、問題のピザはMサイズのみで、持ち帰りだと2500円、デリバリーは2800円。ピザの他に別途生クリームが付いてくる形だ。
開封すると……
割とありそうなビジュアル！
しかしそこに生クリームを添えると……
ない！ これはないぞ！
生クリームが投下されるとエキセントリック感がマシマシだが、これがピザ本来の姿。完全にふざけたビジュアルである。しかしその味は……
結論から言おう。めちゃくちゃアリだった。ナメきった商品だと思いきや、実はバランスが考えられた商品。すごいぞ、これは。
例えるならば、ぜんざいと塩昆布だ。しょっぱい塩昆布があることで ぜんざいの味が引き立つが、同じことがこのピザの上でも起こっている。
ソーセージを食べることで、甘々になった口の中がリセットされるのだ。まあソーセージと生クリームを同時に食べると合うかどうかは微妙だが、別々に食べることでお互いに存在感を発揮している。
また、ピザに添えられているクリームチーズやコーヒーソースも絶妙。コーヒーソースがあることでバランスが生まれ、クリームチーズによって味に奥行きが出ている気がする。
というわけでまとめると、この商品は “いい意味で” 遊んでいる商品ってことになるかと思う。ネーミングはふざけまくっているが、決して食べ物で遊んでいるわけではないから誤解しないように！
ちなみに、こちらのピザは2023年6月14日までの期間限定商品で、店舗によっては取り扱いがなかったりする。非対応店舗は公式サイトで確認できるから、テイクアウトする場合は一度確認してからお店に向かうことをオススメするぞ。
参考リンク：ピザハット、PR TIMES、Wikipedia「タモリ」
執筆：和才雄一郎
Photo：RocketNews24.
▼なお、公式サイトにある「販売店舗はこちら」をタップすると……
▼「販売していない店舗」が表示されるから注意！
▼しっかり読まないとこうなる
公式サイトにある「販売していない店舗」を「販売している店舗」だと勘違いし、わざわざ遠くにある「販売していない店舗」に行くという盛大なボケをやってしまった。お店の人に「それは販売していない店のリストです」と言われたときのショックがデカすぎて処理できないからツイートで解消をはかるなう
— 和才雄一郎 (@y031_1981)
May 26, 2023
from Twitter
和才雄一郎
