新型コロナ治療薬開発を... 研究の最前線を取材 鹿児島大学

新型コロナ治療薬開発を... 研究の最前線を取材 鹿児島大学

  • KTSニュース
  • 更新日:2022/06/23
No image

鹿児島テレビ

ここをクリックすると元記事で動画再生ができます。

2022年4月、鹿児島大学に新型コロナを始めとする感染症に関する研究を専門に行う新たなチームが立ち上がりました。「感染制御研究ユニット」です。新型コロナの研究を行う最前線を取材しました。

鹿児島大学郡元キャンパス。共同研究棟の1フロアに2022年4月、新たな研究室が誕生しました。

野平美奈子記者:

おしゃれですね!

職員:

透明のガラス張りにして、明るく透明感のある研究室にしたいと思いました

新型コロナをはじめウイルス感染症の研究を専門に行う、「感染制御研究ユニット」。研究室の責任者は岡本実佳特任教授です。

鹿児島大学・岡本実佳特任教授:

コロナウイルスが重症化する一歩手前でウイルスを排除することによって、コロナウイルス感染症から治る薬の開発を目指しています。

研究室で今進められているのは、新型コロナの治療薬の開発です。これまでは、医学部のある桜ヶ丘キャンパスで研究が行われていて、新型コロナに有効とされる薬剤が既に数種類、見つかっています。その成果が国に認められ、2022年4月、感染症専門の研究室として独立しました。

鹿児島大学の強みは、新型コロナウイルスをはじめ感染症に関する研究の蓄積があることだと、大学の理事は話します。

鹿児島大学・田頭吉一理事:

研究するための施設とマンパワーがあるかどうかが圧倒的な差になってくる。これまでやってきた感染症の地道な研究が膨大なデータになっていて、それを使いながらやっているというのもある

桜ヶ丘キャンパス時代も含めると、研究室には「薬剤の効果を検証してほしい」と国内外から3000を超える薬剤が寄せられているそうです。

鹿児島大学・岡本実佳特任教授:

20年以上、様々なウイルスの抗ウイルス薬の研究をしていて、様々な抗ウイルス薬の元となる薬剤がたくさん送られてきている。その薬剤を元にコロナに対する治療薬の研究を始めることができた。

中には、インドの薬学者から検証を依頼された薬剤もあります。この薬剤をヒトや猿の細胞に濃度を変えて投与し、その細胞がどのくらい新型コロナウイルスに破壊されるかを検証します。

鹿児島大学・岡本実佳特任教授:

これから感染をさせるのでBSL3という特別な部屋に細胞を持って行きます

ウイルスを扱う際は、空気が外に漏れることのない二重構造の実験室に移動します。

研究員:

ウイルス液を入れていきます。

一つ一つ手作業で、コロナウイルスを加えていきます。

研究員:

装置の中で培養するとウイルスが増えていきます

野平美奈子記者:

培養はどのくらいの期間ですか?

研究員:

今回の実験では3日間です。

3日後。インドから送られてきた2種類の薬剤の効果を見比べます。上に行くほど薬の濃度が高く一番下には何も投与されていません。どちらも、全く薬剤の入っていない一番下は色が透明に近い状態です。細胞がコロナウイルスに破壊されほとんど死滅していることを意味します。

ただ、左側の薬剤は濃度が低い段階でも右側の薬剤より色が濃くなっていて少ない量の薬剤でもコロナウイルスから細胞が守られていました。

この結果は機械で数値化され、薬剤を作った研究者に報告されます。そしてさらに効果を高めるために繰り返し実験が行われることになります。

実はこの研究室が、医学部のある桜ヶ丘ではなく郡元キャンパスにつくられたことにも意味がありました。

鹿児島大学・田頭吉一理事:

鹿児島大学のひとつのミッションとして、人獣共通感染症の対応を考えた場合に、郡元キャンパスには共同獣医学部があるし、動物病院もある。南九州特有の病気もあるので、こういったことにも対応していく。

鹿児島大学・岡本実佳特任教授:

ずっとこのような研究を続けてきたおかげでと言ったら変ですが、急に起こった新型コロナウイルス感染症に対応することができたと思います。感染症に対する研究はこれからもずっと続けていかなければならないと思います。

未知のウイルスに研究の蓄積で対応する。新型コロナをはじめ今後、起き得る新たな感染症との戦いも見据えて、鹿児島大学での研究は続きます。

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加