Beats Studio Buds +、コスパがますます最高に

Beats Studio Buds +、コスパがますます最高に

  • ギズモード・ジャパン
  • 更新日:2023/05/26
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Image: Andrew Liszewski - Gizmodo US

AirPodsより安くてノイキャンもしっかり。

Apple傘下のオーディオ製品を製造するBeats Electronics(以下Beats)からBeats Studio Budsの後継イヤホンBeats Studio Buds +が発表され、海外ではすでに発売されています。

日本では6月12日にオンラインで、13日には店舗でも発売予定です。米GizmodoのAndrew Liszewski記者のレビューによればなかなか好感触のようですので、気になる方は以下、どうぞ!

<目次>

Beats Studio Budsって?

懐かしさもある透明デザイン

ワイヤレス充電はナシ

ボタンのうっかり押しが減った

装着感もバッテリーライフも向上

AirPods Pro 2に比べると音質は劣る

ベストなノイズキャンセリング

第3世代AirPodsよりは明らかにベター

Beats Studio Budsって?

2年前、Androidでも使えてAirPods Proより手頃なANC搭載ワイヤレスイヤホン・Beats Studio BudsがBeatsから登場しました。

その後継機となるBeats Studio Buds +(以下Studio Buds +)は、去年のAirPods Pro 2への答えでもあります。ANCもバッテリーも先代より向上していて、AirPods Pro 2より79ドル(訳注:日本での価格差は1万5000円!)も安いけど、安かろう悪かろうじゃない、と納得できるものでした。

もちろん、AirPods Pro 2より高性能なわけじゃないし、AirPods Pro 2にしかないプレミアム機能もあります。でもStudio Buds +は、170ドル(日本向け価格2万4800円)という価格でありながら、AirPods Pro 2のオルタナティブとして最適だし、日本ではノイキャンなしのAirPods(2万6800円〜)より安いという気前の良いイヤホンなんです。

製品名:Beats Studio Buds +

音質・ノイキャン性能も改善、つけ心地やバッテリーライフもさらに向上。

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これは何?:Apple傘下のBeatsブランド発、ミッドレンジなノイズキャンセリングイヤホン。AirPods Pro 2に並ぶANC性能と音質を持ちながら、プレミアム機能はパスすることでこの価格を実現。

価格:169.99ドル(日本向け価格2万4800円)

好きなところ:ANC性能がAirPods Pro 2並み、イヤホンのボタンのデザイン変更でうっかり押しがしにくい。

好きじゃないところ:この価格でワイヤレス充電ないのはもはや謎、装着検知がないので耳から外れても音が流れ続ける。

懐かしさもある透明デザイン

80年代後半から90年代前半頃のガジェットって、むやみに透明プラスチックの筐体で、中の機構が見えるのが流行ったもんです。

当時10代だった僕は、お気に入りのデバイス(ウォークマンとかゲームボーイ)の中身をのぞいてワクワクしてました。Studio Buds +は3色展開で、ブラック&ゴールドとアイボリーもあるんですが、僕は当然のようにこの白く半透明なスケルトンバージョンを選びました。

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Image: Andrew Liszewski - Gizmodo US

スケルトンで中が見えるからってだけでStudio Buds +を買うかといえば、答えはノーです。でもApple Storeで見かけたときに「全く惹かれない」と言ったらウソになります。

90年代終わりの、キャンディカラーのiMacもほうふつとさせますが、もっと大人っぽい仕上がりです。

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空港のセキュリティチェックで誤解されるかも。(Image: Andrew Liszewski - Gizmodo US)

ただこの透明デザインは、空港のセキュリティチェックで厳しめな係員の人に当たった場合、ライターとか別のものと勘違いされて怪訝な顔をされそうな気もします。

飛行機によく乗る人は、スケルトンを選ばない方が得策かもしれません。

ワイヤレス充電はナシ

半透明バージョンがあることを除くと、Studio Buds +の全体的なデザインは、先代とほとんど変わりません。今まで通り丸っこくて、ポケットにするりと入るデザインです。

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ケースの作りは、先代とほぼ見分けられません。(Image: Andrew Liszewski - Gizmodo US)

AirPods Pro 2と比べるとだいぶ大きいんですが、価格差を考えれば当然かなと思います。

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AirPods Pro 2よりは大きめ。(Image: Andrew Liszewski - Gizmodo US)

安い方(日本向け価格1万9800円)のAirPodsにさえあって、Studio Buds +にないのが、ワイヤレス充電機能です。つまり充電にはUSB-Cケーブルが必要で、これはちょっと残念。

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この価格でワイヤレス充電がないのはつらいです。(Image: Andrew Liszewski - Gizmodo US)

Studio Buds +には、最近のAirPodsに入ってるH1チップもないので、複数のAppleデバイスにペアリングしてのスムースな切り替えはできません。装着してるかどうかも検知しないので、耳から外したときに自動で音楽再生を止めたりもしてくれません。

Appleの空間オーディオは搭載されてるんですが、ヘッドトラッキングがないので、振り向いたときに音の方向が変わることはありません。

でもSiriにはちゃんと対応してるので、ボタンを押さずに電話とかいろんな操作ができます。個人的に、ワイヤレスイヤホンに入っててほしい機能の上位がSiriとか音声アシスタント対応なので、これはうれしいです。Siriに曲のスキップとか音量調節を頼めば、デバイスやイヤホンに触る必要はありませんよね。

ボタンのうっかり押しが減った

Studio Buds +は先代より価格が20ドル(日本では3,000円)値上がりしましたが、これはインフレとかサプライチェーンの問題のせいじゃないです。

価格と名前に「+」が付いた分だけ、メリットがあるはずです。

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Studio Buds +(左)は、従来のインイヤー型のデザイン。AirPods Pro 2(右)は、ステム部分にエレクトロニクスの一部が入ってます。(Image: Andrew Liszewski - Gizmodo US)

AirPods Pro 2ライクなワイヤレスイヤホンで、かつステムとかつまんでの操作がないものを教えてと言われたら、僕はいつもBeats Studio Budsを勧めてきました。

イヤホン本体のクリッカブルで大きなボタンが、見つけやすく押しやすいからです。僕自身AirPods ProのステムよりBeats Studio Budsのボタンのほうが好きなんですが、問題は付け外しのときにうっかり押してしまうことが多かったことでした。

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Studio Buds +(左)のボタンは、押し間違いしにくいデザインに。(Image: Andrew Liszewski - Gizmodo US)

Studio Buds +では問題のボタンがうまくリデザインされ、うっかり押しが少なくなりました。

ボタンが本体より一回り内側に入ってるので、本体を持って耳に押し込んだり向きを調整したりしても、ボタンに触らずに済むからです。僕にとっては、初代Studio Budsの最大の難点が解消されました。

装着感もバッテリーライフも向上

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排気穴が追加されて耳の中の空気圧が逃げるので、長時間の装着にも耐えやすくなりました。(Image: Andrew Liszewski - Gizmodo US)

あとはイヤホン本体に排気穴が追加されて、内部のトランスデューサーが音を耳の中に押し込む動作がしやすくなっています。これによって耳の中の圧力もたまりにくく感じ、装着感も向上してます。

充電ケースやイヤホン自体のサイズは変わっていませんが、バッテリーライフは大きく伸びています。ANCがオフなら、イヤホン単体で最大9時間使用可能で、先代より1時間長くなっています。さらに充電ケースも含めた使用可能時間は、先代の24時間から36時間へと大幅に伸びました。

AirPods Pro 2に比べると音質は劣る

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Image: Andrew Liszewski - Gizmodo US

Beatsといえば、もともとは非常に低音重視のブランドとして知られてましたが、Apple傘下に入ってからはそれが若干控えめになりました。とくにワイヤレスイヤホンに関しては、よりバランスの取れたアプローチになっています。

BeatsはStudio Buds +は音質をすごく強調してて、「それぞれのイヤーバッドに独自の二層構造のトランスデューサーを搭載し、よりクリアな低音と歪みの少ないサウンドを実現」とか「再設計した3つのベントが緻密なサウンドを再現」と言ってます。

なんか22世紀テクノロジーかってくらいすごそうなんですが、個人的には、初代との違いを聞き分けるのは難しかったです。

でも音の違いがなくても、別に悪いことじゃありません。前のStudio Budsでもすごく音は良くて、初代AirPods Proと比べても良かったです。ただ、Studio Buds +とAirPods Pro 2を聴き比べると、音質が明らかに違います。

AirPods Pro 2は音場が広く、高音がクリアで低音もはっきりしてます。Studio Buds +は以前のBeatsの音作りに近づいて、低音がより響く感じがあります。

とはいえ、もし外出するときにうっかりAirPods Pro 2じゃなくStudio Buds +を持ってきたとしても、全然問題ありません。充分満足できる音質です。

ベストなノイズキャンセリング

Studio Buds +のすごく良くなったところは音質ではなくて、ノイズキャンセリング性能です。家のスピーカーでいろんな騒音を再生しながら、Studio Buds +とAirPods Pro 2のノイキャン性能を聴き比べてみました。

Studio Buds +は、飛行機内の轟音とかバスのエンジン音といった低音において、AirPods Pro 2のキャンセリング性能に迫ってます。

カフェのおしゃべり声みたいな高音のキャンセリングに関しては、そもそもイヤホンはオーバーイヤーヘッドホンの足元にも及ばないんですが、それに関してもStudio Buds +はAirPods Pro 2と同等でした。これが1万円安く買えるのはうれしいですね。

第3世代AirPodsよりは明らかにベター

Studio Buds +はミッドレンジ価格ながら、Appleの洗練されたハードウェアをAndroidユーザーにももたらす優秀なワイヤレスイヤホンです。

ただ、AirPods Pro 2と比べると勝っているわけではありません。音はすごく良いし、ノイキャンも同等ですが、ワイヤレス充電ができないのはもはや不思議です。もっと安価なイヤホンでも可能なのに。

H1チップ非搭載であることは、洗練性という意味でも、ユーザビリティという意味でも残念です。

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Image: Andrew Liszewski - Gizmodo US

Studio Buds +が引き立つのは、Appleの第3世代AirPodsと比べたときです。

日本の価格でいうと、第3世代AirPodsが2万6800円に対し、Studio Buds +は2万4800円と、こっちのほうが安いんです。それでいてStudio Buds +のほうがフィットが安定し、イヤホン上のショートカットボタンで操作がしやすく、AirPods Pro 2並みのANCまで搭載されてるんですから。

AirPods Pro 第2世代レビュー:iPhoneユーザーは買って後悔しないイヤホン

福田ミホ

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