動物愛護センターから電話「引き取り手がない、乳飲み子の子犬のきょうだいがいる」 14頭の子犬への罪悪感 保護団体が下したつらい決断とは

動物愛護センターから電話「引き取り手がない、乳飲み子の子犬のきょうだいがいる」 14頭の子犬への罪悪感 保護団体が下したつらい決断とは

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  • 更新日:2023/03/24
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動物愛護センターには数多くのワンコが収容されていますが、子犬が多いといいます。そして、子犬を引き出す保護犬団体が少ないという現状があります。

【写真】みんな一緒にミルクを飲んでます

主に埼玉・茨城の動物愛護センターからワンコを引き出し、新しい里親さんへ譲渡する活動を行う犬保護団体リアン(以下、リアン)では、こういった子犬たちも積極的に引き出し、その命を1頭でも多く救いたいと考えています。

子犬のケアは想像以上に繊細で神経を使います。リディアにはこういった子犬専門の「預かりボランティア」が少ないこともあり、どうしても引き出すワンコの数は限られていました。そんな中、動物愛護センターの担当者から「どの子も引き取り手がいない、乳飲子に近い兄弟の子犬たちがいる」という連絡が入りました。スタッフはすぐさま動物愛護センターに向かいました。

全頭を引き出せない現実を前に、自問自答を重ねたスタッフ

スタッフが動物愛護センターに着くと、生まれて間もない、まん丸の兄弟ワンコがいました。その数12頭。スタッフは正直迷いました。前述のような理由から、現時点で引き出せる頭数はがんばっても数頭。とてもではないが、12頭すべての子犬を引き出すのは難しく、いったんは戻ってきました。

スタッフはここでかなり悩んだと言います。

「12頭すべてを引き出せないから『全てワンコを引き出さない』というのはおかしいのではないか」
「いや、12頭の中から数頭を引き出すにしても、それを『選ぶ』ということは、別のワンコを『選ばなかった』ということにもなる」
「でも、現実的に考えても、やっぱり12頭全てを面倒を見るのは絶対に無理だ」

そんなことを自問自答しているうちに、罪悪感に苛まれました。しかし、この自問自答を経て出した結論はこうでした。

「今の私にできる限界を認め本当に苦しいけれど、引き出せる数のワンコだけを引き出し、その子たちに全力に向き合い、いつか里親さんにつなげられるようがんばっていこう」

結果的に4頭の子犬を引き出すことに

スタッフは再び動物愛護センターに向かいました。すると、数日前は12頭だった子犬に、さらに別の子犬兄弟が増え14頭になっていました。

スタッフはここでも「引き出すことを選ぶ」ということに抵抗がありましたが、「他の保護団体の方にも引き出してもらい、14頭すべてのワンコが里親さんとつながりますように」と祈りながら、現実的に引き出せる4頭のワンコを連れて帰ることにしました。

それらのワンコはいずれも無垢な表情を浮かべ、スタッフを見つめます。この4頭のワンコをスタッフはそれぞれフラン(オス)、ほたる(メス)、ヘンリー(オス)、まひろ(メス)と名付けました。

ミルクをお皿からあげると嬉しそうにゴクゴク

4頭の子犬は乳飲子と聞いていましたが、すでに歯も生え始めており、哺乳瓶やシリンジを口にすることを嫌がる様子。そこでスタッフは離乳食を始めてみることにしました。

ミルクもお皿からあげると、嬉しそうに4頭並んでゴクゴク飲んでくれます。まだ子犬なので、スタッフ自らが離乳食をあげた際、誤嚥肺炎が起きないとも限らないため、子犬たちが自ら飲んでくれてスタッフは一安心でした。

まだ子犬。夜中に寂しがりピーピー鳴く毎日

そして、兄弟仲良く元気すぎるほど楽しく遊ぶ様子に、スタッフはすごく癒されると言います。4頭ともまだ子犬で、これから成長に合わせて様々なトレーニングを行い、しつけなどが整ったところで、里親さん募集をすることになります。里親さん募集に至るまでのケアは容易いものではありません。しかし、それでもスタッフは動物愛護センターから引き出した4頭を、絶対に幸せに結びつけてあげたいと言います。最後にスタッフに聞きました。

「これから先、この子たちの成長過程でどんなことが起こるのかわかりませんが、現時点では夜中に寂しがり4頭ともピーピー鳴いている状態です(苦笑)。子犬ごとに違う性格やペースを優先させながら、それぞれの成長をバックアップしていきたいと思っています。しばらくはこの子たちの子育てで忙しくなりそうですが、今後もブログやインスタグラムなどで最新情報をお知らせしていきたいと思っています。ぜひご覧いただければ幸いです」

(まいどなニュース特約・松田 義人)

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