いわゆる「大麻グミ」を食べた人が体調不良を訴える問題が相次いでいます。
東北厚生局麻薬取締部などは、20日、仙台市青葉区の店舗の立ち入り検査を行い、商品の販売停止命令を出しました。
この店では、大麻の有害成分に似せて作られた「HHCH」が含まれるとみられる商品が販売されていて、食べた男性が救急搬送されていたことが分かりました。
東北厚生局麻薬取締部などが20日、立ち入り検査を行ったのは、青葉区国分町の店舗「ADD CBD SENDAI with ジャパニーズマゲニーズ」です。
立ち入り検査の結果パッケージに「HHCH」の表記があるグミやたばこ状のもの、クッキーなど10数種類が見つかり、東北厚生局は店舗に対して商品の販売停止命令と検査命令を出しました。
「大麻グミ」を巡っては、大麻の有害成分に似せて作られた合成化合物、「HHCH」が含まれるとみられるグミを食べた人が体調不良を訴える事案が全国で相次いでいて、問題となっています。
関係者によりますと11月、この店舗で販売されていた商品を食べた男性が体調不良を訴え救急搬送されていたということです。
神経科学を専門にする滋慶医療科学大学の木村文隆教授は、その危険性を指摘します。
【滋慶医療科学大学・木村文隆教授】「1回か2回しか大麻を使ったことのない14歳の男性と女性の、思春期の子供たちを46人集めて脳の構造を調べてみると、非常に少ない量しか使ったことがなくても、統計的に有意な構造の違いが認められた、という論文があるんです。1回か2回なら良いだろうと思って手を出す人がいると思うんですけど、1回でも使っちゃ危ないよということなんですね」
仙台市消防局は同様の救急搬送事案が発生していないか、市内の消防署に対し確認を進めることにしています。
また武見厚生労働大臣は、「HHCH」を指定薬物として流通を規制する意向を示していて、12月にも所持や使用が禁止されます。
khb東日本放送