あわや失明の危機も......品薄解消で値崩れの一方、中国製粗悪マスクが氾濫する理由

あわや失明の危機も......品薄解消で値崩れの一方、中国製粗悪マスクが氾濫する理由

  • 日刊サイゾー
  • 更新日:2020/05/21
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「マスクを外そうとした瞬間、右目の下あたりに鋭い痛みが走りました。とっさに指で押さえると、うっすら血がにじんでいた。何が起きたのか理解できなかったのですが、着けていたマスクを見てみると、銀色の針金のようなものがマスクの繊維の隙間から飛び出ている。鼻ワイヤーの芯材が、むき出しになっていたんです。あと1センチずれていたら、失明した可能性もあります」

そう話すのは、都内在住の40代の主婦、Kさんだ。このマスクは、5月頭に楽天市場で50枚入り1,600円で購入したもので、マスクの箱には「生産地:中国」と書かれていたという。

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、品薄状態が続いていたマスクは、一時、50枚入りの1箱が6,000円以上にまで高騰した局面もあった。それが今ではネットで簡単に入手が可能になり、価格も下落傾向にある。マスクの在庫状況がわかるサイト「在庫速報」を見る限り、5月21日現在で、マスク1枚22円~というのが相場のようだ。

しかし一方で氾濫しているのが粗悪品だ。SNS上には、「中華料理店の店先で売られていたマスクを買ってみたが、薬品臭くて着けてられない」「ネットで購入した中国マスク、左右の耳ゴムの長さが違うのでズレてしまう」などといったクレームが続々と投稿されている。

5月11日付の読売新聞も、4月以降、各地の消費生活センターに粗悪なマスクに関する苦情が多く寄せられていると報道。

価格とともに品質も低下してしまうという状況にあるわけだが、その背景について、日系繊維商社社員として中国に駐在する男性は話す。

「一時のマスクの高騰は、原材料であるメルトブローン不織布の価格が高騰していたからです。パンデミック以前には、メルトブローンの相場は1トン当たり1万8,000元(約27万円)ほどでしたが、4月中頃には60万元(約900万円)にまで高騰。納期を急ぐメーカーの中には、100万元(約1,500万円)以上出すところもあった。今後も世界的なマスク不足が続くと見込んで、各メーカーはメルトブローンを高値で大量に仕入れていたんです。ところが、こうした価格高騰の原因は、実需の高まりだけではなく、それ以上に世界中のメルトブローンが中国人ブローカーらに買い占められていたから。彼らは価格を目いっぱいまで吊り上げた後に売り逃げし、巨万の富を得た。一方で、困っているのは、吊り上げられた価格で大量のメルトブローン不織布をつかまされてしまったメーカーです。高額で大量に仕入れてしまったメルトブローンを吐き出すため、たたき売りせざるを得ない状況に。そこで、製造コストを限界まで抑えようとしている。中国製の粗悪マスクが日本に大量に流入しているのも、その結果です」

つまり、われわれ日本人は、ブローカーが甘い汁を吸った後の、カスをつかまされているというわけだ。

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