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海外メディアは何しにTokyoへ? 取材できず、一部は飲み歩き...ルール順守派は「不平等」と恨み節も

海外メディアは何しにTokyoへ? 取材できず、一部は飲み歩き...ルール順守派は「不平等」と恨み節も

  • AERA dot.
  • 更新日:2021/07/22
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制限がかけられ、一部の海外メディアからは取材がしにくいとの声も(c)朝日新聞社

緊急事態宣言の下、始まった東京五輪。外国人選手だけではなく、メディアも自由に外出して取材ができないなど入国後に厳しい制限の中に置かれる。他方で海外メディア関係者の一部には、街に繰り出し、飲み歩く人たちも――。ルールをしっかりと守るメディアからは恨み節も聞かれた。

*  *  *

「本当は東京の街の人の様子など、五輪に関連した話をたくさん報道したかったんだけどね」

ため息交じりにこう言うのは、インドから来た記者の男性だ。新型コロナウイルスの感染が拡大し緊急事態宣言が出ている中で、東京五輪の取材は大きな制限がかけられている。この記者は20日にインドから来日。3日間は隔離された状態でホテルに滞在しなければならない。

東京五輪・パラリンピックに参加するメディア関係者に配られた「プレイブック」(ルールブック)を見てみると、14日間は公共交通機関を使うことができず、取材先も競技場など事前に「活動計画書」で申告した場所しか行くことができない。食事もホテルのレストランか競技場のケータリングなどに限られ、GPSで行動が厳しく管理されるなどの制約が記されている。違反者には国外退去などの処分が科される可能性がある。

先のインド人記者はこう語る。

「GPSのついたアプリをインストールしなければならず、行動は管理されています。取材はまったくできないですね。本当に残念です」

こうした制約に対して、反発は強い。アメリカの主要メディアから大会組織委員会に「報道の自由に反している」と抗議が出されるほどだ。在日の記者を集め、制限を受けない取材を試みようとするメディアもある。

ただし、報道の自由とはかけ離れたところでルールを破る外国メディアが出てきている。渋谷の街に繰り出し、夜10時まで飲み歩くヨーロッパから来たメディア関係者の姿も報道されている。

こうした「ルール破り」について、外国人のメディア関係者は厳しく見ているようだ。

中国のメディア関係者の女性は「不公平になる」と憤る。中国メディアはルール違反することはないのか。尋ねてみると、この関係者は笑いながら、こう答えた。

「もちろん街中を取材して、日本の食や伝統など色んなことを伝えたいですよ。ただ、ルール違反がバレて国外退去になんてなれば、国の威信を傷つけたとして、間違いなくクビになる。中国のメディアの待遇は良いですから、そのようなリスクは負わないでしょうね。ほとんどの人がルールを守ると思いますよ」

日本に長く滞在するフランス人ジャーナリストの男性も厳しい意見だ。マスクをせずに居酒屋でお酒を楽しむメディア関係者を見たとして、こう指摘する。

「日本もフランスが法律で厳しく規制したように、厳しく対応すればいいと思いますよ。コロナ禍で感染者数が急激に増えてきて、緊急事態宣言も出ている。危機的な状況であることをしっかりと示すべきだと思います」

自由に報道したいが、ルールは守るべきという葛藤が伺える。メディアのジレンマが続く悩ましい大会となりそうだ。(文/AERA dot.編集部・吉崎洋夫)

吉崎洋夫

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